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エピソード11『ロッキー8』“Rocky 8”
あらすじ
ハーヴィーは宿敵に闘いを挑む。一方、ルイスは事務所の運営に苦戦する。
ネタバレ感想
なんだかんだトップに立てるのは嬉しいらしく、朝っぱらから絶好調のルイス(笑)
このコミカルさこそルイスの真髄です。グレッチェンも一緒に喜んでくれて微笑ましい限り。
ルイスの就任初日とは言え、自分のスタイルを変える気はないハーヴィーは今日も我が道を行っており、ジェシカの敵でもあるマリクを倒すために彼に標的にされているボクシングのプロモーター〈ジム・アレン〉を弁護するつもりです。
15年ぶりにトップの座という重荷を下ろして心が軽くなったというロバートもまた、ジェシカの友人として仇を取るためにハーヴィーが取ってきた案件に手を貸します。
マリクからは八百長疑惑をかけられているそうで、もっと凶悪犯で手一杯なのかと思いきやそうでもないのですね。
壁の文字は、“ゼイン・スペクター・リット・ウィーラー・ウィリアムズ”の並びで落ち着いたようです。えらく長いな。貫禄しかないロバートはともかく、この事務所では新参のサマンサとアレックスが代表というのはまだ少し違和感があります。
顧客のニーナは、サマンサを名乗る事務所の人間が報告書を取りに来てアレックスに渡っていたことに気が付き、倫理委員会に報告されたくなければ絵画の件で失った8000万ドルを取り戻せとサマンサに無茶振りしてきました。
やはり利益相反が主張されないからといって、事務所内で敵同士になる訴訟なんてするものではありません。どんな手を使ってでも8000万を補填しなければニーナは納得しないでしょう。
腹心の部下〈ラリー〉を解雇したという“トーマス家具”の〈トーマス・ケスラー〉が事務所に来て、ラリーが行った契約の無効と、後任が見つかるまでの臨時の法務部長を頼み込まれたルイス。頼まれるとノーと言えず、ただでさえマネージングパートナーとして忙しいでしょうに、請け合ってしまいます。
「依頼人を失望させたくない」という思いが強いほど、トップの決裁の仕事にはやりがいを感じられないのかもしれません。
チャーチルの演説を真似るルイスに怪訝な顔で「病気か?」と一刀両断するアレックス(笑)
とにかく、部下に仕事を振ってトップの仕事をまっとうしろとドナから言われたルイスは、信頼できる部下のアレックスにトーマス家具の仕事を任せます。忠誠心の強いアレックスなら何とかしてくれそう。
ドナがルイスに代わって後任の法務部長探しを始めようとしたところ、トーマスから世界一の人材コンサル“コーン・フェリー社”に任せたと聞かされます。無理言って頼んでおいて他に任せたんかい。
ドナは負けじと自分の方が人材探しに適役だと売り込んで後任候補の準備を一任してもらいました。
“シニアパートナーを名乗る金髪の女性”と言えば限定され過ぎて、すぐに自分のフリをしたのがカトリーナのこと、恐らく誰かに命令されて仕方なくやったことも察しをつけた上で、「私の命令に従ってもらう」と有無を言わさないサマンサ。
カトリーナの依頼人の〈カッパ金融〉が訴えられている件には保険会社も絡んでいて、カッパ金融に罪を認めさせろ、それが無理ならこっそり契約内容を変えろ、と言うのです。
カトリーナも元々気性が荒く、誰かに大人しく良いようにされる性格ではないので「報告書の件は合法よ、脅しても無駄」と言い返すのですが、過去の不正を洗い出すぞと詰められてしまいました。
倫理違反をしてまでサマンサに借りを返そうとしているカトリーナに目ざとく気付いて、闘うべきだと教えるドナ。
いずれはトップに立ちたいカトリーナにとって、目指すべき目標は皆汚いこともしているのは事実でも、脅しに屈するようなメンツではないのです。
