2026年3月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
ナチス政権下の1936年ベルリン夏季五輪の陸上競技で金メダル四冠を獲得した米国の黒人選手ジェシー・オーエンスを描いた映画。ちなみに原題「Race」は、「競走」と「人種差別」を掛けたダブルミーニングのようだ。1933~36年が舞台で、オーエンスと彼の白人コーチのラリー・スナイダーや妻のルースなど周囲の人々の物語と並行して、“ヒトラーのオリンピック”と言われたベルリン夏季五輪への米国の参加・不参加をめぐる米国五輪委員会のブランデージ(後のIOC会長)とナチス宣伝相ゲッペルスによる舞台裏交渉や、ドイツの女性監督リーフェンシュタールによる記録映画撮影など、ベルリン五輪そのものをめぐる(オーエンス自身とは直接は関係ない)エピソードも描かれていく。
当時の米国の黒人差別やナチスのユダヤ人迫害など近現代史の暗部も押さえつつ、オーエンスとコーチの信頼関係や妻との夫婦愛、ドイツ代表カール・”ルッツ”・ロングとの友情など、人と人のつながりを感じさせるエピソードが描かれ、その一方で結末を単純なハッピーエンドにしていないのも良かった。難を言えば、悪役をゲッペルス1人に集中させすぎているきらいはあるが(ヒトラーも登場するが台詞はない)、登場人物や上映時間の制約もあるし仕方がないところか。
映画的に「おっ」と思ったシーンは、コーチのスナイダーが選手時代に1924年パリ夏季五輪で同僚選手のチャールズ・パドックと写った写真をオーエンスが見つけるシーンが冒頭にあり、1924年パリ夏季五輪はイギリス映画『炎のランナー』の舞台となったオリンピックで、確かパドックもちらっと出てきた記憶がある。
PR U-NEXTで本編を観る 栄光のランナー 1936ベルリン
