『アナベル 死霊博物館』とは2019年に公開されたアメリカのホラー映画である。監督はゲイリー・ドーベルマン。アナベル人形を地下の保管室に封印した心霊研究家のウォーレン夫妻は、多くの呪われた品を保管していた。2人が仕事で留守にする間、一人娘のジュディ・ウォーレンはベビーシッターのメアリー・エレンやメアリーの友人であるダニエラと過ごすことになる。しかしダニエラは事故で亡くした父に会うため、ジュディたちのいない隙に保管室に忍び込んでは呪われた品々を物色し、アナベル人形のケースを開けてしまうのであった。

『アナベル 死霊博物館』の概要

『アナベル 死霊博物館』とは2019年に公開されたアメリカのホラー映画である。アメリカの公開は2019年6月28日。日本では同年9月20日に公開されている。監督・脚本はゲイリー・ドーベルマン。ドーベルマンは『アナベル 死霊館の人形』(2014年)や『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年)、『死霊館のシスター』(2018年)で脚本を手がけてきた人物である。また本作はドーベルマンにとっての映画監督デビュー作となった。『アナベル 死霊博物館』は「死霊館ユニバース」の6作目にあたる。「アナベルシリーズ」としては『アナベル 死霊館の人形』、『アナベル 死霊人形の誕生』に次ぐ3作目となっている。3作をストーリーの時系列順に並べると『アナベル 死霊人形の誕生』、『アナベル 死霊館の人形』、『アナベル 死霊博物館』の順になる。「死霊館ユニバース」の時系列で見ると、本作は『死霊館』(2013年)から続く内容となっている。本作の冒頭でエド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻がアナベル人形を譲り受けた人物は『死霊館』の冒頭に登場している看護学生たちである。そして本作は2019年に亡くなったロレインに捧ぐ映画として製作された。主演を務めるのは『gifted/ギフテッド』(2017年)でクリス・エヴァンスと主役を演じ、第23回「放送映画批評家協会賞」では「若手俳優賞」にノミネートされたマッケナ・グレイス。「放送映画批評家協会賞」の正式名は「クリティクス・チョイス・アワード」。「クリティクス・チョイス・アワード」は1995年の設立から放送映画批評家協会が続けている賞である。アカデミー賞との一致率の高さで有名であり、アメリカのテレビやラジオ、オンライン番組などに出演する約330人によって選ばれている。彼女がジュディ・ウォーレンを演じているのは本作のみであり、シリーズの他作品ではスターリング・ジェリンズが演じている。

アナベル人形を自宅にある地下の保管室に封印したエド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻。2人は有名な心霊研究家である。1年後、2人は仕事で外出することになり、その間の家事をベビーシッターのメアリー・エレンに依頼。一人娘のジュディ・ウォーレンとメアリー、そしてメアリーの親友であるダニエラの3人で夫妻が留守の間、家で過ごすこととなった。ジュディとメアリーが庭でローラースケートをして遊んでいる隙にダニエラは保管室に忍び込み、亡き父の霊にコンタクトを取ろうとする。だが思うような結果は得られず、保管室を出ようとした時にダニエラはアナベル人形が前傾に倒れていることに気付いた。ガラスケースを開けないよう警告されている注意書きを無視し、ダニエラはケースを開け人形を元の置かれていた状態に戻す。ケースが開いたことで解放された人形はその後、様々な怪異を起こしジュディたちを追い詰めていった。

『アナベル 死霊博物館』のあらすじ・ストーリー

学生のベビーシッターであるメアリー・エレンを雇ったウォーレン一家

心霊研究家のエド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻は、アナベル人形を看護学生たちから回収した後、自宅の地下保管室でゴードン神父と教会のガラスケースに封印する。1年後、夫妻は仕事で外出する間、娘のジュディ・ウォーレンをベビーシッターのメアリー・エレンに預けるようになっていた。メアリーがスーパーで買い出しをしていると親友のダニエラが現れる。メアリーがウォーレン家に出入りしていることを知るダニエラは、半ば強引にウォーレン家に行く約束を取り付けた。一方、ジュディは同級生のアンソニー・リオスを中心に学校で虐められるようになる。彼女の誕生日が近づいていたがパーティーには誰も来そうになかった。

