デビュー10周年記念リサイタルで熱唱
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 おはようございます。藤あや子です。本日から1カ月間、「我が道」を書かせていただきます。よろしくお願いします。

 現在64歳なのですが、気が付いたら還暦を過ぎていたというのが正直な感想です。いきなり私生活の話をさせていただくと、割と早婚の家系ということもあって、46歳で「おばあちゃん」になりました。その孫娘が現在17歳で、大事な遊び相手になってくれています。また、54歳の時に出会った24歳年下の夫と8年前に再婚しました。彼と楽しく生きていることも元気の秘訣かもしれません。

 本業の歌手は、平成元年に演歌歌手・藤あや子としてデビューしてから36年の月日がたちました。7月に出した最新曲「想い出づくり」まで、52枚のシングルを発売しました。素晴らしい作家の先生による素晴らしい作品、頼りになるスタッフと出会うことができて、おかげさまでヒット曲にも恵まれました。でも、どの作品も我が子のようにいとおしく、可愛いものです。あらためてすべての「出会い」に感謝でいっぱいです。

 おいおい書かせていただきますが、実は私、昔から好奇心の塊なのです。音楽だけでなく、スポーツも、お笑いも、楽器や漫画やスイーツも車も、いろんなものに興味津々。つい自分でもやってみたくなってしまう、困った性格なのです。冷静に思えば、秋田から東京に出て来てプロ歌手になれたことだけでも大変なことです。しかし、そこでじっとしていることができないのです。

 「小野彩(このさい)」というペンネームを考えつき、作詞や作曲をしてみたり、絵や書を書いたり、陶芸にはまったり、中でも得意なのは料理。とにかく何か「ものづくり」している時間が、この上なく楽しく、好きなのです。この性格のおかげで、実にいろいろな方と知り合うことができました。

 そうして出会った、一見、私の仕事とは無関係に思えるジャンルの方々ですが、よくよくお話をうかがっていると、あーら不思議。どこかで私が思っていることと共通するお話が出てきてビックリ、ということが数多くありました。そうして、日々学んだことなどもお伝えしたいと思っています。

 基本的には未来志向で、過去のことよりも、これから起こることへの関心の方が強いタイプです。しかし、せっかく半生を振り返る機会を与えていただいたのですから、この際、洗いざらいすべてをお話しさせてもらうつもりです。振り返ると、さまざまな方との出会いで幸せな道を歩いてこられたのだなと感謝の気持ちです。ただ、楽しい思い出ばかりでもありません。胸に秘めておきたかったこともありました。でも、すべてがこの私の人生です。皆さんそうだと思いますが、その時その時、一生懸命、必死に、正々堂々と生きてきました。そのことを知っていただけたら、とてもうれしいです。ありのままの藤あや子に1カ月間、お付き合いお願いいたします。

 ◇藤 あや子(ふじ・あやこ)1961年(昭36)5月10日生まれ、秋田県角館町(現・仙北市)出身の64歳。民謡歌手として活動後、87年に村勢真奈美の芸名で「ふたり川」でデビュー。89年、藤あや子に芸名を変え「おんな」で再デビュー。92年「こころ酒」で日本有線大賞を受賞、第43回NHK紅白歌合戦に初出場、21回出場している。新曲「想い出づくり」など「小野彩(このさい)」のペンネームで作詞・作曲も行う。
 

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