2026年4月28日
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ジャンルファンにとって拒めない大好物そうなアトモスフェリック・ホラー。まだまだベールに包まれた本作について詳しいことは話せないけど、正直本作がやっていることは本当の意味では「初めて」ではないかもしれない。ただ、物語の運び方・展開の仕方やそこに至るまでの過程を含めて、枠に嵌まらないユニークな作品だと思った。会社設立第一弾作品に、予算や規模感に囚われることなく、シンプルに演出の良し悪しやクリエイティビティが試されやすいし出しやすいホラーというジャンルを選んだのも大成功。安易なジャンプスケアに頼らないところも好みだった。
とりわけ主演の穂志もえかさんは当たり役、ハマり役だ。不思議や個性的という言葉でくくっていいのか分からないけど、あの一見ふんわりと柔らかい印象ながら、自分のぶれない芯を持っていて肝が据わった感じが、本作の主人公にはよくマッチしていた。途中、一人芝居っぽくなる部分もあるが、それも飽きることなく見ていられるし、どうなるのか気になる。鏡という小物使いに象徴されるように、過去や心理的に抱えたものもある。限られた数の共演者も、賀来賢人はじめ皆よかった。
夜に(暗くなったら)決してやってはいけないこととは?画面に映る小道具など細部までこだわりを感じさせるリッチな画作りの中で雰囲気ありありにJホラーから洋ホラーへと横断するようなジャンルミックスとしても楽しめた(教会もそういうこと?)。撮影や照明もいい。ホラーにおける「緊張と緩和」=「夜と昼」という時間の棲み分けを、あまりルール違反することなく律儀に守ることで観客が心理をコントロールしながら、緊張と緩和ならぬ「緊張と痛み」みたいな部分もあった。ジャンル映画の醍醐味とマナー、そしてクリエイティビティの爆発!
【舞台挨拶レポ】
賀来賢人が「楽しんでもらえる(作品を)」みたいな言葉を、舞台挨拶中に何度も言っていたのが印象的だった。難しいことを考えずに、お化け屋敷に入るような気持ちで頭すっからかんにして、ただ楽しめばいい(すみません、お化け屋敷は怖いのでダメです)。何よりお客さん、観客のために作る。誰にも邪魔されずに自分たちの面白いを追求するために立ち上げた映像制作会社SIGNAL181旗揚げ一発目として、そういう気概が純度高く伝わってくるようだった。
そして、変わらない穂志さん節(ワールド)とでも言うか、久しぶりの主演作でハラスメント意識高く取り組み、『将軍』からの朝礼文化を本作にも提案して持ち込んだような。最後に、司会進行はやっぱり毎度おなじみのこの人、奥浜レイラさんの独占市場。そう言えば、穂志もえかさんを初めて生で見た『街の上で』の公開初日舞台あいさつの進行も奥浜さんだったな、とふと思ったり。
ホラー映画の撮影現場はゲラゲラ笑いながら撮ったり、案外楽しいものらしいと知った。確かに本作みたいにCGゴリゴリでなく、自分たちで仕掛けなどを作るタイプの場合は、とりわけそうなのかもしれない。賀来賢人さん・穂志もえかさんお二人を見習って、自分も本作を観た今日はもう無理なので(?)明日以降は寝る前にホラー映画など怖いものを観ないようにしよう。悪夢防止!
P.S. デイヴ・ボイル脚本監督&賀来賢人両氏が興味あるかはさておき、続編も製作できそうだなと思った。
Never After Dark ネバーアフターダーク
