日本映画の“いま”と“発見されるべき才能”が集結する特集上映「創造的シネマ感性2018―2025 16の創造 16の感性」が、東京のMorc阿佐ヶ谷で4月3日から23日まで開催される。
本特集企画は、「アジアの文化交流の新しい入口」を作る役目を担い、「日本とアジアの文化をつなぎ、新しいコラボレーション・ビジネス・スタイルを創造し、提案」などをしているA PEOPLEによるA PEOPLE CINEMAの企画によるもの。
日本映画の現状は、アニメーション映画への依存度が高く、昨年は「国宝」のようなヒットが生まれ、日本映画は2000年以降で最高の興行収入を記録した。だが、アートシアターというシーンに目を移せば、500本近くともいわれる日本映画が公開される中で、評価を受け、ヒットした作品も出ている一方で、良質な作品でありながら、評価も受けず、ヒットもしない作品も多く存在している。
それでも、そういった日本映画はコロナ禍を乗り越え、小回りを利かしながら、良質な映画が作り続けられており、その芽は水面下で伸び続けている。A PEOPLEは、映画作家の創造性、独自性、アート性を見つめていきたいという思いで、過去には、特集上映「アジアシネマ的感性」で小規模ながら多くのアジアの作家をセレクト、紹介したことから今回、「創造的シネマ感性」の名のもとに若手や新しい才能と作品を集結させた。上映作品、スケジュールは下記の通り。各作品上映後に関係者の登壇、トークライブが実施される。
4月3日(金)19:30~団塚唯我監督「見はらし世代」
4月4日(土)15:30~田中さくら監督「夢見るペトロ」「いつもうしろに」
4月5日(日)15:30~二ノ宮隆太郎監督「枝葉のこと」
4月6日(月)19:20~常間地裕監督「この日々が凪いだら」
4月7日(火)18:50~春本雄二郎監督「由宇子の天秤」
4月8日(水)19:40~比嘉一志監督「光る校庭」
4月10日(金)19:00~伊藤ちひろ監督「ひとりぼっちじゃない」
4月11日(土)14:40~大河原恵監督「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」
4月12日(日)14:20「春みたいだ」「窓たち」志萱大輔
※現時点での発表スケジュール。詳細は劇場HP。
2025年のカンヌ国際映画祭の監督週間で団塚唯我監督の「見はらし世代」(2025)が上映され、好評を受け、団塚監督の短編「遠くへいきたいわ」(2022)も公開された。ゴールデングローブ賞受賞のドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」(第7話)の演出で注目を集めた福永壮志が監督した「アイヌモシㇼ」(2020)なども再注目されている。常間地裕監督は、チャン・ゴンジェ監督の日韓合作映画「ひと夏のファンタジア」のカメラに感動し、その撮影監督を務めた藤井昌之を自作「記憶の居所」(2024)に起用(「この日々が凪いだら」(2022)も上映)。「夢見るペトロ」(2022)「いつもうしろに」(2023)の田中さくら監督は、自作が「CHANEL & CINEMA ‒ TOKYOLIGHTS」ショートフィルムコンペティション受賞作品に選出され、今年、東京とパリで新作が上映予定となっている。
さらに、「由宇子の天秤」(2021)の春本雄二郎監督、「枝葉のこと」(2017)の二ノ宮隆太郎監督(「お嬢ちゃん」(2017)「逃げきれた夢」(2023)も上映)、「光る校庭」(2023)の比嘉一志監督も今後の飛躍が期待されている。脚本家・伊藤ちひろの監督デビュー作「ひとりぼっちじゃない」(2023)。俳優でもあり、青山真治監督の薫陶を受けた大河原恵の監督作「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」(2025)。5月2日から初の長編「猫を放つ」が公開される志萱大輔監督の初期の2本「春みたいだ」(2017)「窓たち」(2021)がセレクトされている。
なお、同名の書籍「創造的シネマ感性2018―2025 16の創造 16の感性」も発売される。監督たちへのロング・インタビュー集。4月3日(金)より、Morc阿佐ヶ谷、A PEOPLE SHOPにて先行発売。17日(金)よりAmazonほか、一部書店にて発売(定価:2860円税込)。
