現実とフィクションを交錯させる独創的なミステリーで人気を集める、作家であり脚本家でもあるアンソニー・ホロヴィッツ。「カササギ殺人事件」などに続き、今度は代表作の一つ「ホーソーン&ホロヴィッツ」シリーズのドラマ化が動き始めているようだ。
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「メインテーマは殺人」シリーズの映像化、脚本執筆済
「ホーソーン&ホロヴィッツ」シリーズは、ホロヴィッツ本人をモデルにした作家“アンソニー・ホロヴィッツ”が、元刑事ダニエル・ホーソーンとともに事件を追うという異色のメタフィクション作品として知られている。同シリーズにはホロヴィッツの妻ジルや編集者など、実在の人物をモデルにしたキャラクターも数多く登場する。
シリーズ6作目となる最新作「A Deadly Episode(原題)」では、そのメタ構造がさらに強化された。シリーズ1作目「メインテーマは殺人」映画版の撮影現場で、“ホーソーン役の俳優”が殺害されるという事件が発生し、作中のホーソーンと作中のホロヴィッツが再び捜査に乗り出す。
英Radio Timesのインタビューでホロヴィッツは、このシリーズ特有の構造について、「作中のアンソニーは、“ホーソーンが事件を解決できなければ小説が成立しない”という不安を抱えているのです」と説明。「逆に簡単に解決してしまえば、“2章で終わる本”になってしまいます」とユーモアを交えて語っている。
さらに、「『A Deadly Episode』では、これまで以上にホーソーンの過去や傷に踏み込んでいます」と述べ、「彼の真実を完全に理解してしまったら、シリーズを続けられなくなるかもしれません」ともコメント。シリーズは12作構想だというが、ホーソーン自身の謎が作品の核になっているため、その正体に近づきすぎることへの葛藤もあるようだ。
そしてファンが気になる「探偵ホーソーン&ホロヴィッツ」シリーズの映像化について、ホロヴィッツは「6話構成のテレビシリーズ用脚本の第1稿を書きました」と明かしている。さらに、「妻のジルがプロデュースしていますが、最近はクオリティの高いテレビシリーズを実現するのが本当に大変なんです」と語り、企画が現在も進行していることを示唆した。

小説「カササギ殺人事件」シリーズでも、現実とフィクション、作家と物語の境界を曖昧にしてきたホロヴィッツ。「探偵ホーソーン&ホロヴィッツ」が映像化された場合、その独特なメタ構造をどのようにドラマとして成立させるのかにも期待が高まりそうだ。
なお、これまでにホロヴィッツ作品でドラマ化・映画化されたものには、『英国ミステリー「カササギ殺人事件」』と続編『英国ミステリー「ヨルガオ殺人事件」』のほか、『プライベート・アイズ/100カラットの報酬』、『アレックス・ライダー』などがある。
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