アクションはダンスと武道の中間にある
――アクションに本格的に興味を持ったのは、映画『RE:BORN』(17)に関わったのがきっかけだったそうですが、もともと体を動かすことは好きだったんですか。
伊澤彩織(以下、伊澤) 幼少期はクラシックバレエと水泳、スキーなどをやっていて、身体を動かすのは好きでした。ただ、人前に立つことやステージに上がることが苦手でしたね。


――バレエは発表会などでステージに立たなきゃいけないですよね。
伊澤 誰かに見られている状況が本当に苦手で、バレエの発表会はお腹が痛くなってしまうくらいでした(笑)。
――どのぐらいバレエは続けたんですか。
伊澤 3歳から11歳までなので8年間くらいです。
――バレエの経験は今に活きていますか。
伊澤 バレエダンサーの道は挫折しましたが、ずっと踊ることは好きで。今アクションに身を置いている中で、踊りからインスピレーションを受けることも多くて。バレエを通して学んできたことが、今に生きていると実感します。アクションはダンスと武道の中間にあると思っていて、そのバランスは作品によって違うんですが、人の目を引きつける動きや説得力のある戦いの動きを、いかに混ぜていくか、そこがアクションの面白さだと感じています。バレエを通して培った身体感覚や表現力は、その両方に直結しているんです。


――『RE:BORN』の参加は、どのような経緯があったのでしょうか。
伊澤 かなり特殊な映画製作のやり方で、まず研修生オーディションがあって、どういう役柄が与えられるのかが分かる前に、作品に入るまでの半年間、アクション稽古ができるという形式だったんです。アクション未経験の自分でも、半年間みっちり稽古と向き合える時間があったのはとても大きかったです。アクションの基礎、アクロバット、殺陣、それに演技のクラスもあって、そこで週4回学んで。さらに田中清一先生が代表を務めるアクションチーム「パスガード」にも週2回通って、週6日で稽古していました。大学に通いながらでしたが、充実した半年間でした。
――当時、女性でアクションをやっている方はいらっしゃったんですか。
伊澤 いらっしゃいましたが、今よりは少なかったです。私がアクションを始めたのが20歳の時で、12年ほど前になりますが、当時と比べると、アクションをやっている女性の人口は増えていますが、スタントとして活動している方は今も希少です。
――伊澤さんの活躍を見て、アクションを目指す女性もいらっしゃるのではないでしょうか。
伊澤 最近、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで共演している水石亜飛夢さんが代表を務めていらっしゃる一般社団法人「BeAHERO」で、アクション体験イベントをお手伝いさせていただいているんですが、そこで何人かから、「『ベビわる』を観てアクションを始めました」という声も聞くので、自分が窓口の一つになれていたらうれしいです。
もっと世の中に日本のアクションを知ってもらいたい
