DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

「ブルガリ(BVLGARI)」は3月上旬、新たに俳優のジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)をグローバルブランドアンバサダーに起用した。ギレンホールは、1980年生まれの45歳。米カリフォルニア州出身の俳優で、父は映画監督のスティーブン・ギレンホール(Stephen Gyllenhaal)、母は脚本家のナオミ・フォナー(Naomi Foner)、姉は俳優のマギー・ギレンホール(Maggie Gyllenhaal)という映画一家に育つ。1991年にデビューし、2005年の「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、「ナイトクローラー」(14年)や「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(19年)など幅広い役を演じている。

ギレンホールは、3月にミラノで開催された「ブルガリ」の最新ハイジュエリーコレクション“エクレティカ(ECLETTICA)”の発表会に出席した。同氏は、同じくブランドアンバサダーを務めるアン・ハサウェイ(Anne Hathaway)、デュア・リパ(Dua lipa)、リウ・イーフェイ(Liu Yifei)、ガールズグループBLACKPINKのリサ(Lisa)、プリヤンカー・チョープラ・ジョナス(Priyanka Chopra Jonas)らとともに参加した中で、唯一の男性であった。ミラノの発表会では、「ブルガリ」のウオッチとさまざまな宝石をあしらった“エレクティカ”のジュエリーを着用した。

同氏のアンバサダーへの起用に対し、同ブランドのローラ・ブルデーゼ(Laura Burdese)副CEOは、「ジェイクは誠実さ、共感力、そして本質に根ざした現代的な卓越性を体現する存在だ。彼の芸術的感性と人々と誠実な絆を築く能力は、まさにブランドの本質を映し出している。彼の取り組みには、深み、人間性、そして目的意識が備わっている。」とコメントした。同ブランドは以前、地域限定の男性ブランドアンバサダーがいたものの、ギレンホールグローバルアンバサダーとしての起用は「ブルガリ」の重要な戦略だ。また、かつては女性専用と見なされていたジュエリーに対する男性層の需要が高まっていることを反映している。実際、ジャン・クリストフ・ババン(Jean Christophe Babin)CEOは、この流れをギレンホールを起用した理由の1つとして挙げ、男性にも女性にもアピールするウオッチやジュエリーを今後さらに前面に押し出していく計画であることを述べた。また同ブランドは、一部のデザインを男性専用ではなくユニセックスと捉えていると強調した。

ずっと大切にしている両親と祖父から贈られた時計

DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

ギレンホールは、時計の思い出、「ブルガリ」との関係について、米「WWD」のインタビューに応じた。

WWD:初めて手にしたジュエリーとそのときの気持ちを覚えているか?

ジェイク・ギレンホール(以下、ギレンホール):初めて手にしたジュエリーは、卒業祝いに両親と祖父から贈られた時計です。皆でお金を出し合って買ってくれたので、私にとってその価値はさらに深まりました。単なる贈り物ではなく、時計を手にする日を迎えるまでに、費やした多くの努力を思い出させてくれるような気がしました。時計を見るたびに、あの頃の努力や長い日々、そしてずっと私を信じてくれた人々のことを思い出します。仕事に対する姿勢だけでなく、皆で分かち合った祝福の瞬間も思い出させてくれます。今でも大切にしており、時計を見るたびに、当時の自分に戻ったような気分になります。

WWD:ジュエリーや時計への関心を持ち始めたのはいつ頃?そのきっかけは何だった?

ギレンホール:時計を、男性として自己表現の一手段として捉え始めたのがきっかけだと思います。ジュエリー全般、特にシンプルなものでも、多くを語ることができます。大部分において、ジュエリーは自尊心の表れであり、ときには個性を表す方法でもあると感じています。また、輝くものという概念には、重要な意味があると思います。輝くものを身につけることは、自分自身も同じように自信を持って振る舞い、最高の自分を見せようという気持にさせてくれるものです。

WWD:ジュエリーでは、どのような点を重視している?

