福岡・大橋に、15席ほどの小さな映画館「Yet Cinema Club」と、本の読める店「fuzkue 大橋」を併設した鑑賞のための文化拠点をつくります。映画を観る、本を読む。豊かに作品と向き合うための場所です。

鑑賞の場所をつくる理由 / コロナ禍での喪失

The most personal is the most creative.
最も個人的なことが、最も創造的なことである

映画『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督が、アカデミー賞の授賞式で引用したマーティン・スコセッシの言葉です。この言葉に出会わなければYetを始めることもなかったでしょう。

情報があふれ、AIが人間を超える処理能力で最適解を提示する時代に、何をおもしろいと感じ、どこに美しさを見るのか。どこで苛立ち、どこで不安を覚えるのか。その反応は誰とも同じではなく、その反応にこそ人のらしさは宿り、それを続けることで自分だけの世界の見方を形づくることができます。

鑑賞はそれぞれの審美性を削り出しながら、個人の創造性を耕し、未来を少しずつおもしろくしていく営みです。このプロジェクトは、そんな鑑賞の時間に寄り添いながら、より個性的で刺激的な世界への貢献するためにはじまりました。

そんなことを考えながら、具体的に場所をつくることを決めたきっかけはコロナ禍でした。

書店や映画館など、いくつもの文化的な場所が苦境に立たされ、いくつかを街から失う中で、それらの場所によって鑑賞の時間が支えられていたことを痛感しました。「文化を守る」という言葉は、しばしば感情的に語られます。けれど、それを現実的な取り組みとして捉えたとき「どうすれば持続可能な経営を実現できるのか」という問いを避けることはできません。

Yet Cinema Clubは、その問いに向き合うために生まれました。

プロジェクト概要 / 15席の小さな映画館 Yet Cinema Clubと本の読める店 fuzkue大橋

ミニシアターに限らず文化事業にとって最も重要なことは、存在し続けること。地域にあり続けることで、価値が蓄積され、やがて街の文化を支える存在になっていくと信じています。

Yetの最大のチャレンジは「文化事業がいかに経営的に持続可能であれるか」を追求することです。そして持続可能なモデルを探索することは、すなわち価値を実現できる最もスリムな構成を探索することだと考えています。

そのため、Yet Cinema Clubは15席ほどの小さな空間ではじめることにしました。ランニングコストを抑えつつ、小さくとも長く、地域のみなさんに愛していただける場所を目指します。

Yet Cinema Clubは、月に1企画のみの上映を予定しています。1企画とは、1作品かもしれないし、特集として複数作品を上映こともあります。上映期間は月に3日間〜1週間ほど。日数は調整しますが、とにかく厳選した1企画のみを毎月上映するスタイルで運営します。「〇〇(作品)が見たいから映画館に行こう」ではなく、「今月もYet Cinema Clubに行こう」と思ってもらえるような関係性を思い描いています。ちなみに、この上映スタイルは敬愛するjig theaterを参考にさせていただいています。

上映日以外は、本の読める店 fuzkue 大橋として営業します。

もともと、Yetを主宰している僕自身が、東京に住んでいた頃から fuzkue のファンであり、fuzkueでの読書体験がどれほど豊かで、穏やかで、かけがえのない時間だったかを知っていました。

fuzkue 下北沢が開業した2020年、偶然近くに住んでいたこともあり、下北沢店に通うようになりました。コロナ禍の影響も強く、働き方もリモートワーク中心に切り替わった時期。仕事終わりに駆け込んで、カフェオレとチーズケーキをお供に読書にどっぷり浸かった2時間たちは、心のインフラのように日々を支えてくれていました。

そんな経験もあり、この場所でも同じような体験を届けたいと思い、fuzkue の阿久津さんにご相談をしました。

fuzkueにとっても東京都外での初出店、そしてミニシアターとの同居というちょっと変わった構想があったことから、新しいfuzkueのあり方を探ってみたい好奇心も相まって、大橋での出店に至りました。

日によって、読書のための場所にも、映画のための場所にも姿を変える。
静けさを軸に、ひとりで過ごす時間を大切にできる拠点をつくります。

📍 所在地:福岡市南区大橋(西鉄大橋駅から徒歩6分)
🕰 開業予定:2026年1月

資金の使い道 / 小さくとも豊かな鑑賞のために

今回の目標金額は 400万円で、以下の用途に活用予定です。

上映・音響機器(不足分)1,000,000円内装設計・工事(不足分)3,000,000円

なお、目標金額以上の資金が集まった場合は、イスやテーブルのアップグレード、内装・厨房機器の補填などに活用する予定です。小さくとも、豊かな鑑賞のための場所ができるよう、資金を活用させていただきます。