父の霊に会うため忍び込んだ保管室で悪魔や霊を解放していたダニエラ

家でメアリーとジュディがケーキを作っているところに、ダニエラがローラースケートを持ってやってくる。ダニエラがオーブンを見張り、ジュディとメアリーは庭に出た。2人がいなくなり、ダニエラは保管室へと向かう。鍵を見つけ、保管室の侵入に成功したダニエラは物色を開始。その際に亡き父の写真を取り出し、いるなら合図をするよう声をかける。ダニエラが保管室に来たのは、父の霊に会うためであった。しかし反応は無く彼女がキッチンに戻ろうとすると、アナベル人形がガラスケースの中で前傾に倒れる。ダニエラはケースを開けて人形を起こした。その後、庭で会話を始めた3人。そこでジュディはアンソニーがダニエラの弟であることや、姉弟が父を事故で亡くしたことを知る。その間にダニエラは家の窓辺に立つ父を目撃するが、家の中に父の姿は無かった。その後、別の部屋でジュディは保管室から出てきたアナベル人形を発見。人形に気を取られた隙にウェディングドレスの霊が刃物を持ち、ジュディに迫る。彼女は咄嗟に十字架をかざし身を守った。夜になりゲームを始めた3人。すると玄関のベルが鳴り、メアリーは向かいに住む青年のボブを迎える。2人は束の間の会話を楽しんだ。
2階でジュディの誕生日を祝っていると、庭からボブの歌声が聞こえてくる。3人が外に移動する僅かな間に、黒い魔犬に襲われたボブ。彼が咄嗟にニワトリ小屋へ駆け込んだ後、外に出てきた3人はすれ違いになっていた。夜も更け帰ろうとしたダニエラだが、保管室の鍵がポケットに入ったままであることに気付き、再び侵入を試みる。保管室に戻ったダニエラを待っていたのは、父親の霊であった。しかし霊は事故の際の運転手がダニエラであったことから、お前のせいだと罵倒。姿は事故に遭った時の状態に変化していた。保管室のドアは閉ざされ、ダニエラは閉じ込められる。その間にも怪異が彼女の精神を蝕んでいった。

ジュディの魂を狙い次々と起きる家の中の怪異

ジュディの就寝後、書斎から不気味な音声が流れ出す。起きていたメアリーは止めに向かった。音の発生源であるレコーダーを止めると今度は突然停電になる。その後、コインの落ちる音が廊下から聞こえ、書斎を出る彼女を黄泉の国へ魂を運ぶ悪霊のフェリーマンが見ていた。音を辿りキッチンに着いたメアリーはそこでフェリーマンと対峙する。強力な力で引きずり込まれそうになるが、懐中電灯を照らしたことでフェリーマンは姿を消した。一方のジュディは子供部屋で悪魔に襲われかけていた。壁に写る人形の影は少女から姿を変え、角の生えた悪魔へと変貌していく。悪魔が襲ってきたのと同時にジュディは廊下に脱出。メアリーと合流した。そのまま保管室に向かった2人はダニエラとも合流。父に会おうとし保管室に入ったことをダニエラは白状する。また彼女は保管室の全てのものに触れており、それらの封印が解かれていたことが発覚した。事態の深刻さに発作を起こすメアリー。吸入器は車の中にあるため、ジュディは急いで取りに向かうが、魔犬に見つかってしまう。すると気付いたボブがジュディを助けようと奮闘している隙に、彼女は無事に吸入器をメアリーに届けた。その間、ダニエラはウェディングドレスの霊に憑依されてしまう。彼女が憑依されたことに気付いたジュディは、一刻も早く人形をケースに戻そうとした。逃げ出した人形をメアリーが探している間に、ダニエラがジュディに襲いかかる。間一髪のところで戻ったメアリーがダニエラに立ち向かうが歯が立たない。そこでジュディは夫妻の悪魔払いの映像を、ダニエラに向かい照射。除霊に成功した。そして悪魔までもが姿を現し襲いかかる中、3人はなんとか人形をガラスケースに戻すことに成功する。こうして悪魔は再び封印された。安堵の様子を見せる3人の元に、ボブが駆けつける。翌朝、夫妻が帰宅し彼らは全てを打ち明けた。
後日、ジュディの誕生日会が開かれる。ベルが鳴りメアリーやダニエラ、ボブが訪問した後に、多くの同級生が続いた。そこにアンソニーも加わり、彼は謝罪し2人は和解。そしてパーティーの最中、ロレインがダニエラを保管室に呼んだ。彼女がダニエラに渡した物は父と2人で写る写真であった。ダニエラが保管室に置き忘れた物である。またロレインは親子の間の呼び名である”ダーリン・ダニエラ”を知っていた。ロレインは父から伝言を受け取っており、事故はダニエラのせいではないと彼女に伝えた。

