綾瀬はるか主演、石井裕也監督で1通の手紙が奇跡を起こした実話に基づく物語を描く『人はなぜラブレターを書くのか』の映画化が決定。2026年4月17日(金)に公開される本作より、キャスト情報、コメントが解禁。さらに、ポスタービジュアル、予告映像、場面写真が到着した。
【写真を見る】石井裕也監督はスポーツ報知の記事をきっかけに本作のプロットを書き上げたという[c]2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会
進学校に通いながら、日々ボクシングの練習に夢中になっていた文武両道で正義感の強い少年、富久信介。そんな彼と毎朝同じ時間、同じ車両に乗り、想いを寄せていた少女がいた。いまほどSNSが発達していない時代。通学電車の中だけで会える、話したことも、名前も知らない彼に少女は淡い恋心を募らせていた。そんないつもの朝、地下鉄脱線事故が起こってしまう。たまたま、いつもと違う時間の電車に乗っていた信介は、この事故に巻き込まれ、当時17歳という若さで、その短い生涯の幕を閉じるのだった。ニュースで流れた彼の悲報を知った彼女は、初めて彼の名前を知り、それでも、“間違いであってほしい”という思いで、その後も電車で彼を捜す日々を過ごすことになる。
時は流れ、20年後の2020年。信介が通っていた大橋ボクシングジムの大橋秀行会長のもとへ見知らぬ女性からメッセージが届いた。それは当時、彼に想いを寄せていたあの少女からだった。そこには当時の彼への想いや通学時の思い出が綴られていた。20年の時を経て、彼の家族のもとに届いたラブレター。信介の家族は驚きとうれしさ、同時にそれ以上の哀しさを噛み締めつつ、息子の知られざる青春の断片と成長を知ることに。この奇跡の物語は、感動の声が多く寄せられ、スポーツ報知でも記事が掲載。日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」でも“奇跡の物語”として再現映像がOAされることになった。本作は、そんな“奇跡の実話”から生まれた物語となる。
監督、脚本、編集を務めたのは、『舟を編む』(13)が、史上最年少の第86回アカデミー賞外国語映画部門日本代表作品に選出された石井。監督はスポーツ報知に書かれていた「富久信介さん宛てに数十年ぶりに届いたある女性からの手紙」の記事を目にし、その動機に強く興味を持ち、今作のプロットをすぐに書き上げたという。石井は「すばらしいキャスト、信頼するスタッフたちと共にこの作品を作りました。みんなの思いや力が奇跡的に混ざり合って、結果的に凄い映画が完成しました」と語っている。
主人公、寺田ナズナを演じたのは、国民的俳優の綾瀬。あることをきっかけに、青春時代を思いだし、手紙をしたためることとなる寺田を演じた綾瀬は本作に対して「脚本を読んだ時に涙が止まらなくて、心が揺さぶられました。生きたい、もっと見てたい、家族を愛して、家族に愛されて、生きてきた証のような思いの中で、初恋の人に24年越しのラブレターを書いたのかもしれません。ナズナのラブレターに秘められた物語をぜひ観ていただきたいです」とコメントした。
また、24年前の学生時代のナズナ役に當真あみが決定。毎日同じ電車、同じ車両に乗る名前も知らない、話したこともない信介に想いを寄せながら、声もかけられない内気な高校生を瑞々しさたっぷりに演じる。そして、信介役は、石井がメガホンを取った『町田くんの世界』(19)で1000人以上のなかから主演に抜擢され、数々の賞に輝いた細田佳央太。進学校に通いながらもボクシングに打ち込んだ、実在の人物である信介を演じるにあたり、ボクシングジムに通い、トレーナーと共に数か月、徹底した体づくりを行うなど役作りをして、今作の撮影に挑んだ。そして、信介が通うボクシングジムの先輩、川嶋勝重を菅田将暉、ナズナの夫役を妻夫木聡、信介の父である富久隆治役を佐藤浩市が演じることが発表された。
あわせて、本作のポスタービジュアル、予告映像、場面写真も解禁。予告映像は綾瀬演じる現在のナズナが、手紙を渡せなかった24年前の自分(當真)を思いだし、初恋の彼への想いや思い出を手紙に綴るところからはじまる。通学中の電車のなかで密かに想いを寄せる信介(細田)にドギマギするナズナの瑞々しい表情。そんないつもの朝、突然の悲劇が訪れることに。そして24年の時を経て、突然、彼の家族の元へと届いた手紙。川嶋(菅田)、隆治(佐藤)、良一(妻夫木)の印象的なセリフや表情が胸を熱くする。映像の最後にナズナ(綾瀬)が見せる涙の意味が気になる映像となっている。
ナズナの手紙をきっかけに、それぞれの想いが重なり、起こる奇跡とは?実話をもとに紡がれ、暖かな涙と希望に包まれる本作に期待が高まる。
