大河と朝ドラの注目株
今年のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』は戦国時代が舞台だ。日本史上最大の出世譚というべき「秀吉モノ」のバリエーションでもある。
注目度の高い枠とあって、毎年、ここから飛躍を遂げる役者も多い。今回、女優でいえば、主人公の妻を演じる白石聖。昨年5月、不倫騒動で降板した永野芽郁の代役に選ばれた。『麒麟がくる』(20~21年)で沢尻エリカの代役に起用されたことを機に大ブレイクした川口春奈のようになれるかもしれない。
白石聖/フラーム公式ホームページより
白石の場合、19年に「ゼクシィ」のCMに登場したときは、一気に行くかと思ったが、ややくすぶっていた感もある。
なお、『豊臣兄弟!』で主役を務める仲野太賀が民放ドラマ初主演を果たしたのが『あのコの夢を見たんです。』(テレビ東京系・20年)。山里亮太(南海キャンディーズ)が実在の女性芸能人をモデルに書いた短編妄想小説集の実写化だ。芳根京子や森七菜、飯豊まりえ、山本舞香、橋本愛らが各話のヒロインとして登場するなか、白石もそのひとりだった。
また、22年の『しもべえ』(NHK総合)では、コミカルかつシリアスにヒロインを好演。実力は十分あるので、ブレイク候補からこの大河でどう駆け上がるのか、楽しみにしたい。
そんな大河と並ぶ、あるいは女優にとってそれ以上の注目枠が、NHKの朝ドラだ。ヒロインはもとより、その姉妹や友人、ライバルを演じるだけでも認知度が増すことは、多くの人が知るところだろう。
現在、その朝ドラ効果を誰よりも感じさせるのが原菜乃華。『あんぱん』(25年度前期)でヒロインの妹を演じ、ヒロイン以上にヒロインぽいなどとも評された。実際、その天真爛漫なキャラと芝居は王道的な朝ドラにハマりそうだし、すでに若きCM女王みたいになっているのもそこが決め手だ。
原菜乃華/Photo by Gettyimages
が、彼女の魅力はそこだけではない。筆者は24年の1月、この『現代ビジネス』で執筆した記事のなかで、彼女をブレイク候補のひとりに挙げ、こう書いた。
「一昨年はアニメ映画『すずめの戸締まり』で主演声優を務め、昨年はNHK大河ドラマ『どうする家康』で千姫を演じた。大河出演とほぼ同時期には、深夜ドラマ『泥濘の食卓』(テレビ朝日系)でネグレクト的環境からストーカー行為に走る女子高生役を怪演。ヒロインとダークヒロインを並行してこなし、演技の幅をアピールした」
この深夜ドラマでの「怪演」がなければ、彼女をそこまで推すこともなかっただろう。
