「キング・オブ・ポップ」と呼ばれた20世紀最大のポップスター、マイケル・ジャクソンさんの半生を描いた伝記映画「Michael マイケル」が、米映画界の重鎮スパイク・リー監督から熱い支持を受けている。3度のアカデミー賞受賞者であるリー監督は、米CNNとのインタビューで同作を称賛し、亡きマイケルさんへの思いを語った。
「トレーニング デイ」「イコライザー」シリーズのアントワン・フークア監督が手がけた本作は、公開2週目の週末を迎えてなお勢いがおとろえず、世界累計興収は4億2400万ドル(現在のレートで約666億円)に達している。「スリラー」「ビート・イット」「ビリー・ジーン」など歴史に残るヒット曲を生み出し、独創的なダンスとパフォーマンスで世界を熱狂させたマイケルさんが、「ジャクソン5」のメンバーとして頭角を現し、1988年に「キング・オブ・ポップ」の地位を確立するまでを描く。主演にはマイケルさんの実の甥であるジャファー・ジャクソンが抜てきされている。
リー監督は、マイケルさんと生前から親交があった一人だ。マイケルさんは2009年に50歳で急逝、同時代のもう一人の天才プリンスさんも2016年に57歳でこの世を去っている。インタビューでリー監督は、二人の盟友をしみじみとこう振り返る。
「マイクが恋しい。プリンスが恋しい。彼らは俺の兄弟だ。両方と一緒に仕事をした。両方とも、本当に、本当に美しい人たちだった」
「ドゥ・ザ・ライト・シング」「マルコムX」「ブラック・クランズマン」などで知られるリー監督は、観客の反応にも触れて作品を擁護した。
「観客は来てくれた。世界中の人々が、愛を示してくれた」
一方で、一部の批評家からは「1993年に浮上した児童性的虐待告発が描かれていない」との指摘も出ている。これに対しリー監督は、「映画は1988年で終わる」と切り出し、構成上の問題として冷静に応答した。
「映画のタイムラインに合わない話で批評するのはちがう」
フークア監督自身も、4月の米デッドラインのインタビューで、マイケルさんをめぐる論争について続編で扱う「種をまいた」と説明している。「映画のタイトルは『マイケル』だ。だから、まずはマイケルに焦点を絞らないといけない」と、本作で意図的に「ステージ上のスーパーヒーロー」としてのジャクソンに集中したことを明かしていた。
「Michael マイケル」は6月12日に公開される。
