2013年の第62回式年遷宮で完成した伊勢神宮の外宮正殿(写真:共同通信社)

     小栗旬に妻の山田優、岡田准一、斎藤工、田中圭、相川七瀬……。

     令和の『お木曳(おきひき)』がはじまって、私が確認しただけでもそれだけの著名な芸能人が、伊勢神宮のお膝元である伊勢市を訪れ、この祭事に参加している。

    『お木曳』とは、伊勢神宮が20年ごとに社殿と神宝を新調する『式年遷宮』を迎えるにあたっての市民行事だ。

    町ごとの揃いの半纏を着て参加する「お木曳」

     伊勢神宮には市内に内宮と外宮があって、それぞれの宮処(社殿)の東もしくは西に同じ広さの敷地があり、現存の隣に新しいものを建てて、大御神にお遷りいただく。これが『式年遷宮』である。次回の第63回式年遷宮は令和15(2033)年になる。

     その建て替えのためのご用材(材木)を、伊勢市内を市民が町ごとに曳いて運ぶのが『お木曳』だ。この祭事が、この5月からはじまったのだ。

    今年5月に行われた「お木曳」の様子(筆者撮影)

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     そして、この『お木曳』行事が、若隆景の優勝で5月場所を終えた大相撲と、江戸町奉行の名裁きで知られる大岡越前と、浅からぬ歴史的な因縁があることをご存知だろうか。

    『お木曳』はまず、外宮領の市内各町が「お木曳車」に市内を流れる宮川からご用材(丸太)を乗せて、綱で車を町民が曳いて外宮まで運ぶ「陸曳(おかびき)」からはじまる。

     7月からは、内宮領の各町が、内宮を流れる五十鈴川の下流から、内宮にかかる宇治橋まで、ご用材を運ぶ「川曳(かわびき)」がはじまる。

    内宮の式年遷宮の「お木曳初式」で、五十鈴川から引き揚げられたご用材=4月12日(写真:共同通信社)

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     それぞれの町が「奉曳団(ほうえいだん)」を結成して参加者を募り、それぞれにデザインされた半纏を着て、それぞれに意匠を凝らした「お木曳車」に、それぞれの町を代表する「木遣り」の歌と合図に乗せて、町民参加者が綱を曳く。今回で63回を数える式年遷宮だけに、お木曳にも1200年を超す伝統が積み重ねられている。

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