(C)北方謙三/集英社 (C)2026 WOWOW/NTTドコモ

「北方謙三 水滸伝」第7話より

織田裕二主演の連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」(毎週日曜夜10:00、WOWOW、WOWOWオンデマンド、Lemino)の最終話となる第7話が3月29日に放送・配信された。危険が迫る宋江(織田)を思う晁蓋(反町隆史)とのやりとりや宋江の身の回りで起きた悲劇をはじめ、密度の濃い物語が展開された。(以下、ネタバレを含みます)

同ドラマの原作は、シリーズ累計発行部数1160万部を突破した北方謙三氏の『水滸伝』(集英社文庫刊)。壮大なスケールと緻密な人間描写に加え、登場人物たちの葛藤や誇り、闘志を現代的な視点で描き直して熱烈な支持を集めている。

織田が演じる宋江は信頼で人を動かす梁山泊の頭領。彼の生き方こそが、梁山泊という志の集団の“核”となっている。反町が宋江と共に腐敗した国家権力に立ち向かう、もう一人の頭領・晁蓋役、梁山泊のメンバーで、槍術にかけては右に出る者のいない天才武人・林冲役で亀梨和也が共演。さらに、満島真之介、波瑠、玉山鉄二、松雪泰子、佐藤浩市ら豪華キャストたちが魅力あふれるキャラクターに熱い命を吹き込んでいる。

楊志は「替天行道」を手にする

楊志(満島)は、宋江と晁蓋が同志に加えたいと思っているほどの逸材。国の腐敗を目の当たりにした彼は所属していた禁軍を去った。滞在先の食堂兼娼館の主人・曹正(和田正人)は宋江の同志で、仲間を集めるために全国を放浪していた魯智深(金児憲史)もやって来ていた。

楊志は魯智深に誘われ、賊徒に襲われた村を訪問。そこでは、少し前に宋江に連れて行かれた村と同じ惨劇が広がっていた。かすかな物音を聞きつけた楊志は、隠れていた少年を発見。そこに賊徒が現れ、楊志は怒りに満ちた表情で次々と切り捨て、残りの者は逃げ出した。

少年の他にも生き残っていた村人はいたが、その中の1人は「あなたは無駄に蜂の巣をつつき、この村を死の淵へと追いやった」と恨み言を吐く。何もしなければ、賊徒は一度襲った村にしばらく来ないからだ。

両親を目の前で殺された少年は孤児になってしまったが、村には彼のことを養う余裕がない。長老から「どこぞにお捨てください」と言われた楊志は孤児を連れ帰り、曹正の店で働く済仁美(波瑠)に世話を頼む。そして、賊徒の根城である二竜山を攻め落とす決意を固めた。

楊志は魯智深の画策で二竜山に潜入し、隙を突いて頭目を殺すことに成功。魯智深から降伏した賊徒をまとめ上げるようにと告げられる。魯智深は「お前以外、誰が昨日まで賊徒だった者を、志ある義賊に育てられる」と楊志に話し、宋江が書いた「替天行道」を手渡した。

危険を察知した晁蓋は宋江の元へ

二竜山の頭目になった楊志。その情報は、すぐさま国の諜報組織である青蓮寺の幹部・李富(玉山)の耳に入る。

梁山泊を誕生させた晁蓋、そして楊志が相次いで賊徒の頭目となったことで、李富は金でつながるだけだった賊徒が“志”でつながり始めたことを危惧。「この国は腐敗している。だが、国はここにある。指の先が腐ったからと言って、死ぬ必要はない。指だけ切り落とせばいい。腐った役人は殺す。叛乱分子も見つけ次第殺す! もう二度と林冲や魯智深を逃がすようなことはあってはならん」と息巻く。そんな李富は、すでに宋江のことも調べさせていた。

宋江に、ひたひたと忍び寄る李富の影。その危険性を感じ取っていた晁蓋は、早く梁山泊に身を隠すよう彼に連絡をしていた。だが、「まだそのときではない」と断り続けられたため、業を煮やした晁蓋は梁山泊を出て宋江に会いに行く。

李富の魔の手が伸びて“悲劇”が起こる

宋江に会いに来る途中、10人もの青蓮寺の間者を切り殺したと明かす晁蓋は、何としても梁山泊に連れ帰ろうと強い口調になっていた。だが、宋江の口からは「ここを離れ、旅に出ようと思う」という意外な言葉が飛び出す。

「広く世間を知り、見識を高め、いかなる国づくりをすべきかを考えたい」と語る宋江に対して、晁蓋は「ばかやろう! それは間者の仕事だ。奴らは俺たちの目となり、耳となり、国中の情報を集める。大将自ら命を危険にさらして国を回ってなんとする!」と訴える。

それでも「それが俺の国づくりだ」と譲らない宋江に、晁蓋は「お前が死ねば、梁山泊の魂も死ぬのだ。それが分からぬか!」と詰め寄る。それでも、宋江の強い思いを感じ、魯智深が彼の身を案じて遣わせた腕の立つ武松(伊藤健太郎)を「せめてそばに置いておけ」と言い残し、晁蓋はその場を立ち去る。

一方、思いがけないところに李富の魔の手が迫った。宋江の間者である馬桂(松雪)の娘・閻婆惜(吉田美月喜)が、李富の間者からうそを吹き込まれ、宋江たちの資金となる闇塩の商売をする盧俊義(宇梶剛士)の元で働くトウ礼華(中村ゆりか)を巻き込んだ事件を起こしてしまう――。

「罪はすべて私にある」という思いを胸に、武松と共に旅立つ宋江。国を変える、新たに国をつくるということは並大抵のことではない。強い思いで前に進もうとする宋江と、共に立ち上がった晁蓋。そして彼らを取り巻く同志や敵たち。いくつもの人間ドラマが交錯し、最終話は何とも切ない物語が展開された。

なお、最終話を前に、シリーズ続編の制作決定が発表。2027年に放送・配信予定だが、壮大な群像劇の続きに期待せずにはいられない。

※トウ礼華の「トウ」は、「登」に「おおざと」が正式表記

【制作・編集:WEBザテレビジョン編集部】

(C)北方謙三/集英社 (C)2026 WOWOW/NTTドコモ

「北方謙三 水滸伝」第7話より

Leminoで「北方謙三 水滸伝」を見る

Leave A Reply