世界中がさまざまな出来事に揺れ動く今、公開される映画「メラニア」。あなたにはこの作品が、どう映る?
Amazon MGMスタジオが製作・配給を手掛けるドキュメンタリー映画「メラニア」が、2026年1月30日に劇場公開される。
カメラが追うのは、ドナルド・トランプ大統領の妻、メラニア・トランプ。
2024年のアメリカ大統領選勝利から2025年の就任式までの「20日間」。世界が注目した歴史的な行事において、彼女は“ファーストレディ”として何を見つめ、どのように動いていたのか。
ホワイトハウスにまつわる意外な事実や、夫ドナルドとの私的な会話をふくめ、あわや国家機密流出かと驚くほど“至近距離”で記録した独占映像の数々により構成された映画「メラニア」。本記事では、その内容と、作品としての見どころを紹介する。
※本記事は特定の陣営や政治信条などへの支持・不支持を表明、あるいは言及するものではありません。
【Overview:作品概要】世界注目の就任式の舞台裏。
ファーストレディの20日間、重要な会議、私生活…
本作が映し出すのは、メラニア・トランプの半生ではない。カメラは「就任式までの20日間」という凝縮された時間にフォーカスする。
●【作品で映し出されること】
“大統領就任式”の舞台裏で何が起きていた? 20日間におよぶ密着でとらえた数々の独占映像
本編場面写真
Photo Credits: Regine Mahaux/Amazon MGM Studios Muse Films/Amazon MGM Studios
米国史上初「2度目のファーストレディ」となったメラニア・トランプの視点を通し、2025年1月の大統領就任式までの“選挙勝利後の政権移行期間”に完全密着。
就任式に向けての計画指揮、ホワイトハウス引っ越しに伴う複雑かつ膨大な準備などの“意外な事実”や、スタッフの雇用、ファーストレディ・オフィスの設置といった実務的な側面、そして重要な会議、夫ドナルド・トランプとの会話など、“これまでにないほどの近距離”でとらえられた数々の独占映像が収録されている。
●【2026年1月30日、世界同時公開】
監督は「ラッシュアワー」などのブレット・ラトナー、製作はAmazon MGM Studio
2025年12月8日の報道写真より
Getty Images News Anna Moneymaker / スタッフ
監督を務めるのは、「ラッシュアワー」シリーズや「X-MEN:ファイナル ディシジョン」、「プリズン・ブレイク」シリーズなどのヒット作で知られるブレット・ラトナー。「ヘラクレス」以来、約12年ぶりの監督作となる。
そして製作・配給はAmazon MGM Studio。製作総指揮にはメラニア自身も名を連ねており、2026年1月30日、映画「メラニア」は世界各国の映画館で同時公開を迎える――。
【Review:感想】意外なカウントダウン構造、さらに
超近距離で迫るカメラの存在に“予想外の仰天”
本編場面写真
Photo Credits: Regine Mahaux/Amazon MGM Studios Muse Films/Amazon MGM Studios
作品の全体像はつかんでいただけただろうか。ここからは、実際に鑑賞し、感じたことをレビューとして記述していく。
本作は伝記ドキュメンタリーではなく、巨大プロジェクト(就任式)を完遂させようとする「カウントダウンもの」であり、「バックステージもの」だった。
●【これは予想外…最大の驚きは「超至近距離」】
もしこの映像が流出していたら… 国家機密級(?)のシーンがバンバン使われており、いろんな意味でハラハラする
本編場面写真
Photo Credits: Regine Mahaux/Amazon MGM Studios Muse Films/Amazon MGM Studios
まず、最も驚いた点をお伝えしたい。
メラニアとドナルド・トランプが移動する車中のシーン。なんと、そこでの2人の会話が詳細に録音され、あろうことか本編でがっつり使用されているのだ。
こ、こんなところも撮(録)れてるの?しかも映画で使っていいの?トランプは録音を知っててしゃべってるのか?などとこっちが心配になるくらい、生の会話がとうとうと流れるから仰天した。
2025年の就任式での報道写真より
Getty Images The Washington Post / 寄稿者
「かつてない近距離」との触れ込みだったが、ここまで至近だとは思わなかった。まさに目と鼻の先。通常は絶対に許可されないショットやシチュエーションの連続で、「今、とんでもない映像を観ているのでは?」と予想外のスリルが止まらない。
