劇場公開日:2026年5月22日
解説・あらすじ
ウクライナのフェミニスト活動団体「FEMEN」の共同創設者として知られる活動家で芸術家のオクサナ・シャチコの人生を描いたドラマ。
2002年、ウクライナ西部の街フメリニツキー。アルコール依存症の父とそれを献身的に支える母と暮らすオクサナはイコン画を描いて家計を支えていたが、教会からの不当な扱いや根深い男尊女卑がはびこる社会の理不尽に耐えきれなくなり家を飛び出す。2008年、街頭討論で出会った仲間たちとともにフェミニスト活動団体「FEMEN」を結成した彼女は、翌年、首都キーウでセックスツーリズム撲滅を訴えるなかで注目を集めるために上半身を脱ぎ、自らの身体を“戦闘服”として使う表現にたどり着く。やがて活動は国境を越え、2011年にはベラルーシでルカシェンコ政権に抗議して拘束と拷問を受け、モスクワではプーチンへの抗議で重傷を負う。FEMENに対する監視と弾圧が激化するなか、オクサナは政治難民としてパリへ逃れる決断を迫られる。
監督は、2020年の長編デビュー作「スラローム 少女の凍てつく心」でスポーツ界における性暴力の実態を描き国際的に注目を集めたフランスの新鋭シャルレーヌ・ファビエ。戦禍のウクライナでオンラインオーディションにより見いだされたアルビーナ・コルジがオクサナ役で映画初主演を務めた。
2024年製作/103分/G/フランス・ウクライナ・ハンガリー合作
原題または英題:Oxana
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
劇場公開日:2026年5月22日
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© 2024 – Rectangle Productions – 2.4.7. Films – Hero Squared – France 3 Cinéma – Tabor Ltd
3.0 裸とは戦闘服でありキャンパス
2026年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ウクライナのフェミニスト団体「FEMEN」の共同創設者、オクサナ・シャチコの31年の生涯。女性差別に耐えられず家を飛び出した2002年から、FEMENを設立した2008年、ベラルーシやロシアでの逮捕、拷問を受けてパリへと政治亡命した2011年、そして2018年の最期までを時系列を入れ替えて描くが、芸術家として活躍した晩年と、活動家として活動した過去の対比に焦点が置かれる。
芸術家と活動家の双方のロクサナに共通するのは“裸”。活動家として「私達の戦闘服は裸」に女性の地位向上を叫び、芸術家として自身の裸をキャンパスにする。注目したいのは、FEMENが勢力を拡大していくも、わずかな考えの相違でも綻びが生じるという団体活動の危うさを描いている点。創設者にもかかわらず孤立し、疲弊していくロクサナの盛者必衰が哀しい。
本作は2021年のコロナ禍時に脚本を執筆しウクライナで撮影予定だったが、翌年2月のロシアによる侵攻で変更を余儀なくされたとか。要は映画製作は侵攻前から企画されており、かつオクサナは生前からロシアやベラルーシの脅威に警鐘を鳴らしていた事になる。オクサナ役のアルビーナ・コルジは本作が初主演で、容姿も本人そっくり。オーディションは彼女が暮らす警報や停電が多発するウクライナでZoomで行われ、時おり自身も戦争によるPTSDを発症しながら演じたそう。いろんな意味で執念のこもった一本。
