
前田敦子
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元AKB48の女優・前田敦子(34)が、8日放送のフジテレビ系「相葉◎×部」(土曜後4・30)に出演し、アイドル時代の有名事件の知られざる後日談を明かした。
出演者が13文字の短い手紙から、その差出人との思い出の場所を探す「一筆啓上部」に登場。前田は板野友美(34)から、「青かったあの涙 気づきの感謝」という手紙を受け取り、その場所を探した。
国民的アイドルへの階段を上り続けていた2010年7月、AKB48は東京・代々木第一体育館で初のコンサートを開催した。そのステージ上で、後に語り草になる大ハプニングが起きた。前田の誕生日を祝うため、ステージ上には4段重ねの豪華な誕生日ケーキが登場。ところが、キャスター付きの台に乗せて運ぶ最中、ステージの段差にキャスターを取られ、ケーキがステージ上に滑り落ちるというハプニングだった。そのケーキを運んでいたのが、板野だった。
前田と板野は、同期で同い年。ビジュアルも性格も正反対ながら、大の仲良しだった。前田はこのケーキ事件の場所だと推理し、会場へ向かったが、板野はおらず。不正解だった。
しかし、前田にはもう一つ、強く思い当たる場所があった。「私の中ではホテルの事件しか思い浮かばない」。それは東京ディズニーシーの豪華ホテル・ミラコスタでの出来事だという。
ケーキの一件の罪滅ぼしのため、板野が同ホテルで前田の誕生日パーティーを計画。他のメンバーもサプライズで登場し、ケーキとバースデーソングでお祝いするプランだったという。板野は「3回くらいリハーサルして」と、入念な準備を経て前田を待ち構えたという。
ところが、その日は2日間のコンサートの千秋楽。疲労困ぱいの前田は、スタッフから車に乗せられ、なぜかホテルへ向かうことに不満だったという。「スタッフさんがうそついて、連れて行って。いやいや、何でよ…ってなったのを覚えてる。何で家じゃないんだよって」。前田としては、一刻も早く帰って休みたかったのが本音だったという。
その不満が、板野の健気な思いを台なしにしてしまうことに。板野は「ドアを開けて、私から“ハッピーバースデートゥーユー”って感じで、(前田は)入って行ったんですけど、“あ~、ありがとう”みたいな感じで、ふーって(ケーキのろうそくを)消して、“じゃあ、帰るね”って言われて、帰っちゃった」と回顧。あまりの素っ気ない前田の態度は衝撃だったようで、「凄くショックだったし、そこから私は3時間くらい号泣して」と打ち明けた。
対する前田も、その日の思いを赤裸々に語った。「ホントに忙しい時期で、こんな忙しい時期に、何をどう喜べばいいか分からないよっていうくらい」。しかも「サプライズが凄く苦手で」とも告白。「一生懸命やってくれたんですけど、ダメでしたね。その時の私には」と話した。
前田の推理通り、板野はホテルの前で待っていた。2人は再会を喜び、抱き合った。ファンの間では語り草になった事件の、まさかの後日談。それ以来、2人の間でこの話が上がったことはなかったという。
板野は「私がうれしいと思ったことが、相手にとっては重荷に感じちゃったりするんだなって、人生で初めて感じて。サプライズ好きじゃない人、いたんだ」と、手紙に込めた思いを説明。前田は「あらためて、本当にすみませんでした」と頭を下げて、足かけ16年のわだかまりは解けたようだった。
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