ギレンホール:ジュエリーはアートのようなものだと思います。世界中を見渡して、人々がそれぞれどのように自己表現をしているかを見るのは素晴らしいことです。ジュエリーはアートであり、それぞれの作品が独自の物語を語っています。

WWD:ジュエリーは頻繁に変えるのが好き、それともいつも同じものを身につけるのが好き?

ギレンホール:私は一貫性を保つのが好きです。身につけるものはすべて非常に私的なもので、中には何年も大切に身につけているものもあります。私にとって特別な意味を持っているので、頻繁に変える必要は感じません。

初めて自分用に買った腕時計は「ブルガリ」

DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

DANNY KASIRYE/WWD©︎FAIRCHILD PUBLISHING, LLC

WWD:「ブルガリ」とはどんな関係性を築き上げた?

ギレンホール:面白いことに、私が初めて自分用に買ったのが「ブルガリ」の腕時計でした。今でも持っていて、本当に大切にしています。その後、「ブルガリ」から“オクト・フィニッシモ”を紹介された時、私はそのデザインに一目惚れしました!そのプロジェクトを率いる女性たちとのミーティングは、本当に素晴らしいものでした。彼女たちは、「ブルガリ」を家族として、個性と芸術性に根ざしたブランドとして語ってくれました。彼女たちの温かさ、知性、そして有意義な変革を起こそうとするビジョンに感動しました。私は常に、進化し続けようとする人々を尊敬してきましたが、彼女たちのリーダーシップにも同じ思いが感じられました。だからこそ、アンバサダー就任への決断は簡単でした。

WWD:支持するブランドを慎重に選んでいますが、なぜ「ブルガリ」を選んだのか?

ギレンホール:「ブルガリ」は、時代を超えて愛される非常に並外れて優れた企業であり、成長を遂げながらも、自らの本質を貫き続けてきました。それは決して簡単なことではありません。同時に、同社は成長と進化を続け、ブランドに新たな活力を吹き込むために、興味深い変化を模索しています。その姿勢には、本当に感動を受けました。ブランドが独自の魅力を保ちつつ、新たな方向へと進んでいることが感じられます。絶えず進化し続け、新しいインスピレーションに心を開き、リスクを恐れないという姿勢が、私は大好きです。

WWD:アンバサダーに就任する前、「ブルガリ」はどのような存在だったか?また、就任以降、ブランドに対する見方はどのように変わったか?

ギレンホール:彼らは信じられないほど素晴らしい仕事をしてくれて、まるで家族の一員のように感じさせてくれます。とても寛大な人たちで、周りから見ても尊敬できる存在ですが、一度迎え入れてもらうと、その思いはさらに深まります。私が本当に心を動かされるのは、「ブルガリ」の中心に、脈打つような本物の心があるということだと思います。その一員になれたことを光栄に思います。

WWD:最近の男性はジュエリーを身に着けることに対して以前より一般的になっていると思う?

ギレンホール:はい。本当にその通りだと思います。

WWD:あなたは他にもイタリアの2つのメインブランド、「プラダ」と「ジノリ1735」ともアンバサダーとしてのパートナーシップを結んでいます。イタリアとの関係や、ブランドとのコラボレーションをどのように選んでいるのか?

ギレンホール: 「プラダ」と「ブルガリ」は、異なる企業ではありますが、共通点を持っています。両社とも、芸術、芸術性、アーティスト自身、そして伝統工芸の維持に対して深い敬意を払っています。彼らは、限界を押し広げ、リスクを恐れない人々を大切にしており、それは私が深く共感する点です。また、両社には本質的にイタリアらしさがあります。それは、彼らのあらゆる活動に息づく、文化、美、そして情熱に対する深い感性です。彼らと仕事ができることは、本当に光栄です。私はイタリアが大好きです。どんな理由でも構いませんが、イタリアを訪れ、その文化に触れ、素晴らしい人々と交流し、食事を楽しみ、歴史や建築に浸る機会があれば、いつでも喜んで行きます。

Leave A Reply