写真集「馬力」 題字:長谷川耕史(日本書鏡院 三代目会長)

2025年12月12日(金)、山岸伸写真集「馬力」が日本写真企画より出版される。約20年撮り続けたばんえい競馬に対する思いと写真集についてお伺いしました。(聞き手・文:近井沙妃)

”普通”に見れる写真集

ばんえい競馬の写真集はムック本を含めるとこれで4冊目。今回はかなり真面目にと言ったらおかしいが、撮り始めた2006年から今年までを1冊にまとめる形にした。B5サイズ、128ページでページ数は過去1番多い。庶民的な写真を撮っている私としては作品集というよりあくまでも写真集。あまり大きく重厚なものは作らない。過去2冊ほどそういうものを出したが、やはり開いて見るのは自分のものですら相当勇気がいる。箱から出し、ページをめくる。指紋をつけないように、破れないようにするなど気を遣って見なければいけない。私は皆さんが普通に見れるものを作りたい。私が写真集を作る上での気持ちだ。

近年「靖國の櫻」、「帝国ホテルの記憶」、ライカの写真集「GOKAN」とコンパクトな写真集を出版してきた。俳優やタレントの写真集はA4サイズのものが多いが自分で作る写真集ではB5サイズがお気に入り。値段も決して高いわけではなく税込み3,300円とした。

馬が持つ力写真集「馬力」表紙と裏表紙 裏表紙には馬の姿があるカットを選んだ

「馬力」というタイトルは私がつけた。私自身も力が欲しくて(笑)。過去は「ばんえい競馬」を前面にと考えテキストサイズも大きくしていたが今回は小さめでタイトルを最優先。どのような書体にしようか、思い切って墨字にしようと思い、日本書鏡院 三代目会長の長谷川耕史さんに図々しく依頼をして書いていただいた。デザインは三村漢さん。表紙は私の案で馬の姿はなく馬が曳いたソリの跡のカットを選んだ。

今回は帯を入れていないが、1番最初の写真集は今考えるとなんと贅沢。アートディレクターは故・長友啓典先生。一緒に競馬場に行き、ばん馬を見た上でページを作っていただいた。帯は故・西田敏行さんの直筆。西田さんがどういう思いで描いてくれたか、この帯の一言に尽きると思う。

山岸伸写真集「北海道遺産 ばんえい競馬」(大阪書籍・2008年)

次に以前アサヒカメラがあった朝日新聞出版から出版させていただいたムック本「ばんえい競馬」。

ムック本「北海道遺産 ばんえい競馬」(朝日新聞出版・2016年)

3冊目は「輓馬」。この表紙のような強い朝の光に恵まれることは滅多になく、超える写真はなかなか出てこない。この時のデザイナーは今回と同じく三村漢さん。帯は俳優・映画監督の斎藤工さんに依頼、彼が1番忙しいときに書いてくれた帯。ここにも価値がある。是非皆さんにもう1度見返して欲しい。

山岸伸写真集「輓馬」(朝日新聞出版・2019年)トークイベント+直筆サイン会開催日時

2026年2月7日(土)13時00分〜15時30分

場所

ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 第1エントランス特設会場

内容

トークイベント・直筆サイン会・モデル撮影体験
※写真集お買い上げでモデル撮影体験イベントに参加できます。

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