中村倫也と神木隆之介は、生放送のクイズ番組を描く2026年5月15日(金)公開の映画『君のクイズ』のメインキャスト。中村はクイズにストイックに人生を捧げる“クイズ王”の三島玲央役、神木は番組内で三島と対峙し、1文字も問題文が読まれていない中で正答する「0文字解答」で人々を驚かせる天才クイズプレイヤーの本庄絆役を演じている。
今回は、そんな中村と神木のふたりにインタビューを実施。『君のクイズ』の物語を通じて競技クイズを体感したふたりに、競技クイズの独特な緊張感や孤独感について話を聞いたほか、勝負事に対するふたりの価値観や演技論についても和気あいあいとした雰囲気とともに語ってもらった。
競技クイズの世界に触れて
作品を通して、競技クイズの見方はどう変わりましたか?
中村:僕らが出るような、お茶の間で「ああだこうだ」言いながら楽しむクイズとは、ちょっと物が違うなと思いました。『君のクイズ』が描いているのは、いわゆる競技クイズで、ガチ中のガチ。テレビで言うと「東大王」とか「高校生クイズ」とかが近いのかな。
僕はクイズを「物知りな早押し」だと思って見ていました。でも、単に物をいっぱい覚えて、わかったら押して答えるだけではく、戦略もあるし、プレイヤーごとの特徴もあるし、素人には見えないところで「こういうところがすごい」「こうされると相手がペースを崩す」みたいなこともある。やってみてすごく勉強になりました。
神木:僕もずっと、クイズ番組をお茶の間で見て「まだ年代しか言ってないんだけど……」くらいの感覚でした。
中村:(笑)
神木:でも実際は、0.0何秒の中で駆け引きがあって、読み合いがあって、その一瞬で答えにたどり着いている。それを知ってから見方はすごく変わりました。
そう言いつつ、この間出演したクイズ番組「ネプリーグ」ではポンコツでした。わたくし。
中村:チームの足を引っ張るほど(笑)?
神木:そこまでではなかったのですが、「問題!」って言われると、本当に簡単な問題でも全部真っ白になるんです。誰も助けてくれないと思っちゃうし、話し合いもできないから、自分の中だけで答えを探さなきゃいけない。忘れたら一巻の終わり、みたいな孤独感があって、クイズの回答台って慣れないなと思いましたね。
中村:だからスリリングで、そこでピンポンを導き出せたら快感があるのかも。
神木:もしかしたらね。僕が演じた本庄が言っていたように、「正解したら肯定される」じゃないですけど、本当に一人だって思う瞬間からやっと抜け出せた、みたいな思いがあるのかなって。
映画『君のクイズ』より
© 2026 映画『君のクイズ』製作委員会
実際のクイズプレイヤーからどんなことを吸収しましたか?
中村:クイズプレイヤーが回答台に立っている姿が“フリ”にならないように、そこはかなり勉強しました。どういう思考回路で、どういうトライをして、どこで戸惑うのか、一つひとつ芯の通ったものにしたかったので。
「クイズノック」の解説を見たり、本を読んだりもしましたし、伊沢拓司さんの著書『クイズ思考の解体』はわかりやすかったですね。解体してくれているんで、こっちも食べやすいじゃないですか。この間たまたまTBSの楽屋が伊沢さんと向かい合わせで、ご挨拶させてもらって。勉強させてもらいましたと伝えることができました。
勝負事に燃えるタイプ?それともクールにこなす?
おふたりは、勝負事に挑む時はどんなタイプですか?
中村:僕は冷静ですね。たぶん。でも神木君はめっちゃ燃える。
神木:僕はもう完全燃焼ですね。燃えてこそ勝負。もちろん熱くなりすぎても負けるとは思いますが、その中でいかに冷静になれるか。とはいえ、勝負事なんてお祭りですから。「オールスター感謝祭」とかまさにお祭りですもんね。
中村:僕はスターがいっぱいいるなって思いながら出演していました。
神木:そう? 僕「海に眠るダイヤモンド」で感謝祭に出演した時、めちゃくちゃ盛り上がってたよ。
中村:そういう人がいると楽しいよね。
神木:じゃんけんもめちゃくちゃ燃えます。
中村:じゃんけんも(笑)?
神木:現場で急に始まるジュースじゃんけんとか、めちゃくちゃ燃えます。
中村:ジューじゃんに?僕は負けに行くな。
神木:負けに?!
