スピッツの名曲「楓」を原案に、福士蒼汰と福原遥がダブル主演を務めた、行定勲監督作『楓』が12月19日(金)に全国公開となる。このたび本作から、福士と福原のインタビュー映像と共に、2人が演じる涼と亜子それぞれの視点から、ともに言えないまま抱える“秘密”に迫る特別映像が解禁となった。
弟のフリをして亜子(福原遥)と交流していく涼(福士蒼汰)[c]2025 映画『楓』製作委員会
時代を超えて愛される国民的バンド、スピッツの楽曲が、デビュー34年にして初の映画化。「楓」は、1998年にリリースされた8thアルバム「フェイクファー」の収録曲で、同年にアルバムからシングルカット。その後も数多くのアーティストにカバーされながら、27年経ったいまも愛され続ける名曲だ。ボーカルで、作詞、作曲も担当する草野マサムネが綴る歌詞と心揺さぶるメロディーは、聴く人それぞれに寄り添い、大切な人との別れや想い出を包み込む。
実は亜子(福原遥)も言えない秘密を抱えている[c]2025 映画『楓』製作委員会
多様な恋愛映画を手掛けてきた行定監督は、『世界の中心で、愛をさけぶ』(04)に続き、令和を代表するラブストーリーに挑戦。オリジナルストーリーを書き上げたのは、『ソラニン』(10)、『東京リベンジャーズ』(20)など、ジャンル問わず常に評価される脚本家の高橋泉。音楽は、藤井風など様々なアーティストの作曲や編曲、プロデュースを務め、優れた楽曲をCM、映画、ドラマなど多方面に提供するYaffleが担当する。いよいよ公開まで1か月を切った本作は、公開に先駆けてジャパンプレミアイベントが開催され、主演の福士蒼汰と福原遥をはじめ、宮沢氷魚、石井杏奈、宮近海斗ら豪華キャストと行定監督が登壇し、公開に向けてますます盛り上がりを見せている。
大切な人を失った男女が、真実を言えないまま惹かれ合ってしまう、せつない運命を描いたラブストーリー『楓』。解禁されたのは、主人公の涼(福士)と亜子(福原)、それぞれの視点で綴られた特別映像だ。映像には、穏やかな日常の裏にある2人の秘密とねじれていく想い、愛するがゆえの選択がもたらす涼や亜子の葛藤が静かに映しだされる。さらに、福士と福原のインタビューも収録され、キャラクターの心情により深く寄り添える内容となっている。
「僕は弟のフリをした。君に笑っていてほしくて」という静かなモノローグと共に映しだされるのは、亜子との穏やかな日常だ。誕生日を祝う姿や、食卓を囲む日常の温かさの裏に、涼が抱える“本当の自分を明かせない苦しさ”が映される。
【写真を見る】福士蒼汰と福原遥が「楓」を手に微笑むシーンに胸キュン![c]2025 映画『楓』製作委員会
福士は、「双子の兄弟の恋人だった人といま一緒にいることはとても複雑ですが、それでもそうしていたいという葛藤もある」と語り、自分を犠牲にしながらも亜子に寄り添う涼の優しさと痛みが、映像を通して伝わってくる。一方、恋人の恵とのかけがえのない時間を失い、1人で思い悩む亜子。福原は、「亜子はすごく天真爛漫ですが、その裏には抱えているものがあります」と語り、複雑な感情を丁寧にすくい取った演技が、亜子のキャラクターに深みを与えている。
弟のフリをして過ごす日々について福士は「このまま続けていいのか、亜子もそれを望んでいると思っていていいのか」と、涼が抱えていた葛藤を明かす。亜子について福原は「苦しいけれど、そうしなくては自分自身も崩れてしまう」と、強く深い想いを抱える亜子の胸の内を、演じた立場から寄り添いコメントしている。映像のラストには、亜子の「いままで本当にありがとう」という言葉がせつなく響き、十明の透き通る歌声でカバーされたスピッツの名曲「楓」が重なる。2人の胸に秘めた想いと、涙の先にあるそれぞれの選択を最後まで見守りたくなるような、せつなくも温かい映像だ。
さらに、行定勲監督の出身地、熊本県では、11月21日(金)に開幕する「くまもと復興映画祭」にて、本作がオープニング作品として上映されることが決定。行定監督に加え、主演の福士、福原も舞台挨拶に登壇する予定だ。また、11月23日(日)には大阪のなんばパークスシネマでも舞台挨拶つき先行上映会が実施される予定で、公開を前に、全国各地からも大きな注目を集めている。
大切な人を失った2人の運命を描く映画『楓』。今回解禁された特別映像のように、涼と亜子の心の奥へとそっと触れるような、静かで温かな時間を届けてくれるラブストーリーを、ぜひスクリーンで体感してほしい。
文/山崎伸子
※高橋泉の「高」は「はしご高」が正式表記