『アナベル 死霊博物館』の登場人物・キャラクター

主要人物

ジュディ・ウォーレン(演:マッケナ・グレイス)

出典: ameblo.jp

吹替:川井田夏海
ウェイマン通り3506で暮らすウォーレン夫妻の一人娘。2人が仕事のため外出をしている時は、ベビーシッターのメアリーと共に過ごしている。彼女はすでに霊が見えるようになっていた。至る所で目にするようになっており、自室から十字架を持参して学校に通っている。学校に飾られている肖像のマイケル・モリッセイ神父の霊が、度々ジュディを見ていることに彼女は気付いていた。他にもダニエラがジュディに父が亡くなったことを直接伝えなくとも、それを感じ取ることができている。また咄嗟に祈りを唱えるなど、日常的に祈っていることが窺える。

メアリー・エレン(演:マディソン・アイズマン)

出典: ameblo.jp

吹替:瀬戸麻沙美
ジュディのベビーシッターである学生。ダニエラの親友。ウォーレン一家以外でもベビーシッターの経験を持つ。ぜんそくの発作を起こすことがあるため、吸入器を所持している。緊張した際などに度々使用。ボブに惚れている。ウォーレン家を訪ねたボブに対し、家にあげることはできないためその場で別れるなど、仕事に責任感を持って取り組んでいる。ダニエラに対しても始めは断っていた。またジュディを守るため憑依されたダニエラに立ち向かうなど、勇敢な姿を見せる。

ダニエラ(演:ケイティ・サリフ)

出典: movie-otakuroom.com

吹替:庄司宇芽香
メアリーの親友。ウォーレン家でメアリーがベビーシッターをしていることを知り、メアリーをおだてたり脅したりしてはウォーレン家にダニエラが行くことを許可させた。死後の父に会いたい一心でウォーレン夫妻の保管室に侵入する。その際、アナベルの封印されているガラスケースをダニエラは開けてしまった。その後、メアリーの前にアナベル・マリンズが現れ、奇妙なことが起きるようになっていく。またジュディがアンソニーに虐められていることを知ったダニエラは、何故アンソニーがそのようなことをするのかをジュディに説明して聞かせた。死後の人生が存在すると言い切るウォーレン夫妻に希望をもらったとダニエラは話している。父が亡くなるまでは、死んだら終わりであると彼女は考えていた。ダニエラは父を”ダーリン・ダッド(愛しのパパ)”と呼んでいる。そして父はダニエラのことを”ダーリン・ダニエラ”と呼び、これは2人だけの呼び名であった。

事件の協力者

ボブ(演:マイケル・チミノ)

出典: ameblo.jp

吹替:石井マーク
メアリーとダニエラが一緒にいたスーパーでレジをしていた店員。スーパーは彼の父の店であり、ボブは手伝いをしていた。ウォーレン家の向かいに住んでおり、”タマありボブ”とあだ名がつけられている。あだ名の由来はバスケ部の用具係であったボブが、部員がボールを探すたびに”タマあるよ”と言っていたためつけられたものであると本人はメアリーに話している。しかし周囲の認識は異なるようであった。アコースティックギターを持ち、夜にウォーレン家の庭で歌を歌い始めたボブ。その際に、ジュディは彼が”タマありボブ”であることに納得した様子を見せている。メアリーのことが好きで付き合いたいと思っており、事件が解決した後に2人は恋人になる。

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