負けた時の受け止め方にも、おふたりの違いが出そうですね。
神木:悔しいですけど、負けは負けですからね。そこは仕方ない。その上で、どこで負けたのか、相手がどう強かったのか、次に同じパターンが来たらどうするのか、そこは分析が必要だと思います。
中村:物によりますね。オーディションだったら「見る目ないな」と心に秘めつつ(笑)、でも普段は、そんなに明確な勝ち負けって意識してないです。演技の世界って、負けた方が勝つ時もありますから。結局、後々の記憶に残った方が勝つじゃないですか。
団体戦か個人戦かだとどちらが燃えますか?
中村:個人戦だとあんまり燃えなくて、団体戦の方が頑張れる。去年末の「大晦日オールスター体育祭」の時にそれに気づきました。個人戦だと、ほんと真面目にできないんだなって。ドラマチームのポイントになるなら頑張れるけど、個人の成績だと「いいや」と思っちゃう。人とみんなで何かする方が好きなんだなって、心底わかりました。
池田エライザさんにも「俺、個人戦向いてないわ」と言ったら、「だと思ってた」と言われました(笑)。
俳優の演技に正解はある?
〈着用衣装情報〉
ジャケット 121,000円、シャツ 50,600円、パンツ 90,200円:いずれもオーバーコート(OVERCOAT)
演技に、正解はあると思いますか?
中村:不正解はありますね。でも正解はいっぱいあるんじゃないですか。台本に書かれている約束事とか構造とか、みんなで共有している地図から外れてしまったら、それは不正解だと思う。でも、その中でのやり方はいっぱいある。
僕にとって「今日いい1日だったな、いい演技したな」って思えるのは、自分が一人で台本を読んで想像していたいろんなパターンや準備を、現場で明らかに超えた時なんです。予想もしなかったものを得た時とか、「あ、この役者さんこんなこと感じるんだ」っていう気づきが生まれた時。その感触だけが、自分にとっての正解ですね。
その感触さえ得られれば、誰が不正解と言おうが、僕は正解だと思うけどねって言える。今日は確実に関所を越えたな、みたいな(笑)。
神木:このかっこいい回答の後に答えるのが気まずいですけど(笑)。
中村:まあでも僕ら、オッケーって言われたらオッケーだもんね(笑)。
神木:僕はやっぱり、監督にOKをもらえたら第一関門は突破だと思います。
中村:帰れると思うもんね(笑)。
神木:台本が変わったり、セリフが変わったりしても、最終的に監督が見てくれているので、まずそこはクリア。ただ、芸術の世界だから、正解も不正解もあんまりないのかなとも思います。全然聞いたことない言葉が急に出てきて「え?」ってなることもあるけど、編集後に見たらめちゃくちゃいいシーンになっていたり、逆に言わない方が良かったりすることもあります。
だから、誰か一人でも「面白かったよ」って言ってくれたら、その人にとっては正解なんじゃないかなって思います。人生で「面白かった」って言ってもらえることって、なかなかないじゃないですか。一人でも心に刺さってくれている人がいたら、その人の心を動かせたということが、そもそも貴重なことだと思うので。
映画『君のクイズ』あらすじ
賞金1000万円を賭けて戦う生放送クイズ番組 “Q-1グランプリ”の決勝戦。日本中が注目する中、“クイズ界の絶対王者”・三島玲央と“世界を頭の中に保存した男”・本庄絆は共に優勝まであと一問と、王手をかけた。
そして迎えた最終問題、早押しクイズ。張り詰めた空気の中、本庄は問題を1文字も聞かずに解答ボタンを押す。会場がどよめく中、なんと正解を言い当て、優勝者となった。なぜ彼は問題を1文字も聞かずに正解できたのか?
やらせ? トリック? それとも魔法?三島は前代未聞の「謎クイズ」に挑む——。
【映画詳細】
映画『君のクイズ』
公開日:2026年5月15日(金)
原作:小川哲「君のクイズ」(朝日文庫/朝日新聞出版刊)
監督:吉野耕平
出演:中村倫也、神木隆之介、ムロツヨシ、森川葵、水沢林太郎、福澤重文、吉住、坂東工、ユースケ・サンタマリア、白宮みずほ、大西利空、堀田真由
配給:ワーナー・ブラザース映画







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