ハーヴィーからの棄却申し立ての場でマリクは15年も前の試合についてアレンが有罪だと捲し立て、判事も疑わしい点があるから法廷で争えとのこと。初手はマリクにしてやられる形に。
アレンは八百長をさせていないにしても、負けた方の選手〈リッキー〉が関与しているかもしれないと考えるロバート。
ハーヴィーがカマをかけに行くとリッキーはやはりクロで、まだ35歳なのにボクシングで殴られ続けて幼い子供がいるのに脳障害が出ているとか。将来を憂いてわざと負けて八百長に加担したらしいのは不憫ですが、ハーヴィーは自分の依頼人であるアレンを守るしかありません。
倒産を避けるために分社化するしかないと考えるアレックスと、長年の付き合いのトーマスに身を切れとは言えないルイス。
納得できないルイスはアレックスから案件を取り返し、「自分が助ける」と意気込みますが、こうなってきたルイスはロクなことにならんぞ。
マリクから新聞で事務所をこき下ろされたのにハーヴィーと話そうともせず、『一任している』と格好付けて『丸投げ』しているだけ。ドナから、トーマス家具の件にかこつけて事務所運営を疎かにしていることを厳しく叱られました。
保険会社の免責条項の穴を見つけ、これを直せば1000万ドル浮くし、今後は他の契約でも浮かせられるからすぐに損失の8000万ドルを取り戻せるとサマンサに提案したカトリーナ。
「私がどんな弁護士になるかはあなたには決めさせない」と言うだけあって、ルイス流に契約を見直してハーヴィー流に策を練ったそう。
怖がっていたサマンサ相手でも啖呵を切る度胸があるし、ハイブリッド型のトップの未来が見えてくるようです。
家族のために八百長したリッキーを見捨てられないロバート。
ジェシカの敵討ちに躍起になっているハーヴィーはリッキーを切り札にしたがりますが、ロバートは「マリクにリッキーと取引させる」方針です。
言い争う2人にドナにドヤされたルイスが割って入ってきて「報復のために事務所を危険にさらすな」と一喝し、自分も仲間に入れろと言い出しました(笑)
まさに三人寄れば文殊の知恵。
ライセンスを失い試合を組めていないアレンは無実を証明できればマリクに損害賠償を求めることができ、実際にその金を出すのは州であり有権者です。マリクを悪意訴追で訴えれば今後の出世は見込めなくなるので、リッキーとの取引を選ぶはず。リッキーの事情を聞けばアレンも納得するだろうし、マリクの名声を傷付けるためにはハーヴィーに何か案があるようです。
ルイスとアレックスはお互いに謝り合い、アレックスは打開策も見つけていました。どうやら前の法務部長がルイスに一切相談なく契約に走ったのは故意で、相手方となったホテルの子会社に再就職が決まったそう。元からグルだったのです。
ホテルとの契約は既に、元に戻すどころか40%の値上げを勝ち取っていたアレックス。なかなかやるな。
そんなアレックスにキッパリ「二度と巻き込まないで、1つ貸しよ」と言えるカトリーナの覚醒もいいなぁ。
ドナが推した法務部長に推した〈ブレンドン〉をトーマスは気に入り、その場で雇ったそう。
「君のことも気に入った。食事を」と誘われるドナ。
初手から会社を救ったことへの感謝をしてくれるあたり、ハーヴィーより一歩リードか……?
未だにハーヴィーとドナの未来がどうなるのか分かりません。結局くっつくのか、恋愛としては無しなのか、どっちなんだ!
ドナの暗躍のおかげでサマンサもカトリーナを見直し、女性陣の結束は強まるし、ルイスも運営者としての自覚を持ち始めていて、さすがとしか言いようのない存在です。
それでいて間違えたと思ったら素直に謝罪できるところもあわせて人間が出来すぎている……鉄人レベルです。ドナに幸あれ。
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SUITS/スーツ シーズン8 [ ガブリエル・マクト ]
▼次回、エピソード12
