【写真8枚】イベント「本の公演」の様子をもっと詳しく写真で見てみよう

銀座ソニーパークに出現した「本の公園」

「読むだけなら無料」「トートバッグに詰め放題」――SNSで広がった熱狂

ちなみにネットで拡散したのは、開催当初は「トートバッグに何冊でも詰め放題」のシステムが話題を呼んだことも理由のひとつ。しかしネットで知った多くの人が会場に押し寄せ、本の補充が間に合わなくなったため、4日目の2月10日から、「トートバッグ1枚につき5冊まで」と制限された。そこで客足が止まるかと思いきや、それでも入場者数が大きく減ることはなかったという。

「気になったら確保」 本をめぐる心理戦

なぜ手元に大量の本を置いておくのか、自分が本を探してみてわかった。目をつけた本があって、少し目移りして再度見ると、もうその本がなくなっているということが頻発する。だから少しでも気になった本は、自分の手元に置いておく必要があるのだ。

また自分の超愛読書があるのを見つけると、嬉しい気持ちが半分、「これを読んだ人は手元に置かず、売ったのか」という残念な気持ちが半分。そして次に見た時にその本が無いと、誰かが見つけて持ち帰ったことにホッとする。そんな、一般の古書店では味わえない心の揺れも、周囲の熱気ゆえだろう。

会場を一巡して気づいたのは、歴史小説、時代小説が多いこと。時代小説は常に新刊が出ているのを目にするので、一定のファンがいるのだろうが、古書としては売れにくいという現象のあらわれなのかもしれない。また筆者が主に読むのは海外の翻訳小説だが、会場で見つけた翻訳小説は、ロアルド・ダールの「単独飛行」1冊のみだった。これも、翻訳小説の刊行数が減っていることを象徴しているのかもしれないと、さびしく思いつつ、運命を感じてその1冊を持ち帰る5冊の中に加えた。中学生の頃に愛読した北杜夫の「どくとるマンボウ航海記」(昭和30年代の出版)があって、これも加えた。

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