【9月は防災月間】災害への備えとして準備しておきたいのが「防災食」。そのバリエーションやおいしさは、驚きの進化を遂げていました。元ビーチバレーボール選手の浅尾美和さんが最新の防災食を大調査!

過酷な訓練と任務遂行のため…自衛隊のグルメ事情

 浅尾美和さんが訪れたのは、名古屋市守山区にある陸上自衛隊守山駐屯地。

「グルメと結びつかないですけど…ただ、どんなものを食べているのかなというのは気になります」(浅尾美和)

 守山駐屯地には、東海・北陸6県を管轄する「第10師団司令部」が置かれており、各部隊1600人が有事や災害時の出動に備え、訓練しています。そんな守山駐屯地の屈強な隊員たちを満足させる食事情に、浅尾美和さんが迫りました!

 有事の際、最前線を担う「第35普通科連隊」。なんと、浅尾美和さんがその訓練に飛び入り参加することに!重さ3kgを超える防弾チョッキに、鉄製のヘルメットも装着。総重量4kgを身にまとい、ミット打ちに挑戦!

「心臓がドクドクします…」(浅尾)

 過酷な訓練を1日中行っているという自衛隊員の皆さん。隊員たちの胃袋を支えているのが、隊員食堂です。普段のランチがどんなものか、見せてもらうことに。

「品数いっぱいで、結構ボリュームありますね」(浅尾)

 この日のメニューは、エビフライに味噌カツ、手羽先風味の唐揚げと、名古屋名物がたっぷり!まずはビッグサイズのエビフライからいただきます。

「おいしいです!身がぎっしりなんですよ。衣で嘘をついていないエビフライ」(浅尾)                                     

この自衛隊ランチ、見た目と味はもちろん、素材にもこだわっています。

「任務を遂行する上で必要な体づくりを目的としているので、栄養管理は非常に重視しています。隊員の嗜好に沿うように意見を聞いて、少しでもおいしい、飽きの来ない献立を日々提供しています」(2等陸尉 小酒井友裕 糧食班長)

 食堂では、日々訓練に励む隊員たちの活力になるよう美味しいメニュー作りに全力投球。その甲斐あって、2021年、全国の駐屯地で競い合った「陸自飯グランプリ」では、肉部門で守山駐屯地の「肉ひつまぶし」が1位を獲得!牛肉のすき焼きにポークステーキ、焼き鳥がのったスペシャル丼。シメに出汁をかけて食べれば、味変が楽しめます。

「あれだけ大変なトレーニングを暑い夏も冬もやっているから、いいものを食べてほしい」(浅尾)

食へのこだわりは、保存食にも

 食へのこだわりは、外での任務を支える保存食にも生かされています。災害現場や被災地など、過酷な任務を担う隊員のパワーの源。その保存食こそが「ミリ飯」なんです。しかし、以前は缶詰タイプが主流で、メニューも8種類ほど。味の評判もイマイチだったとか。そこで改良を重ねて登場したのが、レトルトタイプの保存食です。

「肉団子に、ポークソーセージステーキ、豚しょうが焼き。肉系が多いですね」(浅尾)
「全部食べたことあるけど、ウインナーカレーはおすすめです。ザ・カレーみたいな感じで、本当に食欲も沸いておいしいです」(3等陸曹 谷奈津樹さん)                                     

 レトルトに代わったことで、味のクオリティが向上。料理の幅も広がり、バリエーション豊富に!和洋中、様々な味付けで1日3食1週間、全部で21食のラインナップがあります。

進化する防災食1 通販で買える!「ミリ飯」

 一般向けにアレンジされた「ミリ飯」が、防災食として今年新たに登場。温めなくてもおいしく食べられる点が進化ポイントです。

「肉肉しくて、パワーつきそうです。パッケージがものすごくしっかりしている。テンション上がりますね」(浅尾)

 一番人気は、ポークソーセージステーキ。気になるお味は?

「おいしい!ジューシーだし、パンに挟んでもすごくおいしいと思う。これは人気ナンバーワン納得!」(浅尾)

 保存期間は5年間。メニューは、どれも自衛隊員に人気の4種類。味は自衛隊のお墨付きです。

進化する防災食2 ナゴヤご当地チェーン店の新たな味!

 食べ慣れたあの味も防災食に。愛知県発祥の「カレーハウスCoCo壱番屋」が監修した、尾西食品の防災用カレーライスセットです。

「お湯で簡単にできて、やっぱりココイチっていうのが安心!」(浅尾)

 中には、レトルトのカレーとインスタントのご飯、アルファ米に、スプーンまでついています。お米はお湯か水を入れるだけ。お湯の場合は15分、水の場合は1時間待ったら、そのままカレーを注いで食べられます。このカレーライスセットに、今年新たな味が発売されました。見た目はほとんど変わりませんが…

「新しい味は、うちで作るカレーに近いんですよ。クリーミーで優しい。甘口?」(浅尾)

 そう!小さなお子さんが災害時でも食べやすいよう、辛さ控えめでマイルドな甘口が新たに登場しました。

「これはうれしい!辛口は子どもにはちょっと辛くて、これだったらいける」(浅尾)

 さらに、もうひとつメリットが。

「夏は辛いカレーに冷たい水をゴクゴクいきたいけど、災害時はそうはいかないですもんね」(浅尾)

進化する防災食3 長期保存できる驚きスイーツ!

 防災食は、必ずしも「ご飯」だけではありません。避難時の防災食について、被災者支援のスペシャリストは…

「東日本大震災の時、避難所で甘いスイーツが大変喜ばれた。ホッと一息ついたり、日常の感覚を取り戻すきっかけになったりする」(レスキューストックヤード 浦野愛さん)

 ということで最後に、常温保存で賞味期限は半年以上の「スイーツ」をご紹介します。

パティシエ監修!本格スイーツ

 パティシエが監修したチーズケーキ。パッケージもおしゃれ!賞味期限は2年です。

まるでつきたて!?餅スイーツ

 水を入れるだけで、わずか1分でまるでつきたてのお餅の食感が楽しめます。賞味期限は3年です。

懐かしの味を非常時にも!

 昔ながらの卵たっぷり濃厚プリン。賞味期限は1年です。

冷たくない!?宇宙アイス

 宇宙食と同じフリーズドライ製法で作られた、冷たくないアイス。賞味期限は8カ月です。

 スイーツの賞味期限は、長いものでは3年ほど持つ場合もありますが、数カ月あれば防災食に十分なります。特に子どもは、なかなか避難所での普段目にしない防災食は敬遠しがち。普段から食べておくことで、避難生活のストレスを少しでも和らげることができます。

(9月7日 18:45~放送 メ~テレ「池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ」より)

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