【画像・写真1枚目】「何でもない僕たち」が主役だった──7限目のフルール・清水埜乃椛 先輩との2年間で描いた青春物語(撮影・宮下裕萌)
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 長野・佐久長聖高校の生徒10人で構成された学校公認アイドルグループ「7限目のフルール」(ナナフル)。2年生メンバーの清水埜乃椛(ののか)が、スポニチ東京本社で取材に応じた。結成から3年、そして自身が歩んできた2年間。その軌跡を刻んだベスト盤「僕らが描いた物語」には、青春まっただ中にいる今だからこそ放てる、刹那的でいて確かな輝きが詰まっている。(推し面取材班)

7限目のフルール特集|全員独占ソロインタビュー

 無機質な会議室。蛍光灯の下でさわやかな衣装がわずかに揺れた。背筋は緊張を帯びて伸びているものの、音楽の話題に触れた瞬間、空気はふっと緩む。

 1期生の先輩たちが築いた礎。そこに2年生として加わった現在の10人。卒業を迎える3年生へ向けたサプライズ。すべてを詰め込んだ一枚は、単なる活動記録ではなく、ナナフルとして「生きた証」だ。

 中でも、感情の奥を揺さぶる楽曲がある。「まっさらアオハルセンセーション!」。ひと学年上の結成メンバーの背中を追いかけた立場で歩んできたからこそ、この曲が持つ意味は深い。

 「私たちにいつでも元気をくれる曲です。何でもない“僕たち”が成長していく物語、のような曲だと思っています」

 特に気に入ってる一節がある。

 ♪僕たちの夢を 春空に描く――

 「女性アイドルなので本来なら『私たち』と言うと思うんですけど、『僕たち』と言うことによって青春感があふれているなというのをとても感じています。高校生ならではの曲になっていると感じています」

 何者でもない自分たちが空を見上げ、必死にもがく姿。現役の女子高生でありながら、あえて少年性を帯びた言葉を使うことで、性別や立場を超えた普遍的な青春像が立ち上がる。

 この曲の記憶をたどると、鮮やかな色が浮かび上がる。2年生になりたてだった2025年4月、「まっさらアオハルセンセーション!」初披露のステージ。サビでその瞬間は訪れた。誰かが促したわけでもないのに「wow wow wow」と歌うパートに合わせて、ペンライトが客席で一斉に揺れた。

 「初披露まで、この部分が盛り上がるポイントとかそういうことをファンの方に何も言っていなかったんですけど、自然にみなさんでやってくださったんです。オレンジ色のペンライトをずっと振ってくださって。すごく印象的でした」。視界を埋め尽たのは、グループカラーであるオレンジ色。個別のメンバーカラーを持たない10人にとって、その色は団結の象徴であり、迷いを照らす灯でもある。ステージと客席がオレンジ一色でつながった瞬間。「とてもきれいでした」と語る横顔には、その光景が今も鮮明に刻まれている。

 メンバーの中では長身の167cmと、中学時代に所属していた演劇部で培った表現力を生かしたダイナミックなパフォーマンスが持ち味。曲によって静と動、強さと繊細さを行き来しながら、ステージに青春を刻み続けてきた。

 「特にまっさらアオハルセンセーション!を歌っている時は“あ、青春してるぞ、このステージで!”って思っちゃってます。毎回」。そこに迷いや虚飾はない。長い人生で3年間しかないこの瞬間を全力で生き、体現しているという実感だけが、まっすぐに伝わってくる。

 「何でもない僕たち」が描いてきた日々は、気づけば宝物になっていた。ナナフルは2年生が卒業する来春で終わる。だからこそ、最後の一日まで、清水たちは「アオハル」の光をどんなグループよりもまぶしく放ち続ける。

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