
デザインスタジオKamimura & Co.が主宰する、横浜・篠原町に新設されたクリエイティブ拠点「Detail Research Center(DRC)」にて、タイポグラフィにまつわる書籍や出版物が集うイベント「Typography Book Fair 2025」が、2025年12月12日(金)から14日(日)まで開催される。
会場では、国内外の書籍や扱うストアやパブリッシャーによる展示販売を中心に、タイポグラフィを軸に思考を深める3本のトークプログラム「タイポグラフィ・トゥモロー」を実施。最終日には、ÉKRITSによる中国茶喫茶「TEA BY ÉKRITS」も1日限定でオープンし、本と向き合う時間を静かに引き立てる。

出展者には、タイポグラフィやアートブックを扱う多彩な面々が揃う。
ATELIER(13〜14日のみ)は、初台を拠点とする予約制の古書店。デザイン・写真・美術書を中心に、国内外の貴重なアートブックを収集し、未知の感受性に触れる場をつくり続けている。Detail Type Foundry は、Kamimura & Co. によるタイプファウンドリー。一般向けタイプフェイスの開発に加え、Goldwin や The North Face などのカスタムフォント制作でも知られる。当日は「Norm」シリーズの書体見本帳を展示・販売する。North East は、東京を拠点とするオンライン書店。アーティストブックから展覧会カタログまで、独自の視点で国内外の出版物をセレクトしている。PARTNERS は、「関係性」をテーマにした雑誌で、編集長は川島拓人。イベント当日は、6年ぶりとなる最新号 #03を含むこれまでの出版物を販売する。最新号は “WHY BE TOGETHER?” という普遍的な問いに対し、映画監督、写真家、建築家など33名が応答する内容だ。
「タイポグラフィ・トゥモロー」では、タイポグラフィの現在地と未来について議論する3つのセッションを開催。文字・出版・視覚文化に携わる実践者が登壇する。

Session 1「タイプデザインとタイプファウンドリー」(12月13日 13:30–15:00)
登壇者:鈴木 功(Type Project)、山田和寛(nipponia)、神村 誠(Kamimura & Co. / Detail)
日本のタイプデザインの第一線で活動する3名が、実務の現場で見えてきた課題や展望、「文字をつくる」という行為の本質を語り合う。

Session 2「タイポグラフィの現在とこれから」(12月13日 16:00–17:00)
登壇者:大林 寛(ÉKRITS)、古賀稔章(武蔵野美術大学)、神村 誠
視覚文化における文字表現の可能性を、登壇者が持ち寄った書籍や資料を囲みながら探るテーブルセッション。

Session 3「かたちのない文字を読む」(12月14日 13:30–15:00)
登壇者:桑田光平(PARTNERS)、柴田准希(PARTNERS)、神村 誠
文字によるコミュニケーションから、文字を介さない関係性まで、雑誌『PARTNERS』の視点から「type」を再定義する試みを行う。
なお、トークセッションはいずれも(12月10日現在)満席となっているが、入場チケットで立ち見も可能(数に限りあり)。
タイポグラフィをめぐる現在地と、その先に広がる可能性を、静かに、しかし確かな熱量とともに体感できる場となりそうだ。![]()
Typography Book Fair 2025
会期
2025年12月12日(金)~12月14日(日)13:00~18:00
会場
Detail Research Center (DRC)
(神奈川県横浜市港北区篠原町1103-14金港ビル2階)
詳細
https://tbf2025.peatix.com/view
