厳しいオーディションを勝ち抜き、レッスンに励む「沖縄アクターズスクール」の子どもたち。設立から40年以上の歴史を持つ同スクールは、多数の人気アーティストを世に送り出してきた、タレント養成所・芸能プロダクションとして全国で知られています。歴史を重ねる中で、2023年5月に「新生沖縄アクターズスクール」として開校。在籍メンバー約50人がメディア、ステージで活躍中です。

映画やドラマにも出演し俳優としての活動を広げるメンバーがいる中、ついにバンドもデビュー。2025年11月12日、平均年齢12歳の5人組「DIG IT!DIG IT!ONE(ディギディギワン)」が、「上海ハニー」を配信しました。歌とダンスが得意なのはもちろん、楽器も演奏しマルチな才能を発揮する桃原結仁さん・崎山清翔さん・龍之心さん・紗生さん・RINOさんにインタビューしました。話しながら歌ってくれたり踊ってくれたり、あふれるパワーを感じる楽しい時間になりました。

聞き手:饒波貴子(フリーライター)

宝物を掘り起こすような活動を

―バンド名に込めた思いを教えてください。

サイキ:「DIG IT 」は「好きになる」という意味の英語で、世界中の人が好きになる、一番愛されるバンドを目指していこうという思いを込めました。そして「掘る」という意味もあるので、日本の有名な昔話「花咲かじいさん」のエピソードも取り入れました。「ここ掘れワン」と子犬が鳴いた場所をおじいさんが掘ってみると、宝物が出てくる話ですよね。良い心を持っていれば宝物にめぐり合えるという教訓から、宝物がザクザク出てくるバンドになろうという願いも込め、犬の鳴き声「ワン」を最後に付けました。

サイキさん

キヨト:ファンのみなさんは、テンポ良く「ディギディギワン」と呼んでくれます。

ユイト:「ディギワン」と略して呼んでくれても大丈夫です。

―歌とダンスの才能であふれている、というのが沖縄アクターズスクールのみなさんへの印象です。なので、バンドを結成したと聞いて驚きました。

サイキ:僕たちは沖縄アクターズスクールから出た、初めてのバンドです。オーディションでユイトの歌を聞いたプロデューサーの牧野アンナさんは、ロックシンガーのような歌い方だと思い「バンドを作ろう」と決めたそうです。

キヨトさん

キヨト:それでスクールの中でバンド希望者のオーディションを開き、ディギディギワンのメンバーを選んだんです。ギター担当のリュウノシンはオーディションではドラムをたたきましたが、プロデューサーの勧めでギターを弾くようになりました。そして僕はアコースティックギターを弾いていたんですが、ベースがいなかったので自分から希望して、ベース担当になりました。経験はなかったですが、全体を支えるベースの音は重くてカッコいいと思っていたんです。ギターとは弦と弦の間隔が違うので、最初は大変でした。

リュウノシンさん

リュウノシン:弦の太さも違うよね。ドラムのリノは、半年前に入った新メンバーです。結成時の子が辞めたので、その代わりに加入しました。ドラム未経験でしたが選ばれたんですよ。

―触ったことのない楽器を担当するのは、大変じゃないですか?

リノ:ドラムの才能があると言われてメンバーに選ばれました。大変に思えましたが、今はとても楽しくやっています。

リノさん

サイキ:僕は3年ほどピアノの経験があったところでディギディギワンの活動を始め、キーボードを弾くようになりました。最初の方は音色の調整に苦戦しました。

―ロックシンガーを思わせる歌唱力とパフォーマンスで、バンド結成のきっかけを作ったユイトさん。どんな気持ちでしたか?

ユイト:みんなでバンドをやりたいとか、そういう目標は自分の中にはありませんでした。

ユイトさん

サイキ:でもユイトの歌を聞きたいですし、ボーカルに選ばれる声の持ち主だと思います。

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