ウジョー(UJOH)は、2026-27年秋冬コレクションを発表した。
均衡を崩す新たなエレガンス
これまで築いてきた秩序と、それに対する反抗心。そのあいだに立ち上がる新たなエレガンスを探る、ウジョーの2026-27年秋冬コレクション。
ブランドの核にある理知的なテーラリングを見つめ直しながら、グランジやポストロックといった90年代の音楽カルチャーに見られる、既存の価値観への反発や、完成された美しさをあえて崩す感覚を取り入れた。整い過ぎた均整に対する疑問を起点に、再構築への欲求や直感的な自由、変化への渇望を掘り下げ、自らへのカウンターを打ちながら、新たなエレガンスを模索している。
自由な動きのシルエット
象徴的なのは、均整の取れたテーラリングをベースとしながら、随所にズレを差し込んだシルエット。ジャケットは本来の前合わせを崩すようにフロントにパーツを重ね、ジップによってラインが途中で断ち切られる構成に。ウエストまわりでは生地が重なり合い、裾にかけてレイヤーがずれることで、輪郭に揺らぎが生まれている。全体のシルエットは大きく崩さず、部分的に均衡を崩すことで、端正なフォルムに自由な動きを与えた。
質感の差が生む歪み
異なる質感を重ねたブラックのワントーンコーディネートも目を引く。マットな表情のアウターに、ソフトな肌触りのストール、透け感のあるレースを差し込むことで、単調になりがちなワントーンに奥行きを加えた。異なる要素がせめぎ合い、佇まいに歪みを生み出している。
手間をかけた織りに宿る反骨精神
また、尾州の織機を用いた生地も見逃せない。フィルム状に薄く加工されたナイロン素材を織り込んだチェックは、光を通すような透け感のある仕上がりに。
スカート全体を覆うように施されたフリンジは、職人によるハンドカットで仕立てられたもの。歩みに合わせて揺れるたび、美しくきらめく。効率や速さよりも、作ることへの誠実さを優先したものづくりの姿勢は、洗練されたメジャーシーンへの反発として生まれた90年代グランジの反商業主義的な精神に通ずる。



