【東京、ソウル聯合ニュース】「アーティストが普段からファンに対し誠心誠意向き合っているのが分かります。だからファンも長く応援したいという気持ちになります」――。
日本最大級の横浜・日産スタジアムで25日に開かれた東方神起のスペシャルライブ「東方神起 20th AnniversaryLIVE IN NISSAN STADIUM ~RED OCEAN~」に娘と共に足を運んだファンに、東方神起が長く支持されている理由を尋ねると、このような答えが返ってきた。

東方神起(SMエンタテインメント提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
韓国の歌手、BoA(ボア)は2001年に日本に進出し、翌年、ファーストアルバム「LISTEN TO MY HEART」で韓国歌手として初めてオリコンチャートで1位を記録した。BoAの日本デビューから25年。K-POPは世界2位の音楽市場、日本で依然として熱い人気を集めている。
先週末、日本では東方神起をはじめ韓国グループのaespa(エスパ)、TWICE(トゥワイス)、韓国バンドのDAY6(デイシックス)のコンサートが開かれ、計40万人を超える観客を動員した。
◇大規模会場で相次ぎ開催される韓国アーティスト公演
東方神起の日産スタジアムでの単独コンサート開催は13年、18年に続き今回が3回目。25、26日の2日間で観客13万人を動員した。日本の歌手にとっても同スタジアムでの公演は「夢の舞台」といわれる。
TWICEも25、26日に東京・MUFGスタジアム(国立競技場)でワールドツアーの日本公演「TWICE WORLD TOUR INJAPAN」の追加公演を開催した。28日に最終日を迎える。
25、26の両日は、aespaが初の日本ドームツアー「2026 aespa LIVE TOUR – SYNK : aeXIS LINE – in JAPAN [SPECIAL EDITION DOME TOUR]」の東京公演を東京ドームで、DAY6が「DAY6 10th Anniversary Tour <The DECADE> in JAPAN」の東京公演を京王アリーナTOKYOでそれぞれ開催した。
東京ドームでは17、18日にBTS(防弾少年団)のワールドツアー「ARIRANG」の公演も開かれた。

