映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』(公開中)の公開記念舞台挨拶が、12月6日、丸の内ピカデリーにて開催され、水上恒司、木戸大聖、八木莉可子、綱啓永、JUNON(BE:FIRST) 、濱尾ノリタカ、上杉柊平、萩原健太郎監督が登壇した。

【写真を見る】クイズコーナーでわちゃわちゃ盛り上がる木戸大聖、綱啓永、JUNON(BE:FIRST) 【写真を見る】クイズコーナーでわちゃわちゃ盛り上がる木戸大聖、綱啓永、JUNON(BE:FIRST)

原作はにいさとる「WIND BREAKER」(講談社「マガジンポケット」連載)。ケンカだけが取り柄の孤独な高校生、桜遥は、不良の巣窟と恐れられる風鈴高校のてっぺんをとるため、街の外からやってきた。そこで桜は、風鈴高校の生徒たちが<防風鈴=ウィンドブレイカー>と呼ばれ、街を守る存在へと変貌を遂げていたことを知る。戸惑いながらも防風鈴のメンバーとして、仲間と共に街を守るための闘いに身を投じていく桜。そんななか、力の絶対信仰を掲げる最凶集団<獅子頭連>が防風林を新たな標的として動き出していて…。拳を握る熱い男たちの、アツい物語の結末とは。

風鈴高校1年、桜遥役の水上恒司風鈴高校1年、桜遥役の水上恒司

ケンカの強さだけを信じて街の外からやってきた風鈴高校1年、桜遥役の水上は、公開を迎えた心境について「毎度、どの作品においても一人でも多く観て欲しいと思っています」とコメント。大変だったという撮影を振り返り、水上は「俳優部もそうですし、スタッフの方々の努力が報われれば…という気持ちです」と会場を見渡し呼びかける。

水上演じる桜を慕い、ケンカはめっぽう弱いが情報収集に長けた楡井秋彦の木戸は「公開初日に観てくださった方もたくさんいらっしゃって。僕たちが気づいていない部分、意識してなかった部分に注目してくださっていて。原作にないオリジナル部分も評価してくださる方もいて、そういう着眼点は面白いと思ったし、うれしいと思いました」と笑顔を見せる。頭脳明晰かつ、カンフーや合気道を彷彿とさせる独特のケンカスタイルで右目の眼帯がトレードマークの蘇枋隼飛役の綱は「この瞬間を迎えられてホッとしています」と安堵し、「ファンの方には褒めていただけるものだけど…」と前置きし上で、気になるのは原作ファンの反応だと話し「パトロールしに行きましたが、結構前向きな感想が多くて、本当にホッとしました!」とよろこびを噛みしめていた。

桜たちを日々見守る「喫茶ポトス」の店員、橘ことは役の八木莉可子桜たちを日々見守る「喫茶ポトス」の店員、橘ことは役の八木莉可子

八木が演じるのは、風鈴高校がある東風商店街の一角に店を構える「喫茶ポトス」で働き、桜たちを日々見守る喫茶店員、橘ことは。「ことはは懐が深いかっこいいヒロインです」とことはの立ち位置を説明した八木は「帰ってくる場所を守っているような存在です。防風林のみんながしゃべっているところを、ちょっと俯瞰で見ていたりとか。そういうところを監督と相談して、意識しながら演じていました」と撮影を振り返る。萩原監督は「みんなが沈んでいても、いつも通りでいる強さ(のようなところについて)はよく話していました」と補足した。

風鈴高校の総代を務める梅宮一役の上杉柊平風鈴高校の総代を務める梅宮一役の上杉柊平

風鈴高校のてっぺんを意味する総代を務める梅宮一を演じたのは上杉。「あれが自分を変えるきっかけだった…みたいなことって後からわかることがある。そういうきっかけを提示できる役でいられたらと思っていて、ことはのように僕もちょっと離れたところからみんなを見ていました」と梅宮役を演じるにあたり、考えていたことに触れていた。

風鈴高校のてっぺんである梅宮一を崇拝する荒くれものの杉下京太郎を演じたJUNONはBE:FIRSTとして主題歌も担当。今回は作詞にも参加している。気に入っているのは「最後のフレーズ」と答えたJUNONは「映画で流れてきたのを聴いてうれしかったし、昨日も公式からリリックビデオが出ていたのを観て。かっこよくてうれしい気持ちになりました」と充実感を滲ませていた。主題歌を初めて聴いた時は「かっこいいなぁって思いました」と2回繰り返した水上。「かっこいいと思ったし、JUNONが歌って踊っている姿を見たいです!」と話した水上が「杉下の格好で!」と付け加え、JUNONが吹き出す場面も。少し笑いがおさまったところで、本作の感想を訊かれたJUNONは「愛情とか友情とか。普段生活していて、考えないと感じられないようなものをこの映画を通して受け取れるような作品になっていると思いました」と伝えていた。

<獅子頭連>の副頭取で、兎耳山に忠実なナンバー2の十亀条役、濱尾ノリタカ<獅子頭連>の副頭取で、兎耳山に忠実なナンバー2の十亀条役、濱尾ノリタカ

<獅子頭連>の副頭取で、兎耳山丁子に忠実なナンバー2の十亀条役の濱尾は、頭取の兎耳山役の山下幸輝との撮影を振り返り、意識していたのは視線だと明かす。「最後に見つめ合うことができた瞬間に、わかった気になっていたことも、はっきりわかったような気がして。見つめ合わないといけないことを感じた時間でした」としみじみしていた。濱尾と山下が最後に見つめ合うシーンの撮影は、萩原監督は「1日で撮らなければいけない分量が多くて、バタバタしていましたが、二人がすごい集中力で演じてくれて。モニターを見て心を動かされた記憶があります」と話していた。

イベントでは「クイズ!座長水上」コーナーと題したクイズコーナーも実施。水上がロケ地の沖縄で好んで食べていたものや、撮影中に最も心が動いた瞬間など、水上以外のメンバーが水上の答えを予想するというもの。残念ながらどちらの問題にも、正解者はなかったものの、撮影中の食事事情や、滞在していた場所からの景色など、貴重な撮影裏話が飛び出し、観客にとってはうれしいじかんとなっていたようだ。

メガホンをとった萩原健太郎監督メガホンをとった萩原健太郎監督

最後の挨拶で木戸は「無事に公開されたことをうれしく思います」と改めて感謝。「たくさんの方に観てもらうことが僕らの励みにもなるので、感想を言っていただけるとうれしいです!」と呼びかける。水上は「正直に言えば、たくさんの方に観に来ていただいているこの状況がうれしい限りです」と前置きした上で、従来のヤンキー映画とは違う、令和のヤンキー映画というのを目指して作った結果「芯の通った作品になりました」と力を込め、「芯の通った作品になったからこそ、みなさんのお力をお借りして、一人でも多くの方に観て欲しいので、よろしくお願いいたします」とクチコミや感想などの拡散をリクエストし、和気あいあいのイベントを締めくくった。

取材・文/タナカシノブ

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