ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、低年齢化する美容市場における、企業の「教育的責任」と消費者の「リテラシー」について。(この記事は「WWDJAPAN」2026年4月20日号からの抜粋です)

PROFILE: 弓気田みずほ/ユジェット代表・美容コーディネーター弓気田みずほ/ユジェット代表・美容コーディネーター

PROFILE: (ゆげた・みずほ)伊勢丹新宿本店化粧品バイヤーを経て独立。化粧品ブランドのショップ運営やプロモーション、顧客育成などのコンサルティング、企業セミナーや講演を行う。メディアでは化粧品選びの指南役として幅広く活動中

【賢者が選んだ注目ニュース】

イタリア競争・市場庁(AGCM)は3月28日(現地時間)、成人向け化粧品を子どもや若年層に訴求している可能性のある不公正な商慣行を巡り、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン傘下のセフォラとベネフィット コスメティックス、ならびにLVMH プロフーミ・エ・コスメティーチ・イタリアに対する調査を開始したと発表した。AGCMによると、調査は特に10〜12歳未満の未成年者を含む子どもや若年層に対し、フェイスマスクや美容液などの購入を促すことで、成人向け化粧品の早期使用を助長している可能性に焦点を当てている

「ママ&キッズ」は4月24日、既存の“バランスライン”からティーン向けデザインのシリーズを発売する。同社は、親子に向けた製品を展開する中で、昨今のティーン世代が抱える特有の課題に着目。メイクアップアイテムを手に取る年齢が早くなっている一方で、スキンケアへの意識は低く、親世代もティーン特有のスキンケア知識が十分でないという現状があるという。そうした状況を鑑みて今回、“バランスライン”をティーン向けとして打ち出すことを決めた。パッケージは思春期特有の悩みなどに寄り添うデザインを志向した

小中学生がドラッグストアやバラエティーショップで化粧品を選ぶ光景は、いまや珍しいものではない。スマートフォンで情報を見比べながら製品を手に取り、時には親子でメイクアイテムを選ぶ姿も見かける。美容消費の低年齢化は、日本だけでなくグローバルでも進んでいる。問題なのは、その変化をどう受け止めるかである。子ども向け、ティーン向けの市場が広がること自体を、単純に否定することはできない。現実には、売り場も情報環境も、すでにその世代を取り込む方向へ大きく動いているからだ。

子ども・ティーン向け市場が広がる必然と現実

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