鹿児島市で23日、人気の歌舞伎俳優が出演し、歌舞伎の魅力を幅広い世代へ伝えるイベントが行われました。出演したのは映画『国宝』の所作指導を担当した中村壱太郎さんと母が鹿児島出身という中村隼人さん。座談会では、鹿児島トークが飛び出しました。
23日、鹿児島市のライカ南国ホールで、歌舞伎の魅力を伝えるイベント「蝶の如し」が行われました。
映画『国宝』の所作指導を担当した中村 壱太郎さんと、現在放送中の大河ドラマにも出演している中村 隼人さんが登場。イベントは、舞踊と座談会で構成。会場は2人の軽快な掛け合いで盛り上がりました。
鹿児島出身の母を持つ中村 隼人さん。出生地も鹿児島なんだそうで。
(中村壱太郎さん)
「隼人の生まれは?」
(中村隼人さん)
「私、隼人という名前なのでお気づきの方も。鹿児島生まれでございます。僕自身、本名も隼人という名前なんですけど、この名前を付けたきっかけは、歌舞伎役者としてもいい名前は何かというところで、隼人とつけてもらって今に至る。いろいろと調べると鹿児島生まれの歌舞伎役者ってたぶん僕ぐらいしかいない」
(中村壱太郎さん)
「確かにない、ないかもしれないですね」
座談会のあとには、中村壱太郎さんが、映画『国宝』でも印象的な舞踊「藤娘」を披露しました。
恋する女心を踊った「藤娘」。藤の精が娘の姿になり、恋心を艶やかに表現します。息をのむような美しい舞踊に多くの人が見入っていました。
中村隼人さんは、「石橋」を披露。獅子が豪快に毛を振る「狂い」の場面は、圧巻の迫力です。
(中村壱太郎さん)
「鹿児島で歌舞伎公演が叶うことはないが、歌舞伎の舞踊作品ができることももちろんですし、僕らの生の声を届けたり素顔のまま踊ったりそういうことができるのは大きい」
(中村隼人さん)
「鹿児島生まれ。薩摩隼人から名前をとった。生まれた土地で公演できるのは本当に嬉しい。最初で最後ではなく毎年いろんな歌舞伎公演が行われるようにできたらいい」
(観客)
「歌舞伎を見るのが生まれて初めてだったがすごい迫力があってかっこいいの一言」
(観客)
「「藤娘」の印象が残っています。衣装を着替えるとき(片方だけ)赤で反対派黒だったのがきれいでよかった」
(観客)
「最初から終わりまで素晴らしい歌舞伎を見せていただいて永遠に応援します」
人気俳優が出演した貴重な機会。歌舞伎の魅力を、多くの世代に届けた公演となりました。




