東方神起のチャンミンが、12月7日にソロとして初となる全国コンサートツアー『CHANGMIN from 東方神起 CONCERT TOUR ~The First Dining~』の最終公演をTOYOYA ARENA TOKYOにて開催した。本ツアーは、9月3日の東京国際フォーラム・ホールA公演からスタート。石川、北海道、兵庫、広島、福岡、大阪、愛知と巡った全8カ所18公演のチケットはすべて完売。今回のTOYOYA ARENA TOKYO公演は、追加公演としての開催となった。
オープニングは、チャンミンの語りかけから始まった。
「ところで皆さん、お腹が空いてるんじゃないですか? これからチャンミンの美味しい音楽をお届けしますので、ぜひ皆さん楽しんでください。『CHANGMIN from 東方神起 CONCERT TOUR ~The First Dining~』スタートです」
ステージ上のバンドが音を奏で、ライブの雰囲気を作っていく。サイレンのような音が響きわたり、ステージの真ん中にチャンミンが登場した。一曲目は、本コンサートツアーの開催を記念して配信リリースされた「Maniac – Japanese Ver.」。黒のショートジャケットに白のロングシャツ、ダメージデニムをあわせたチャンミン。パワフルなオープニングから一転し、ジャズバーのような雰囲気で始まったのは「Fever – Japanese Ver.」だ。ステージの端から端へ移動し、時折カメラを指差し歓声を起こしている姿が印象的だった。
「さあ皆さんこんばんは! 東方神起のチャンミンです! 今日は大きい声で一緒に踊ってくれますか?」と始まったのは、1993年にリリースされたCHAGE and ASKAの「YAH YAH YAH」。水色のエレキギターを持って登場したチャンミンは、「さあみんなー!」「もっと大きい声で」と会場を盛り上げ、サビの〈YAH YAH YAH〉で一体感を生み出す。その後「Chocolate」を歌唱し、インタビューVTRへ移った。

VCRでは、「今回のソロライブツアーのコンセプトは、皆さんに良い歌を音楽を届けたい。とにかく僕が歌う歌、音楽を楽しんでもらいたい。バンド音楽ならではのかっこよさだったり、魅力だったり迫力だったり、そこら辺を注目して楽しんでほしいなと思います」と、ライブの注目ポイントを説明。次のパートを「若干大人っぽいというか、アーティストに見えるかもしれないようなパートかなと思います」と語り、始まったのは「Into The Water」。ジャケットを脱いだチャンミンの前にはシースルーLEDがあり、まるで水の中にいるかのような演出が印象的だ。そのまま「Don’t Let Me Down」と続き、会場はチャンミンの歌声に聴き入っていた。
「チャンミン初めてのソロライブツアー最終日TOYOYA ARENA TOKYOへようこそ!」と挨拶したチャンミン。「最終日寂しいですよね?」「でもこれ以上の追加公演はないからね(笑)」と笑いを誘う場面も。ここでツアータイトル『 ~The First Dining~』に込めた意味を説明。「順番に食事が出てくるコースメニューに見立てて、最初から最後まで一曲一曲を満喫してもらいたい、食事のようなライブだったなと思ってもらうように決めました」「一曲一曲を食べもののように味わってください」と呼びかけた。時々笑いを交えながら会場を温め、「次の曲は12月にピッタリな曲です。『木枯らしが届く頃に』」とタイトルコールで歓声が起こり、次の曲へ移った。

