Kati Chitrakorn, Antoinette Radford, CNN

(CNN) 2026年にニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)で開かれるファッションイベント「メットガラ」のスポンサーを務めるローレン・サンチェス・ベゾス氏の役割をめぐり、批判が高まっている。ヴォーグ米国版の編集長を退いたアナ・ウィンター氏はこのことについて問われた際、慈善家で元ジャーナリストのサンチェス・ベゾス氏を「衣装、そしてもちろんファッションを強く愛している人」と評した。

ヴォーグイタリア版の元編集長、故フランカ・ソッツァーニ氏をしのび、カタール首都ドーハで初めて開催されたフランカ・ファンド・ガラでCNNの取材に応じたウィンター氏は、サンチェス・ベゾス氏が「美術館とイベントにとって素晴らしい財産になる」と信じていると語った。

「彼女の並外れた寛大さに大変感謝している」「彼女がこの夜に参加してくれることをとてもうれしく思う」(ウィンター氏)

アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏とサンチェス・ベゾス氏は先週、メットガラのメインスポンサーとして発表された。サブスポンサーには、フランスの高級ブランド、サンローランとヴォーグ誌の発行元コンデナストが名を連ねている。

ウィンター氏は今年初めにヴォーグ米国版編集長の職を退いたが、ヴォーグのグローバル・エディトリアル・ディレクターおよびコンデナストのチーフ・コンテンツ・オフィサーは留任し、毎年開かれるメットガラも引き続き監督している。

フランカ・ファンド・ガラに出席したアナ・ウィンター氏/Karim Jaafar/AFP/Getty Images
フランカ・ファンド・ガラに出席したアナ・ウィンター氏/Karim Jaafar/AFP/Getty Images

ベゾス夫妻がスポンサー契約を交わしたとする発表はSNSで即座に反発を招き、夫妻の関与は文化機関が億万長者によって支配される傾向を浮き彫りにしているとの批判が渦巻いた。資金は他の目的に有効に活用できるはずだと主張する声も上がっている。

メットガラとそれに付随する展示会は、伝統的にラグジュアリーブランドが支援しており、今年はルイ・ヴィトンがスポンサーを務めた。一方で過去には、TikTok(ティックトック)、インスタグラム、アップル、アマゾンといったテック大手もスポンサーとして名を連ねてきた。アマゾンは12年のメットガラにも協賛。ベゾス氏が名誉会長を務めた。

一部の人々にとって、メットガラに協賛するという夫妻の判断は、サンチェス・ベゾス氏とキム・カーダシアン氏のファッション業界における台頭を彷彿(ほうふつ)とさせつつ、夫妻が文化とファッションの両面で確固たる地位を築こうとする野望の表れに映る。サンチェス・ベゾス氏の友人であるカーダシアン氏が、リアリティー番組のスターからハイファッション界の大物へとイメージを一変させたのは、わずか10年前のことだ。これは、ウィンター氏から認められたことと、7年間結婚生活を送っていたラッパー、カニエ・ウェスト氏とヴォーグの表紙を飾ったことも寄与している。

サンチェス・ベゾス氏は意図を公には語っていないものの、今回の動きは、同氏がファッション界への進出をさらに進めようとしていることを意味する。夫妻は結婚式のため25年のメットガラは欠席したが、24年は出席。今年6月にはヴォーグ米国版の表紙も飾った。

メトロポリタン美術館は発表の中で、コンデナストからの寄付(金額は非公開)に感謝し、故人である同社創業者の名を冠したギャラリーを開設することも明らかにした。

ニューヨーク在住でウィンター氏の伝記「アナ」の著者エイミー・オデル氏は、このタイミングがコンデナストの最近のレイオフと重なったと指摘する。レイオフの影響はティーン・ヴォーグを含む複数の雑誌に及んだ。「この決定は、若年層向けに政治を報道していた若く多様な声を削ぐことになったため、人々は非常に感情的になった」とオデル氏はインスタグラムの動画で語った。「コンデナストは人員削減を進めている。ガラは続いている。富裕層は『さらに富んでいる』。こうした状況はある意味厄介だ。この国の所得格差に変化が起きない限り、ガラの受け取られ方は毎年こうしたものになるかもしれない」

原文タイトル:The Met Gala is facing criticism over its lead sponsors. Here’s what Anna Wintour has to say(抄訳)

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