2026年2月16日10時4分







望海風斗(2025年7月撮影)

望海風斗(2025年7月撮影)

読売演劇大賞の受賞作、受賞者が先日、発表されました。私も107人の投票委員の一人として、参加しました。

今年のイチ押しは女優賞でノミネートされた宝塚歌劇団出身の望海風斗でした。そう思う方も多かったようで、対抗馬の小池栄子の28票に対し、34票を獲得して、最優秀女優賞を受賞しました。

受賞対象となったのは、一人芝居の「マスタークラス」とミュージカル「エリザベート」の2作品ですが、昨年見た数多くの舞台の中でも、「マスタークラス」は5本の指に入る秀逸な作品でした。世界的なオペラ歌手だったマリア・カラスがジュリアード音楽院で公開授業を行った時の講義録から着想を得た作品で、25年以上も前に黒柳徹子が主演した舞台を見ています。

望海はミュージカル女優として、ミュージカル専門誌「ミュージカル」のミュージカルベストテンの女優部門で22、23、24年と3年連続でトップとなっているミュージカル女優ですが、「マスタークラス」ではアリアを少し口ずさむ程度で、歌を封印した中で、膨大なセリフに取り組んでいました。何よりも、最初の登場シーンからカラスを彷彿とさせるカリスマ性がありました。生徒たちにユーモアや皮肉を込めた言葉を浴びせながら、自らの過去を回想して、隠された秘密も告白する。音楽にすべてを捧げてきたカラスの生きざまがくっきりと浮かび上がる舞台でした。

昨年のミュージカル主演は「エリザベート」だけですが、宝塚時代の「エリザベート」ではルキーニ役で、今回はエリザベート役に初挑戦でした。ミュージカルベストテンの結果も3月早々に発売される「ミュージカル」誌上で発表される予定ですが、4年連続トップはあるのでしょうか。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)

望海風斗(2025年10月撮影)

望海風斗(2025年10月撮影)

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