さらには就任式パレードの段取りまで映っているではないか! 「ここから車が入って、ここで降ります」など具体的な動線確認まで記録。もしもこの録画が就任式前に敵対勢力に渡っていたらヤバかったんじゃないか? ほかにも、いろんな意味でハラハラする映像がバンバン使われる。ある種の「命がけのドキュメンタリー」のカテゴリに入る作品ではないか、と筆者は思った。
現職の大統領とその周辺に、これだけ肉薄した映画も珍しい。しかも就任式(2025年1月20日)から1年で公開されるとは、そのスピード感にも恐れ入る。本作の製作費の大部分がセキュリティ対策に使用されていても、なんら不思議ではない。この映画が公開されること自体、実はとてつもないことなのかもしれない。
●【アクション映画級のダイナミズム】
開始数分でメモでノートがびっしり埋まるほどの情報量…退屈を拒むかのように爆進するハイテンポ感
2025年の就任式での報道写真より
Getty Images News Pool / プール
1本の映画としての“ダイナミズム”にも触れておきたい。
本作の冒頭はエメラルドグリーンのビーチを俯瞰する映像から始まる。全編通じて映像がとにかく美しく、おしゃれでゴージャスなショットも多々、ゆえに視覚的な豊かさがあった。
さらには「一体、何台のカメラが密着しているんだ?」と叫びたくなるほど映像素材が多い! 1シークエンスあたりの情報量が非常に多く、本編開始数分でノート1ページがメモでびっしり埋まるくらいだった。これは文字では伝わりづらいので、ぜひ本編を鑑賞し、筆者と同じ驚きを感じてほしいものだ。
2025年12月24日の報道写真より
Getty Images News Tasos Katopodis / 特派員
もっと言うと、本作のカット数の多いこと多いこと。たとえばメラニアとデザイナーの衣装打ち合わせ。鏡と向き合う彼女が一言、二言かわすというなんでもない瞬間ですら、切り返しの連続で構成されている。
さすがは「ラッシュアワー」のブレット・ラトナーと言うべきか、カット数はドキュメンタリー映画としては異例の多さと感じた。アクション映画さながらのスピーディーな編集により、「退屈」を拒むかのように一気呵成とばかりに進んでいく。これが映画「メラニア」の特徴のひとつと言える。
●【“意外な事実”のつるべ打ち】
就任式は「ミリ単位で計算された一大エンタテインメント」――知的好奇心が満たされる感覚が強く残る
2024年11月6日の報道写真より
Getty Images News Chip Somodevilla / スタッフ
恥ずかしながら筆者は、大統領就任式の実態を誤解していた。古来から決まりきった形式的な儀式が、サッと行われるだけ……そう思っていた。
しかし違った。行事内容の構成から会場を彩る細部の装飾に至るまで、すべてが完全オーダーメイド。なにより派手だ。固唾を呑んで見守る自国民、そして世界に向けて放たれる、巨大な“エンタテインメント・ショー”として映し出されている。
2025年12月24日の報道写真より
Getty Images News Tasos Katopodis / 特派員
そんな重要行事の責任者の1人として陣頭指揮をとるメラニアの姿に、本作は多くの時間が割かれている。会場のカラートーン、それに調和する皿やテーブルクロスなどの材質、料理、白と金という統一テーマ、局面ごとに着飾る衣装、ミリ単位の調整などなど、決めるべきことは無数にある。「もし自分がこのプロジェクトの担当者になったら」と想像すると気が遠くなる。
さらに就任式当日の過酷さも記憶に残る。準備があれだけ壮大だったのだ、本番が大変なのは当然か。大統領夫妻の帰宅時間にも仰天(ぜひ本編で確かめて)し、“仕事”としていかに激務かを就任式を通じて知った。
本編場面写真
Photo Credits: Regine Mahaux/Amazon MGM Studios Muse Films/Amazon MGM Studios
ほかにも「ホワイトハウスの引っ越し」にまつわる意外な事実(その作業は“まるでオリンピック”だという)など、「知っているようで知らないアメリカ大統領、ホワイトハウスのあれこれ」が本作には無数に出てくるのだ。
「へえ~、なるほど知らなかった」「裏ではこうなってるのか」――知的好奇心が満たされる感覚が強くあったことが、1人の観客として印象に残っている。
さて、繰り返しとなるが、本作は1月30日に世界同時公開を迎える。
あなたにはこの映画が、どう映るか。
映画「メラニア」公式サイト:https://melania-2026.jp/
