
“水10”「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」第10話。「この世は舞台?じゃあ、楽屋はどこになるってんだ」――。“タイトル回収”した人物は…(C)フジテレビ
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三谷幸喜氏(64)が25年ぶりにゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の民放連続ドラマの脚本を手掛けるフジテレビ“水10”「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜後10・00)は10日、2週間ぶりに第10話が放送され、24文字に及ぶ長い番組名の“タイトル回収”がなされた。金城綾香プロデューサーに舞台裏を聞いた。
<※以下、ネタバレ有>
1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷氏の青春時代の思い出を題材にした完全オリジナルストーリー。民放GP帯の連ドラ脚本は2000年7月期のフジテレビ木曜劇場「合い言葉は勇気」以来。主演は菅田将暉、共演は二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波らと豪華キャストが顔を揃えた。
菅田は成功を夢見る演劇青年・久部三成役、二階堂はミステリアスなダンサー・倖田リカ役、神木は“三谷青年”をモチーフにした新人放送作家・蓬莱省吾役、浜辺は渋谷にひっそりと佇む八分(はっぷん)神社の巫女・江頭樹里役を演じる。
第10話は「さらば八分坂」。久部三成(菅田将暉)と倖田リカ(二階堂ふみ)は、WS劇場の支配人・浅野大門(野添義弘)と浅野フレ(長野里美)夫妻の“追放”に成功。フレは劇場の売上を宝石(ヒスイ)に注ぎ込んでいた。
大門「この小屋が好きだった。ストリップやってる時も、シェイクスピアをやっている時も。とどのつまり、この小屋が、この空気が好きだったんだ。この俺は」
久部「こんなことになって、申し訳ありませんでした」
大門「おまえが謝ることじゃない。カミさんの言う通り、おまえさんは疫病神だ。でも俺は、そんなおまえに賭けた。悔いはない」
久部「必ず!ここをお客さんでいっぱいにしてみせます」
大門「どうでもいいや」
久部「この世はすべて舞台!僕らはみんな、役者に過ぎない!」
大門「どうせまたシェイクスピアだろう」
久部「『お気に召すまま』第二幕」
大門「意味分からねえんだよ」「この世が舞台?じゃあ、楽屋はどこになるってんだ」
今作のタイトルの基になったのは、シェイクスピアの喜劇「お気に召すまま」にある台詞「この世はすべて舞台、男も女も役者に過ぎぬ」。第6話(11月5日)においては、是尾礼三郎(浅野和之)が自己紹介した際、英語で「All the world’s a stage,and all the men and women merely players」と語っていた。
長いドラマ名について、金城プロデューサーは「この作品が紡がれる前から、既に三谷さんの中にありました。このタイトルのために、すべてのお話がつながっていると言っても過言ではないと思います」と述懐。この台詞は実は「お気に召すまま」の主要人物のものではなく「もちろん大事な役ではありますが、脇役と言ってもいいキャラクター(前公爵の廷臣ジェイクイズ)で、しかも戯曲の中で使われているのも毒づいている台詞なんですよね。ドラマの中でも、大門が毒づくシーンで用いました」と解説した。
「個人的には『お気に召すまま』の続きの台詞『それぞれに出があり、引っ込みがある』が好きなんです。ドラマの中でも、クベのように頭から途絶えず登場している人物もいれば、色々なキャラクターが退場したり、また新しく出てきたりします。本当に“舞台”と同じですよね」
三谷氏の最初のプロットで、既にタイトルは「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」。その後、原稿で「もしも世界が~」と書かれていた。
「どちらにしようかという話になった時、私は『この世』の方が『あの世』を感じられて良いのですが、と申し上げました。イメージとしては『この世』でそれぞれが与えられた役割を頑張って人生を全うし、『あの世』に行ったら大きな楽屋があって、そこで楽しく思い出話をする。そんな風だと良いなという話をしました。三谷さんと同じイメージかどうかは、分かりません」と“2択の秘話”を明かした。
「余談ですが、タイトルの英語訳を付けようとした時、『楽屋』という言葉には意外と色々な英訳があることを知りました。あまりしっくりくるものがなく『Pray Speak What Has Happened』が英語タイトルになっています」
SNS上には「タイトル回収、鳥肌立った」「まさか大門さんとは」「野添さん、カッコよくて痺れた」などの声が上がった。
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