
豊年祭で南北に分かれて綱を引き会う区民ら=2024年10月13日、本部町瀬底
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琉球新報朝刊
本島と瀬底大橋でつながる本部町瀬底島。島唯一の行政区、瀬底区は「シーク」と呼ばれる。大橋を渡ってすぐのアンチ浜や集落内のフクギ並木は沖縄の美しい風景を残し、独特の手踊りのシークエイサーや獅子舞など伝統芸能も盛んだ。気軽に行けて魅力あふれる島だ。
豊年祭は、五穀豊(ほう)穣(じょう)や区民の健康を祈って3年に一度開かれ、村踊りと綱引きが交互に行われる。道ジュネーでは、棒術の出演者ら約100人で「潮巻き(スーマキ)」を演じる。若者らが棒を手に円陣を作り渦を巻くように全力で駆ける様子は勇壮だ。チクラと呼ばれる小魚が群れをなして渦を巻く姿に似ていることから「チクラ巻き」とも呼ばれている。
現在、県内外からの移住者が区人口の半分を占める。地元住民と移住者の交流を図ろうと、区は夏祭りや運動会などを開いている。今では移住者も、区の伝統行事に参加して盛り上げようという気持ちが高まってきている。内間清彦区長は「区民とともに魅力ある島にしていきたい」と力を込めた。
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内間清彦区長から一言 区民と力を合わせて、継承されてきた伝統文化を大切にしながら、次の世代に継承していきたい。
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瀬底区メモ 町によると1日現在、瀬底区には1001人(男性519人、女性482人)が暮らす。行政区に含まれる水納島は観光スポットとして人気が高い。
(玉寄光太)(第1-4金曜掲載)

