11月27日の感謝祭とその前後の連休を目前にした先週末(11月21日から11月23日まで)の北米興収ランキング。主役はもちろん『ウィキッド 永遠の約束』(2026年3月6日日本公開)であり、大方の予測通り2位以下に圧倒的リードをつけての首位デビュー。まずはその成績から、詳しく見ていくことにしよう。

4115館で公開された『ウィキッド 永遠の約束』。初日から3日間の興収は1億4700万4640ドルと、歴代のオープニング週末興収ランキングで33位に入るロケットスタート。2025年の公開作に限れば『マインクラフト/ザ・ムービー』(25)に次ぐ2番目に大きな数字であり、サマーシーズンを牽引した実写版『リロ&スティッチ』(25)の1億4601万6175万ドルをわずかに上回っている。

昨年の同じ時期に公開され、当時ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品で歴代最高のオープニング興収1億1250万8890ドルをあげた前作『ウィキッド ふたりの魔女』(24)との比較で131%と、その記録を自ら更新。前作は最終的に北米歴代26位となる累計興収4億7498万3975ドルをあげているので、今作はそれを上回る可能性は充分にある。ちなみに木曜プレビューの興収は歴代10位の3000万ドル、初日興収は歴代27位の6911万ドルなので、やはりそれだけ期待値が高かったことが一目瞭然だ。

【写真を見る】2025年公開作で第2位のビッグオープニングで、2作連続のオスカー候補へまっしぐら!気になる批評家からの評判は…【写真を見る】2025年公開作で第2位のビッグオープニングで、2作連続のオスカー候補へまっしぐら!気になる批評家からの評判は…[c]Everett Collection/AFLO

しかし期待値が高いとなると、それだけ初動に偏る興行となりやすいことには注意が必要だ。前作は批評家からも観客からも大絶賛を集め、その後の第97回アカデミー賞に向けた賞レースを快走。批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、1年が経過した現在も批評家からの好意的評価の割合が88%、観客からのそれは95%と高水準を維持している。一方今作は、観客からの評価は94%と前作と同じぐらいではあるが、批評家からの評価は67%とやや低下。

また、前作の際は『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(24)や『モアナと伝説の海2』(24)との相乗効果がSNSで盛り上がり、おそらくは実写のミュージカル映画にあまり足を運ばない層もそれなりに獲得していたと見受けられる。今回は『ズートピア2』(12月5日日本公開)とのほぼ一騎打ち。そんなライバルは感謝祭前日の水曜日に公開され、初日のデイリー興収の速報値が3950万ドルと、昨年の『モアナ2』の初日対比70%以下のスタートになっている模様。これらが『ウィキッド』にどう影響していくのか、今後の推移を注視しておきたい。

オスカー俳優ブレンダン・フレイザー主演で日本を舞台にした『レンタル・ファミリー』オスカー俳優ブレンダン・フレイザー主演で日本を舞台にした『レンタル・ファミリー』[c]Everett Collection/AFLO

新作タイトルでもう一本取り上げておくべきは、ブレンダン・フレイザーが主演を務め、HIKARI監督がメガホンをとったサーチライト・ピクチャーズ作品『レンタル・ファミリー』(2026年2月27日日本公開)。初日から3日間で興収333万6147ドルを記録し5位にランクインしている。

こちらも「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的評価が87%、観客からは96%と高い数字をマーク。賞レースの常連であるサーチライトは、今年他にブラッドリー・クーパー監督の『Is This Thing On?』と、アマンダ・セイフライド主演の『The Testament of Ann Lee』が控えており、どちらも批評家からの反応は上々だが、年末ぎりぎりの公開。『レンタル・ファミリー』がこのままサーチライトの代表として賞レースに駒を進めるのか、非常に気になるところだ。

文/久保田 和馬

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