ユーザーが簡単なテキストプロンプトから楽曲を生成できる AI 音楽生成ツール「Suno(スノー)」を使用し、100日間で100曲を “制作” したという、とある Suno クリエイターの投稿が、”アメリカ版2ちゃんねる” と言われている掲示板型 SNS「Reddit」にて、自力で音楽を作成しているミュージシャンたちの耳目に触れ、激しい批判で袋叩きにされ、Suno のような AI 生成音楽ツールに対する世間からの蔑視の高まりを浮き彫りにしている。
この Suno クリエイターは、Suno を使用して楽曲を作成する自らの手順を Reddit にて語り、Suno を単なる生成ツールとして使用するのではなく「楽器のように」扱うようになったと説明。
Suno を使って約100日間で、YouTube に約100曲をリリースした。そこで学んだことをいくつか紹介するよ。
Suno を使って「上達する」とは具体的にどういうことなのか、YouTube でよく質問されるので、具体的なデータポイントを一つ共有したいと思う。YouTube に100曲目のトラックを投稿した(厳密には99日目だ)。このチャンネルは、友人が Suno を使って作ったトラックをいくつか聴いたことがきっかけで、数ヶ月前に始めたんだ。私はもともとクリエイティブな人間なので、すぐに Suno に引き込まれた。
当時聴いていたのがアフロハウス/アフロ EDM(ODESZA、Black Coffee、Hugelなど)だったので、それに焦点を当てた。目標はボリュームではなく、Suno を使ってトラックを通して小さなまとまりのあるストーリーを伝えられるかだった。
最初は、Suno をデフォルトの歌詞とスタイルのまま、ほぼそのまま使っていた。10曲ほど作ったところで、すべてがテンプレート化されているように感じるようになった。変化が訪れたのは、Suno を発電機のように扱うのをやめ、楽器のように扱うようになった時だった。
バースとフックを書き直す
テンポとパーカッションを調整する
イントロを整える
予想をはるかに上回る量の作業が必要だった。この100曲にたどり着くまでに、おそらく何千曲も制作しただろう。一つの制約が役に立った。それは、トラックを10回以上聴かなければ投稿しないというものだった。
結果は不安定だった。ほとんどのトラックは48~72時間で停滞した。確信が持てないトラックも、数千回再生されるだけだった。バイラル化はしなかった。プロセスが改善されても、予測は依然として信頼できなかった。
驚いたのは、ビジュアルがどれほど重要かということです。初期のアップロードでは、ブランド化されていない静止画像を使用していた。27曲目あたりでシンプルな動画ループに切り替えると、エンゲージメントがすぐに向上した。また、すべてのトラックにショート動画(バース、ドロップ、フック)を追加し、発見しやすくした。
ここにいる多くの人と同じように、私も CTR、AVD、インプレッション数、48時間視聴回数といったアナリティクスを徹底的に分析し、パフォーマンスをリバースエンジニアリングしようと試みた。時間が経つにつれ、このチャンネルを支えているのは少数のトラックであり、指標はトラックが実際に繋がっているかどうかではなく、行動を説明するものであることが明らかになった。
トラックが80曲目くらいになるまで、チャンネルを個人的なネットワークと共有しなかった。オーガニックなトラクションを望んでいたからだ。
他のチャンネルがコンピレーションスタイルの「Afro EDM 2025」ミックスやアンビエント BGM で急速に成長しているのを見て、方向転換したくなった。しかし、成長は遅くても、自分が本当に聴きたい音楽を作り続けることにこだわった。
チャンネルはまだ小さいですが、このプロセスは価値がありました。たとえ小さなグループでも、私が構築している世界に共感してくれる人がいれば、それは成功だと感じた。
もしこれが役に立つなら、喜んで質問に答えたい。
彼はアフロハウスに焦点を当てていたようだが、影響を受けた人物として名を挙げられた Odesza(オデッサ)は、アフロハウスの曲を一度もリリースしたことはない。
Suno のフォーラムでは、一部からはこの男性の投稿が受け入れられたようだが、この投稿が Reddit 内の音楽制作のサブレディットにシェアされると、従来の方法で音楽を制作しているミュージシャンたちが烈火の如く怒り出し、以下のようなコメントで溢れた。
「こいつがやっていることより、メタンフェタミンやポルノ中毒の方が健康的で立派な趣味だ」
「AI の “ミュージシャン” たちは、本当にクズだ」
「彼らは芸術家ではない。人々が楽しむための音楽を作っているわけではない。金儲けのために安っぽい音楽を作っているだけだ。芸術の複雑さを学ぶことなど興味がない。ただ、自分たちの詐欺で儲けられるとされる金だけに興味がある」
「お前は自分が創造的だと信じてんの?」
“音楽制作を民主化している” と主張する AI 支持者たちと、”Suno のようなプラットフォームがゴミを量産し、アルゴリズムの支持を巡って人間の創造性と競い合っている” と主張するミュージシャンたちとの対立は、ますます激化している。
>>Reddit 「I released ~100 tracks on YouTube in ~100 days using Suno. A few things I learned.」スレッドはこちらから
Suno は2週間ごとに Spotify の全カタログよりも多くの新たな AI トラックを生成していると、2億5,000万ドルのシリーズCラウンド(評価額24億5,000万ドル)時の投資家向けプレゼン資料に記されている。Suno の共同創業者/CEO の Mikey Shulman 氏は、2025年初頭のインタビューで「ほとんどの人は音楽制作のプロセスを “あまり楽しいとは思っていない”」と発言し、激しい論争を巻き起こした。
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