
編集者C
ファッション撮影の本気すぎる舞台裏
発売中の6月号がお手元にあってこの文章に出会ってくださった方は、ぜひp26をめくってみてください。
本誌がまだお手元にない方は、以下の写真を見てみて。

この号では「ファッションデザイナーのアイデアマップ」として、ダブレット、MASU(エムエーエスユー)、TSTS(ティーエスティーエス)にフォーカスしました。ダブレットの井野将之さん、MASUの後藤愼平さん、TSTSの佐々木拓也さんに、2026年春夏のクリエイションを支えていた思いや心を動かされた出会い、危機感などを語っていただき、さらに象徴的なアイテムの制作についてもうかがっています。
企画の入り口にあるのが4pのファッションビジュアルで、上の写真もそのストーリーの中の一枚。
「異なる3ブランドのファッションビジュアルを作り、それを一つのストーリーとして見せたい」という編集部のリクエストに、フォトグラファーの池満広大さんとスタイリストの菅沼愛さんが一緒に悩んでくださり、4pが完成しました。
そのファッションストーリー、キーマンはニンジン。
ニンジン、上の写真にもいますね。
このニンジンのヘタはよく見ると(いやよく見なくても)毛糸なのですが、それは前のページ(p26)に掲載されている、すベて毛糸でできたニンジンの一部から取っているものです。
そもそもの始まりとなった毛糸製のニンジンは、ヘアのAsahi Sanoさんが現場で作ってくださったものを、ヘアアクセとしてではなくまさかのプロップ(小道具)として活かした、即興的なアイデアでした。食べ物つながりにすることや、どうやって4pを物語として見せていくかはもちろんあらかじめ決めていたものですが、撮影現場で生まれる「これ、面白くない!?」が発展していくのも、ビジュアル撮影の醍醐味。
準備を重ねた物事と、一瞬の、その場の、現場にいた人たちの「これが面白い、この方向が素敵」の熱量が一致するという偶然の交点が、たった一枚の写真を見てくれた誰かの未来を作るはずだと信じてビジュアル作りのエネルギーを注いでいます。
『装苑』や「装苑ONLINE」の中にはそうした奇跡の熱量が渦巻いていると言えるかもしれません。
「AN ODD LIFE」と名付けたかわいすぎるニンジンストーリーは、このあとニンジンちゃんがどう変身するのかにも注目してみてくださいね!(ぱっと見はわからないかもしれないので、よーくご覧ください🥕)
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映画や舞台を観るのが日々の糧。文芸、アート、建築、お酒とベースが好きな雑食編集者。首が詰まった服ばかり着ています。
