──確かに、「仮面」や「建前」を壊すのではなく、優しく開いていくというのは、人間関係においてすごく重要ですね。
私の27年半の関係を通じて、それが、ある意味で成長できた唯一の方法だったと思います。シューは自分の著作や子ども時代の描写の中で、日本が一種の「恥」の文化であることについて多く語っています。多くの社会規範が「恥」によって維持されている。彼がそのことについて話してくれたことが、私が自分の文化だけでなく、インドネシアで見たこと、アンワル・コンゴについて理解する鍵になりました。『アクト・オブ・キリング』と『ルック・オブ・サイレンス』がインドネシアを除けば世界で、日本でも最も共鳴したのはそのためだと思います。『THE END(ジ・エンド)』も、ミュージカルであることで賛否がわかれるかもしれませんが、同様の共鳴を感じてもらえることを願っています。なぜなら、それは彼が私に教えてくれた「恥」の本質、「恥」が私たちの人生を損ない、愛する力を弱めてしまうということ、そして「恥」を乗り越え、愛する人々と自分を許すことによって、彼らの「恥」を和らげてあげるということ。そうした教訓への応答であり、それこそが意味のある人生を築くために私たちができる最も重要なことですから。
──最後に次のプロジェクトについてお聞きしたいのですが、ドキュメンタリーに戻る気持ちはありますか? それとも、今後はフィクション映画も探求していくのでしょうか?
ちょっとした注釈的な回答になりますが、短編ドキュメンタリーの編集をちょうど終えたところなんです。シンプルに言えば、イエスです。でもこの短編ドキュメンタリーは、『THE END(ジ・エンド)』への応答です。初期リサーチから生まれ、映画を完成するうえで学んだことへの考察なんですよね。タイトルは、”The Revolution Against Death”。でも、今、まさに開発しているのは、フィクション作品です。
ジョシュア・オッペンハイマー

PASCAL BÜNNING
