1985年の制作から40年の時を経て、坂本⿓⼀の幻のドキュメンタリー『Tokyo Melody Ryuichi Sakamoto』(1985)が、この度本予告を公開いたします。
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今回、解禁された本予告映像は、エリザベス・レナード監督が⽇本で購⼊したという、当時流通していたスペースガンにも似た “⾳の鳴るおもちゃのカメラ” を渡された坂本が興味深そうにもてあそぶ即興的なシーンから始まり、1984年5⽉・当時32歳だった坂本の姿を、東京、そして街に溢れる〈⾳〉とともに映し出す。当時の⽇本と⾳楽の関係について、坂本は「⾳楽というのは⾮⽇常的な時間のために作られたと思うんだけども、現在の⽇本のように⾄る所に⾳楽があるということは、裏を返せば “⾮⽇常的な時間が⽇常的に続いている” というふうに⾔えるんじゃないかな」と語る。そして制作の只中であった『⾳楽図鑑』をオンキョー・ハウスのスタジオでレコーディングする場⾯では、Fairlight CMI デジタルシンセサイザーを使ってサンプルやループを作り出し、それらがモニター上で視覚化される様⼦も披露。また、演奏シーンも豊富に収められ、『⾳楽図鑑』に収録されている「M.A.Y. IN THE BACKYARD」や、1988年に⽇本⼈として初めてオリジナル作曲賞を受賞した、映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲「Merry Christmas Mr. Lawrence(メリー・クリスマス ミスター・ローレンス)」をピアノで奏でる姿、そしてYMOの散開コンサートの映像や、当時の妻であった⽮野顕⼦と坂本が⾃宅のグランドピアノで「東⾵」を連弾するシーンが映し出される。街頭ヴィジョン、家電量販店、改札、電⾞、祭のお囃⼦、パチンコ屋、ストリートで踊る⼈々……さまざまな東京を背景にした坂本⿓⼀、そして彼が⾒つめた〈東京の⾳〉を感じることのできる映像となっている。





