森田 貴子

億を超える資産を築いている人は、本からどのような知識を得ているのか。富裕層専門税理士として30年以上、1000万枚を超える領収書を見てきた森田貴子さんは「資産を築き、それを維持している人ほど“ノウハウ本”を信用しない」という共通点に気づいたという。資産を「増やす人」と「失う人」を分ける思考の習慣とは――。


書籍のページをめくっている手元

写真=iStock.com/pcess609

※写真はイメージです



書籍に「すぐに役に立つこと」は求めない

30年以上にわたり1000万枚以上の領収書を見てきて、富裕層が知識の習得にかけている金額には常々驚かされてきました。自ら起業して財を成し、今も富が持続している富裕層は、例外なく読書家であるといっていいでしょう。


オフィスに伺うと個室の大きな書棚に本がびっしり並んでいますし、お預かりする領収書の束には書籍を購入している領収書が大量に入っています。ひとたび何かに興味を持ったら、それに関連する書籍をまとめて購入する傾向も見られます。毎月何十冊もの書籍を購入している方も多いのですが、すべて通読するのではなく、ざっと読んで必要な箇所だけをインプットする、概要を掴む、あるいは少し読んで関心が途切れてしまったら見切る、といった読み方をしているようです。


一方で、会社の本棚には古典的な名著や、長く読み継がれてきた哲学書、文学作品が並んでいます。新刊だけでなく、何年も前に読んで感銘を受けた本を折に触れて読み直しているようでした。こう言うと気になるのは、「富裕層は、いったいどんな本を読んでいるか」でしょう。

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