
12月3日の東京株式市場は続伸。日経平均株価は、前営業日比561円23銭高の4万9864円68銭でこの日の取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れを引き継ぎ、半導体関連やAI関連を中心に物色され、一時835円高まで買われる場面があった。その一方、TOPIXはマイナスとなった。日本と米国で金融政策決定会合を控えており、政策金利の変更を織り込んだとの見方も出ており、手がかり材料に不足しているという。
【主要指数】
・日経225: 49,864.68(+561.23)
・TOPIX: 3,334.32(-6.74)
・ドル/円: 155.62(-0.26)
・ダウ: 47,474.46(+185.13)
・ナスダック: 23,413.67(+137.75)
・SOX: 7,149.47(+128.95)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている97銘柄のうち、上昇は19銘柄(20%)、下落は75銘柄(77%)、変わらずは3銘柄(3%)で、売り優勢だった。AIや半導体関連が活況を呈す裏で長らく上値の重い展開が続いているが、ここ最近の日中関係の悪化が影を落としている。会社によって程度は異なるが、インバウンドも含めて中国からIPビジネスで収益を上げていることもあり、少なからず受けるのでは、との懸念だ。米国の関税政策のときも自主的に開示する会社があったが、中国についても同様に決算説明会などで業績への影響について、コメントが必要になるかもしれない。
こうしたなか、この日はサンリオ<8136>が年初来安値を更新した。大和証券が投資判断「2」を継続したものの、目標株価を8700円から6700円に引き下げたとの観測が出ている。海外ライセンス事業の成長シナリオに疑問を呈す内容だったという。東映アニメーション<4816>やタカラトミー<7867>なども年初来安値を更新した。



また、カバー<5253>も年初来安値を更新した。人気Vtuberグループ「ホロライブ」所属の天音かなたさんが27日に「卒業」すると発表しており、イベント収入やグッズ販売への影響を懸念した売りが出たという。同社株は、米国の関税政策の影響やタレント数減少でグッズ販売の落ち込みを受けて下落基調が続いていた。

このほか、大手ゲーム関連を見ると、ソニーG<6758>、任天堂<7974>、バンダイナムコHD<7832>、セガサミーHD<6460>、コナミG<9766>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>、コーエーテクモHD<3635>と全面安商状だった。


その他ゲーム会社やディベロッパーは、日本一ソフト<3851>、トーセ<4728>、エヌジェイHD<9421>が高く、ネクソン<3659>、マーベラス<7844>、イマジニア<4644>、ユークス<4334>が安い。


モバイルゲーム系の銘柄は、サイバーエージェント<4751>、MIXI<2121>、DeNA<2432>、グリーHD<3632>、ガンホー<3765>、アカツキ<3932>、コロプラ<3668>、ケイブ<3760>、モバイルファクトリー<3912>が安い。


アニメやホビーなどその他コンテンツ関連銘柄は、GENDA<9166>、エディア<3935>が高く、東宝<9602>、KADOKAWA<9468>、IGポート<3791>、フリュー<6238>、ブシロード<7803>が安い。


最後に騰落ランキングを見ると、Link-U<4446>やイオレ<2334>、CRI・ミドルウェア<3698>、エスケイジャパン<7608>が値上がり率上位となり、enish<3667>、カバー<5253>、ガーラ<4777>、クシム<2345>が値下がり率上位となった。


■ゲーム・エンタメ関連株一覧

※時価総額の単位は億円。