東京ドームで開かれたBTSの公演(ビッグヒットミュージック提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
韓国有名アイドルが所属する芸能事務所の関係者は「ソウル市内で公演会場を確保するのが難しいのは今日に始まったことではないが、日本でK-POPグループが活躍するようになり、東京の大規模会場を借りるのも容易ではないという話も出ている」と話す。
2020年前後から米国や欧州市場でもK-POP人気が本格化したものの、韓国の芸能事務所にとって日本は依然として最も重視する海外市場の一つだ。
SMエンタテインメントジャパンの金東佑(キム・ドンウ)代表は「流行のサイクルが速い韓国とは異なり、日本は親子でファンになるなど世代を超えて(アーティストを)好きになる文化がある。一度ファンになったらずっとファンであり続ける」とし、「20数年前は、K-POPファンはマイナー文化を消費するという感じだったが、最近は全く違う」と説明した。
日本はK-POPのCDを多く輸入する国1位のタイトルを逃したことがない。
一度ファンになればアーティストを一途に応援し続ける傾向があり、ほかの国に比べ相対的に経済力も高く、CDのほかコンサートチケットやグッズの購入も積極的だ。日本の公演会場のインフラが世界最高レベルであることも魅力だ。
2001年に日本デビューを果たしたBoAが大きな成功を収めてから、東方神起、少女時代、KARA(カラ)、BIGBANG(ビッグバン)などの韓国アイドル第2世代、TWICE、BTS(防弾少年団)などの第3世代、IVE(アイブ)、aespa、NewJeans(ニュージーンズ)、LESSERAFIM(ル セラフィム)などの第4世代に至るまで、K-POPスターの日本進出ラッシュは続いた。
2010年代に中国市場が浮上し、中国進出が相次いだが、米国の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備により韓中関係が冷え込み、中国当局の「限韓令」により韓国コンテンツの流通が制限されたことは、政治問題とは関係なしに成長を続ける日本市場の重要性が増す契機となった。
日本の音楽ファンの「K-POP愛」は韓流に友好的な中高年とミレニアル世代(1981~1996年)に続き、Z世代(1997~2012年)に広まりつつある。
米音楽データ会社ルミネイトが2023年にまとめた研究報告書によると、日本のZ世代の女性の39%はK-POPを聴いているとの調査結果が出た。
◇日本市場に吹く変化の風
四半世紀にわたりK-POPの「前哨基地」の役割を果たしてきた日本の音楽市場にも最近、変化の風が吹き始めているようだ。
韓国関税庁の輸出入統計によると、昨年のCDの対日輸出額は前年比10.2%減の8062万5000ドル(約128億円)で、2年連続で減少した。
韓国音楽コンテンツ協会運営の音楽チャート「サークルチャート」の音楽専門データジャーナリスト、キム・ジヌ氏は「韓国のCD輸出に占める日本の割合が70%に達したときもあったが、今は30%を下回っている」とし、日本の割合が下がった分と米国や中国の割合が上がった分で相殺されるため全体的に輸出量は大きく減少せず、輸出先も増え、市場が多角化していると説明した。
ある韓国芸能事務所の関係者は、日本の音楽界では韓国の新星アイドルに対する関心が依然として高いとしながらも「最近は、日本に進出し、はっきりとした成果を出すケースはあまりないようだ。むしろ日本のYOASOBIが韓国で人気を集め、CUTIE STREETが(韓国音楽番組の)『Mカウントダウン』に出演するなど、日本の楽曲が韓国で関心を集め始めている」と述べた。
専門家たちは日本の音楽市場が、K-POPが強みを持つCDからストリーミングに再編され、日本のアイドルグループも成長を遂げながらK-POPグループのパイを奪っていったとみている。過去にボーイズグループは旧ジャニーズ系グループ、ガールズグループはAKB48に二分されていた日本のアイドル市場で、実力を前面に押し出したK-POPが第3の領域を構築したとすれば、今は日本の芸能事務所も「K-POPのDNA」を一部取り入れたことで、領域の境界が薄まっているとみている。
日本の音楽レーベル関係者は、日本でもHANAやXGなど「かわいらしいガールズグループ」ではなく、「アーティスト志向のグループ」を作り、韓国総合コンテンツ大手、CJENMは吉本興業と手を取り、「PRODUCE101 JAPAN」シリーズを通じてJO1やINIを結成し、国民的人気を集めたとし、「以前はKARAや少女時代などが市場を掌握する力が圧倒的だったなら、今はローカルアーティストとパイを分け合っているといった感じだ」との見方を示した。
また、「日本のファンを対象としたオフラインイベント(特典会)を多く開いていた過去とは異なり、今はスターたちがワールドツアーで世界を駆け回っているため、日本にだけ時間を注ぐことができなくなったことも一因となっている」と説明した。
しかし、音楽関係者たちは日本のファンダム(ファン集団)が依然として堅固で、K-POPの人気が高いと強調している。市場の流れによって一部の指標に変化がみられるだけで、これをK-POPの人気の「異常な兆候」としてとらえてはならないと指摘する。
日本のある音楽レーベル関係者は「日本のレコード会社も依然、K-POP歌手との契約に積極的で、契約金の金額も着実に増えている」とし、ストリーミングやK-POPコンサートの規模も大きくなり、日本でK-POPの需要が増えることはあっても減ることはないと強調した。その上で、「IVEやLESSERAFIMなどの第4世代ガールズグループも人気があり、新しいグループに対するニーズも大きい。最近はBalming Tiger(バーミングタイガー)、Silica Gel(シリカゲル)のような多様なジャンルのアーティストに対する関心も高まっている」と説明した。
ルミネイトの2023年の報告書によると、K-POP上位100組の曲のストリーミング再生回数が最も多い国は日本で、米国(2位)、インドネシア(3位)、韓国(4位)を上回った。
世界最大の音楽配信サービス、スポティファイの昨年の日本年間チャートでは、BTSのメンバー、JIMIN(ジミン)のソロ曲「Who」が10位、BTSのJIN(ジン)のソロ曲「Don’t Say You Love Me」が19位、BLACKPINK(ブラックピンク)のロゼが世界的ポップスターのブルーノ・マーズとコラボした曲「APT.」が24位、aespaの「Whiplash」が54位、BTSのJUNGKOOK(ジョングク)のソロ曲「Seven」が65位と、K-POP7曲が100位以内にランクインした。
金東佑氏は「ファンコミュニティーアプリやSNSの発達でファンクラブはチケット予約の手段になっている場合が増えたが、日本ではファンクラブを中心としたファンの忠誠心が高い。有料ファンクラブの文化が始まったのも日本だ」と説明した。

TWICE(TWICEのインスタグラムより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
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