【写真】『映画 えんとつ町のプペル 』ジャパンプレミア舞台挨拶の様子

上映前は、怖くてしょうがない

「映画って、蓋を開けてみないとヒットするかどうかわからない。だから上映前は怖くてしょうがないんです」

『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』を公開直前に控えたGOETHEのインタビューで西野氏はそう語っていた。

絵本『えんとつ町のプペル』は累計80万部以上を売り上げ、2020年の『映画 えんとつ町のプペル』も大ヒット。2025年のミュージカルでは製作費がかかりすぎて当初「チケットを売り切っても赤字」が確定していたにも関わらず、講演会やイベントを増やして黒字化させた。

もはや恐れるものなどなにもないのではないか、傍目からはそう見える西野氏ですら「映画は怖い」のだという。

ミュージカルの場合は、ひとつの劇場に人を集めるため、前売りチケットの売り上げで興行的に成功かどうか事前にわかる。しかし映画は上映館が全国に多数あり、1館だけを埋めればいいというわけではない。さらに演劇やミュージカルと違って直前でチケットを買う人が多いため、「成功かどうかは封切られてみないとわからない」ところが多いからだ。

「完成してから、お客さんに見てもらうまでの間は、本当に時が止まったように長く感じます。本作は11時59分で針を止めた時計台の物語ですが、まさに今僕らは11時59分にいる。公開してやっと12時の鐘が鳴る、そんな心持ちです」

ジャパンプレミアの壇上で、監督の廣田裕介氏もそう語り、西野氏は深く頷く。

映画がヒットするかどうかは、観た人の口コミにもかかっている。つまり最初の観客がどれだけ熱狂してくれるかが大事だ。

前作『映画 えんとつ町のプペル』のあと、5年半かけて製作した本作を、初めて観客の前に送り出すその日。壇上のふたりの作り手は、「怖さ」とともに、大きな期待とそして作品が手を離れていく達成感に満ちていた。

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