2月15日に約8年ぶりに復活する「早朝寄席」のプレ公演「復活記念早朝寄席」が8日、東京・上野鈴本演芸場で行われた。雪が降っている中、始発でかけつけた観客がいたほどの熱狂ぶり。落語協会最年少理事である落語家の春風亭一之輔(48)は「鈴本演芸場で二ツ目が20分以上(高座が)できる貴重な機会。真打ち(昇進)まで応援して、二ツ目の頃から見ていたよといっていただけるとありがたい」と末永いご贔屓を呼びかけた。(取材・文=渡邉寧久)

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 来週以降は二ツ目4人が顔付けされる早朝寄席。受付も高座返しも太鼓叩きも、すべての運営を自分らでこなす仕組みだ。

 この日は景気づけのため落語協会理事の五明樓玉の輔(60)、入船亭扇辰(61)、古今亭菊之丞(53)、一之輔が出演。始発で駆けつける観客もいる盛況ぶりで、9時半の開場を待たずに9時8分で満席札止めという幸先のいいスタートを切った。

 トップバッターに上がったのは菊之丞。「私は23年ぶりの早朝寄席になります」と切り出すと拍手喝采。「前の日土曜日ですから、遅くまで飲んでいたりすると来ない人がいる、ケータイがない時代、楽屋から自宅に電話をかけると出るんですよ」と過去のエピソードで笑わせ、冬の噺「ふぐ鍋」でご機嫌をうかがった。

 この日、木戸(入口)でもぎり(受付)を担当していた扇辰は「我々の頃は2、30年前。隔世の感がある。私の出囃子の太鼓は玉の輔師匠が叩いてくれたんです」と明かし、一瞬の間を置き「へたでしょう!」。すぐさま太鼓部屋から玉の輔師匠が飛び出しちゃちゃを入れ、息の合ったところを見せた。噺は、雪の風景が印象的な「雪とん」。

 三番手に上がった玉の輔は、落語協会常任理事という立場。「楽屋の方もにぎやかで、二ツ目さんが大勢駆けつけてくれました」と組織全体として期待度が高い取り組みであることを報告した。演目は「落語に季節は関係ないので」と断り、夏場にかけられることの多い幽霊が出て来る「お菊の皿」。

 おしまいは、一之輔が締めた。「早朝寄席復活です。二ツ目時代、そんな長い噺もできなかった時に、鈴本演芸場で20分もできる」と、場の有効性を伝える。「ずっと見ていただいて、真打ち昇進の時に『二ツ目の頃から見てたよ』と言っていただけるとありがたい」と、後輩らへの息の長いご贔屓を願った。ネタは「うどん屋」だった。

 4席たっぷり楽しんだ後は、この日だけに特別に許されたフォトタイムと、三本締めでお開き。菊之丞が叩く追い出し太鼓が、雪の上野の街に響く中、観客は笑顔で木戸をくぐり帰途に着いた

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