「ブランドをはじめて5年が経ち、自分自身も段々と大人になってきたので、より大人の女性に選んでもらえるような服作りをしていきたいんです」と、デザイナーの舟山瑛美は語る。ウエストが緩やかにシェイプされたやや着丈の長いテイラードジャケットや、全体にギャザーを施したブルゾン、トレンチのようなシルエットのコート、立体的なフレアのピーコートといったアウター、バリエーション豊富なクラシックなドレスシャツなどのアイテムやスタイリング、ヘアメイク、そして所作が重なり合い、佇まいに気品を宿らせた。
また、大胆な肌見せが際立った先シーズンとは印象を異にするものの、ランジェリーのようなディテールは健在で、スリップドレスやボディスーツ、レース、背中が開いたトップ、編み上げられたパンツのディテールやレース使いなど、このブランドらしい官能性を随所に滲ませる。
そして、さまざまな年齢や身長、ランウェイ経験の有無にとらわれないキャスティングが功を奏し、さらなる奥行きをもたらした。「よりリアルな、フェティコを着ている女性像を見せたかったんです」とショー後の囲み取材で舟山は話す。ブランドの純度は失なわず、知的で洗練された、より多様な現代女性の姿を描いた。
