2026年度「NFDT／SFDA」で最終審査に進む36組が決定
東京都が主催する若手デザイナー育成事業「Next Fashion Designer of Tokyo 2026（NFDT）」と「Sustainable Fashion Design Award 2026（SFDA）」で、最終審査に進む36組が決定した。応募総数は約2千件にのぼり、一次・二次審査やSNS一般投票を経て選ばれた。最終審査は2026年3月にランウェイ形式で実施される。
応募総数は約2千件、多様な若手クリエイターが参加
両コンクールは、世界で活躍するファッションデザイナーの育成を目的に東京都が2022年に創設したもの。対象は、NFDTが都内在住または在学の学生、SFDAが都内在住・通勤・通学するアマチュアデザイナーで、服飾分野のみならずアート、デジタル、映像など幅広い領域から応募が寄せられている。今年も多様なクリエイターが参加し、応募総数は約2千件に達した。
NFDT・SFDAの審査プロセス
一次審査はデザイン画による選考で、通過者には国内外のデザイナーや業界の専門家によるワークショップを行った。続く二次審査では、デザイン画を基に制作したルックを用いたプレゼンテーション審査を行い、各部門から六組ずつ、計24組が選ばれた。
さらに、一次審査通過者のデザイン画を公式SNSで公開し、「いいね」による一般投票を実施。投票数上位の作品を各部門三組ずつ、計12組を特別選抜賞候補として選出した。二次審査通過者24組と一般投票12組を合わせた36組が、今回の最終審査進出者となる。
最終審査は2026年3月にランウェイ形式で開催
最終審査は2026年3月にショー形式で行われ、参加者は本選に向けて新たに二作品を制作する。NFDTは自由テーマの「フリー部門」と、障害のある人の着用を前提とした「インクルーシブデザイン部門」で構成。SFDAは「ウェア部門」と「ファッショングッズ部門」（バッグ、アクセサリー、シューズ等）を設定し、各部門の特色ある作品がランウェイに並ぶ予定だ。
東京都が進める若手デザイナー育成の狙い
東京都は、東京をパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンと並ぶ「ファッションの拠点」とすることを目指しており、両コンクールはその中核を担う取り組みとして位置づけられている。特徴は、単なる作品審査にとどまらず、将来の活躍を見据えた育成プログラムに重点を置いている点にある。
一次審査通過者には創作の基礎と発展を支えるワークショップを提供。二次審査通過者にはマーチャンダイザーによる商品化体験や、広報活動を学ぶプロモーション体験など、ビジネス視点を養う機会を設ける。また受賞者には、ブランディング支援やパリ・ファッションウィークでの作品発表をサポートする制度を用意している。
審査員は国内外の第一線クリエイター
審査員には、パリ・コレクションアンリアレイジ（ANREALAGE）の森永邦彦さんをはじめ、国内の著名デザイナーやバイヤー、障害者支援団体の代表らが参加し、専門性の高い審査体制を構成している。「Next Fashion Designer of Tokyo 2026」は東京藝術大学長の日比野克彦さんが審査員長を務め、「Sustainable Fashion Design Award 2026」ではアーティストの篠原ともえさんが副審査員長に就任している。
あわせて読みたい
東京都NFDT・SFDA密着番組「TOKYO ネクストデザイナーズ」配信開始 乃木坂46が若手デザイナーに迫る
「Next Fashion Designer of Tokyo 2026」概要
応募資格
都内に在住または在学する学生・生徒（グループ申請、複数作品の応募も可）
部門
フリー部門、インクルーシブデザイン部門
受賞特典
東京都知事賞 大賞 各部門1人（またはグループ）：賞金100万円
東京都知事賞 優秀賞 各部門2人（またはグループ）：賞金50万円
特別選抜賞 各部門1人（またはグループ）：賞金50万円（一般投票による審査）
都内商業施設などで巡回展示
創業・ブランド立ち上げの支援
パリ・ファッションウィークでの作品発表をサポート
「Sustainable Fashion Design Award 2026」概要
応募資格
都内に在住、通勤または通学しているアマチュアデザイナー（グループ申請、複数作品の応募も可）
部門
ウェア部門、ファッショングッズ部門
受賞特典
東京都知事賞 大賞 各部門1人（またはグループ）：賞金100万円
東京都知事賞 優秀賞 各部門2人（またはグループ）：賞金50万円
特別選抜賞 各部門1人（またはグループ）：賞金50万円（一般投票による審査）
都内商業施設などで巡回展示
創業・ブランド立ち上げの支援
パリ・ファッションウィークでの作品発表をサポート