2026年の取り組みと最新作品発表

    フォトセッションの様子。左から三宅香帆さん、桐谷健太さん、染井為人さん

    “聴く読書” を展開するAudible(オーディブル)は最新の取り組みと2026年のラインナップを発表した。

    世界で初めてデジタルオーディオブックを提供したAudibleは、誕生から11年目を迎え、今では90万作品以上を提供している。誕生は1995年のアメリカで、2008年にはAmazonに参画。2015年に日本向けサービスを開始以降、2022年に聴き放題プランの導入、2025年6月にはAmazon Music Unlimitedとの連携を開始した。

    2025年における全世界の再生時間は60億時間。これは「世界中の人々がAudibleを日常の一部として取り入れているかを示す数字」だと、Audible カントリーマネージャーの逢阪志摩氏は説明する。そのうえで日本で2026年に注力する取組みとして、「聴きたいに応えるラインナップ強化」「新ジャンル開拓による利用層の拡大」「リアル体験を通じた認知拡大と利用促進」の3つを行っていくとした。

    3つの取組みについて

    同社の最新の調査データ(1万人の男女を対象)では、年間の読書量(紙書籍、電子書籍、オーディオブックを含む)について、オーディオブック非利用者で最も多くを占めるのが「年間1冊以下」(55.6%)という結果に。一方でオーディオブック利用者では、77.6%のユーザーが年間6冊以上を読んでいるそうだ。またオーディオブックの利用場所は、自宅でのリラックス時、就寝前のベッド、通勤・通学の順になっているという。

    Audible カントリーマネージャーの逢阪志摩氏。オーディオブックの利用動向についての調査結果を説明

    また、知っているが使ったことないというユーザーのうち、最も多かった「回答は試してみる機会がなかった」(48.8%)だったそうだ。そういったユーザーへのタッチポイントを増やすため、期間限定の「Audibleカフェ」を渋谷駅直結のUPLIGHT COFFEEにて、5月25日から31日にかけて開催。カフェでは、日替わりテーマに合わせた厳選人気タイトルや聴き放題タイトルを楽しめるようになっている。

    2026年の現在の人気作品では、トップから順に、『イン・ザ・メガチャーチ』『成瀬は都を駆け抜ける』『嫌われる勇気』『52ヘルツのクジラたち』『殺し屋の営業術』『月収』『暁星』『BUTTER』『エピクロスの処方箋』『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII』がトップ10となっている。本屋大賞で注目を集めた作品が多く入っており、このうち『暁星』はオーディオブック発の作品として初めて本屋大賞を受賞している。

    人気作品ランキング

    Audibleでは、Audibleオリジナル「オーディオファースト作品」を続々配信している。これは、最初で音声で届けられることを前提に文体などを練り上げ、Audibleのために描き下ろしたものだ。上述の『暁星』もこれにあたる。後述するが、オーディオファースト作品の新作も同時に発表された。

    また、新たな試みとして、5月28日から韓国ドラマ作品の配信を開始。『天国の階段』を皮切りにラインナップを拡大し、Audibleにまだ触れたことのない新しいユーザーへのリーチを目指すとする。なお、ソンジュ役を前田拳太郎、チョンソ役を尾碕真花さん、テファ役を庄司浩平さん、ユリ役を川嶋鈴遥さんが担当する。主題歌『逢いたい』をTOMORROW X TOGETHERのテヒョンさんが日本語で歌う。

    韓国ドラマ作品の配信を開始

    5月28日から配信開始する話題作や名作として、村上龍著の『五分後の世界』を桐谷健太さん、吉田修一著の『ミス・サンシャイン』を水上恒司さん、ハン・ガン著の『すべての、白いものたちの』を三浦透子さん、池井戸潤『ブティック』を岩崎了さんが朗読する。また、染井為人著の『硝子のマンション』を大久保多聞さんの朗読にて、6月24日に書籍発売と合わせて配信予定だ。

    話題作・名作もオーディオブックに

    オーディオファースト作品からは、中山七里著の『火と話す男』を榎木淳弥さんの朗読にて配信開始。2026年には、三宅香帆さんが初のオーディオファースト作品として、『没頭する力』を配信予定だという。こちらは、5月28日から予約を開始する。これにより、オーディオファースト作品は累計35タイトルに拡大される予定だ。

    三宅香帆さん初のオーディファースト作品も発表

    発表会では、桐谷健太さん、三宅香帆さん、染井為人さんが登壇した。6月24日に書籍とオーディオブックの同時展開を予定する染井為人さんは「本に慣れている人は本で、耳に慣れている人は耳で」ということで、「どちらも選べる」ことを実現できたとアピール。「多く聞いてくださるリスナーがいることは嬉しい」と述べた。

    今回の『五分後の世界』でオーディオブックの朗読に初挑戦した桐谷健太さん。初めての小説が18〜19歳のときに読んだ、村上龍著の『コインロッカー・ベイビーズ』とのことで、「縁を感じました」とコメント。また、「小説を丸々一冊朗読するという経験がなかったので、すごくやっぱ体力と集中力が必要だなと改めて感じました」「沢山の気づきと学びがありました」と語った。なお、収録は5日間で集中的に行ったそうだ。

    また三宅香帆さんは、普段からポッドキャストやYouTubeといった音声によるリスナーも多いということで、今度は作品は「Audibleで出るんだ、じゃあ呼んでみようかなと思える作品になればいいなと思って描き下ろしました」と説明した。

    聴く読書をおすすめしたいユーザーを尋ねられると、桐谷健太さんは「聞く読書をおすすめしたい方」と回答。そのうえで、「映像とはまた違った自分の頭で、心で感じながら想像しながら聞いていく世界観もとてもおもしろいと思います」とコメントした。

    また、三宅香帆さんは「人選の楽しみ方もすごくあるなと思います」と回答。おすすめしたいユーザーは、スマートフォンやPCで「目が疲れる」といった人、「文庫本を読むのがしんどいかも」という人だとした。最後に染井為人さんは、視力が落ちてきた方や目の不自由な方であっても「同じように物語を楽しんで頂ける、届けられるというAudibleの良さがある」とし、「ぜひ聴いて頂けたら」と締めくくった。

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