「Put Your Records On」を挟み、モニターにはこれまでのホールツアーを振り返る映像がスタート。今回のツアーで一番美味しかったのは“スペイン料理”だったというオチ付きだ。「皆さん、運動しましょう。着いてきてください」というチャンミンの呼びかけで始まったのは「道程」。モニターには、ランニングするチャンミンの姿が映っている。実はこのVTRはアリーナ公演で追加されたもので、東京駅からTOYOYA ARENA TOKYOまでの“道程”を映していると明かされた。「皆さん運動はやってます?」「運動して長生きしましょう」といった呼びかけからアコースティックコーナーへ。ステージ上に用意された椅子にバンドメンバーとチャンミンが一列に座り、「In A Difference Life」と「Gold Dust」を歌唱。ここでチャンミンは「ソロアーティストとして多くのファンの前でステージができると夢にも思ってなかった」と胸の内を明かす。デビューして20年経っても変わらず、熱い声援を自身や東方神起に送ってくれることを感謝した。次の曲に関してチャンミンは、自身も大好きなバラードソングだが、前日にサプライズ登場した友人であるSUPER JUNIORのキュヒョンの方が好きだと説明。「ちなみに、今日彼はいません。韓国に帰っちゃったみたい」と明かし「もう愛してるとは言えない」へ。ステージがキラキラと輝き、まるでショーのような雰囲気を生み出した。
「もうちょっと長く歌えるアーティストになりたい」「より皆さんに愛される曲を歌うアーティストになりたい」「アーティストとして20週年を迎えても、ボーカリストとしての成長を求めている」とチャンミンの熱い想いが込められたVCRが流れ、「後半はお曲さんと一緒に盛り上がるパートになるかも」と説明。すると聴こえてきたのは、2005年にリリースされた平井堅の「POP STAR」だ。紺色のジャケットにストライプのシャツをまとったチャンミンはトロッコに乗り、観客とのコミュニケーションをはかった。ちなみに、モニターにはアフロにサングラス、ピンクのセットアップを着用し、スタンドマイクで踊り歌うチャンミの姿が。思わずモニターに目を奪われた観客も少なくなかっただろう。トロッコに乗ったまま、本コンサートツアーのコンセプトにもリンクした楽曲「My Bad」へ。サビではチャンミンと一緒に会場全体が踊り、一体感が生まれた。メインステージへ戻り「懐かしい曲ですよね」で始まったのは、1995年にリリースされたWANDSの「世界が終るまでは…」。再びエレキギターを手に持ちパフォーマンスした。

「この後2曲しか残ってないですけど、もっともっと盛り上げていきたいと思いませんか!」と会場を温め、B’zの「イチブトゼンブ」と「Human」を歌いきったチャンミン。バンドが奏でる音楽とともに本編は終了した。
「シム・チャンミン!」のコールが響きわたり、ライブはアンコールへと突入。バンドメンバーのコール&レスポンスからチェックシャツを着たチャンミンが登場し、再びトロッコに乗って観客のもとへ向かう。途中で音楽が止まり、登場したのはなんとSUPER JUNIORのキュヒョン。「韓国に帰った」と説明したチャンミンに対し、キュヒョンは「俺が韓国に帰ったと思ったのか!?」と反応した。「この『いちご』は僕たち2人で歌わなきゃじゃん?」とキュヒョンが問いかけ、キュヒョンもトロッコでアリーナへ。会場の熱はどんどん上がり、チャンミンは「2人で歌う方がもっと楽しいな〜!」と笑顔を見せた。続くゴールデンボンバーの「女々しくて」では、会場にチャンミンとキュヒョンからフリスビーが投げ込まれ、この日一番の盛り上がりに。メインステージに戻った2人は全身を使って会場を熱くし、最後は固い握手でコラボを終えた。
チャンミンとキュヒョンの仲の良さが伝わるMCを挟み、ライブはいよいよラストスパートへ。「Rise As One」「Over」と歌い、最後の曲は久々の披露となった「Rock with U」。チャンミンの力強い歌声とともに銀テープが放たれ、大盛り上がりでライブはフィニッシュを迎えた。
「みんなの声素敵だったな、楽しかったな」と感想を伝えたチャンミン。ブラスメンバー、コーラスメンバー、バンドメンバーを紹介し、最後の挨拶へ。「皆さんのおかげで特別な経験をしたツアーは、僕の心にも残ると思います。皆さんのおかげでとってもとっても楽しかったし、『The First』という言葉のように、最初で最後にならないようになってほしいですね。またチャンスを作りたいと思いますので、またぜひ東方神起のライブでも、4月の日産(スタジアム)で再会したいと思います。日産が終わったらまたぜひどこかで、もしかしたらひょっとしたら『~The Second Dining~』でお会いしたいと思います」という次回を期待するチャンミンの言葉に歓声が巻き起こった。「本当に皆さんのおかげで、この3カ月間めちゃくちゃ幸せでした。ありがとうございました。それでは、東方神起のチャンミンでした!」で締めくくった。
“一曲一曲を食べもののように味わってほしい”という想いが込められた全22曲は、チャンミンの歌声を堪能できる贅沢な時間だった。次にチャンミンが向かうのは、2026年に開催される東方神起での日産スタジアムライブ。ソロ活動でお互い成長したチャンミンとユンホが放つエンターテイメントは、きっとパワーアップしてるに違いない。

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鈴木敦美
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