髙石あかり(写真:VCG/アフロ)
朝ドラことNHK連続テレビ小説『ばけばけ』が放送開始から8週目に入る。評判も視聴率も上々だ。辛口の評価をする人が多いドラマ制作者の間でも高い評価を得ている。
なぜかというと、ふじきみつ彦氏(50)による脚本が独創的かつ緻密だから。矛盾がない。ヒロインの松野トキを演じる髙石あかり(22)ら出演陣の演技に穴がないためでもある。
7週目の最終日にやってきた前半のクライマックス
前半のクライマックスは第35回(11月14日放送)だった。この回がクライマックスであることが分かったのは放送が始まってから。物語がパターン化していないためである。ふじき脚本は先が読めない。
この回では血を分けた姉弟でありながら、他人同然だったトキと雨清水三之丞(板垣李光人)が本当の姉弟になった。
「ばけばけ」で主人公トキの実弟・雨清水三之丞を演じている板垣李光人(写真:産経新聞社)
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トキと生家の雨清水家、養家の松野家との距離もこの回で鮮明になった。これまでの物語はこの回のための伏線だったと言っても過言ではないほどである。
さらにトキに初めて長セリフを言わせた。トキと養母のフミ(池脇千鶴)の初ゲンカもあった。どちらもクライマックスを盛り上げるためだ。