リターン紹介 / 支援者のみなさんと鑑賞を共有するグッズ

リターンは「映画」「読書」「Yet」の3カテゴリで構成されています。どのプランも、鑑賞を支えるためのグッズや体験をお届けします。福岡近郊にお住まいの方はもちろん、なかなか福岡にお越しになれない方々にも楽しんでいただけるプランをご用意しています。特にかわいいグッズができたので、ぜひチェックいただけると嬉しいです。

お礼メッセージ

Yet Cinema Clubを主催する川崎から、お礼のメッセージをお送りします。

ドリンクチケット

fuzkue 大橋でご利用いただけるドリンクチケットをお送りします。
デジタルチケット形式で、2027年3月末までご利用いただけます。
一度行ってみたいなという方も、すぐに福岡には行けないけどいつかという方もぜひ。

映画鑑賞チケット

Yet Cinema Clubでご利用いただける映画鑑賞チケットをお送りします。
デジタルクーポン形式で、映画を一回ご鑑賞いただけます。
2027年3月末までご利用いただけますので、気になる作品が上映されるタイミングでご利用ください。

何度でもカフェ会計10%オフ

有効期間内であれば、何度でもfuzkue大橋のお会計が10%オフになるチケットをお送りします。
デジタルクーポン形式で、2027年3月末までご利用いただけます。
お近くにお住まいで、何度も通いたい方におすすめです。

プレオープン招待(カフェ)

2026年2月上旬に予定しているfuzkue大橋のプレオープンにご招待します。
詳しい日程はまた後日お知らせしますが、期間内に1度ご来店いただけます。
プレオープン来店時のご飲食代も含めた招待券です。

プレオープン招待(映画上映)

2026年2月上旬に予定しているYet Cinema Clubのプレオープンにご招待します。
詳しい日程はまた後日お知らせしますが、期間内に1度ご来店いただけます

トートバッグ

Yet Cinema Clubのロゴタイプがプリントされたトートバッグです。
後日オンラインストアにて数量限定で販売予定です。

キャップ

Yet Cinema Clubのフェイスアイコンが前面に刺繍されたキャップです。
色は黒のみ、フリーサイズでどなたでも日常的に使っていただける仕様となっています。
後日オンラインストアにて数量限定で販売予定です。

スウェット

胸にYetのワンポイント刺繍、背面にフェイスアイコンとYet Cinema Clubロゴタイプがプリントされたオーバーサイズのスウェットです。
映画館に出かけるときも、配信で映画を観るときも、ゆったり着ていただけるシルエット・素材となっています。
サイズはM、L、XLの3種類からお選びいただけます。
後日オンラインストアにて数量限定で販売予定です。

【クラファン限定色】スウェット

胸にYetのブランドカラーである【Yet Cinema Red】のワンポイント刺繍、背面にフェイスアイコンとYet Cinema Clubロゴタイプがプリントされた特別仕様です。
オンラインストアでの販売は予定しておらず、今回のクラウドファンディングでのみ入手いただけます。
数量限定生産のため、サイズはLのみとさせていただきます。

Instagram投稿への名前掲載

Instagramの投稿にて、支援いただいた方のお名前(ニックネーム可)を掲載します

経営状況報告

非公開のdiscordチャンネルにご招待し、オープンから1年間、定期的に経営状況を報告します。
オーナーになった気持ちで、Yet Cinema Club / fuzkue大橋の経営を見守ってください。
カフェやミニシアターの経営に興味がある方、自分でもいつかやってみたい!という方におすすめです。

上映作品選定会議参加権

Yet Cinema Clubの上映作品を選定する会議にご参加いただく権利です。
非公開のdiscordチャンネルにご招待し、会議にご参加いただけます。
映画が好きな方、ミニシアター経営に興味がある方におすすめです。
選定会議は2026年夏を予定しています。

U25限定リターンについて

Yet Cinema Club / fuzkue 大橋では、若い方に映画や読書に思う存分没頭していただきたいという思いから、U25限定プランをご用意しています。本プロジェクトにお申し込み時点で25歳以下(2000年11月17日生まれ以降)の方を対象とします。リターンを利用される初回のみ、身分証のご提示にご協力ください。

想定されるリスクとチャレンジ
施工・設備導入の遅れにより、オープン時期(2026年1月予定)が遅れる可能性があります。目標金額に満たない場合も、自己資金と融資で開業を実現し、すべてのリターンを履行します。運営開始後は、上映回数や営業時間を地域の需要に合わせて柔軟に調整していきます。

このクラウドファンディングは、リスクを共有しながらも「文化を持続可能にする新しい形」を模索する実践です。

メンバー紹介

福岡で生まれ、東京で働き、2年前また福岡に戻ってきました。春日市で生まれ育った自分にとって、大橋は少し背伸びをして出かける街でした。学生時代、友達と自転車をとばして大橋シティボウルに遊びに出かけた日々を思い出します。

大人になってまたこの地で過ごして気づいたことは、大橋という街が持つ可能性です。学生さんや若い方も多く、緑にあふれている。静かながらエネルギーに満ち溢れている。この街にさらに文化の拠点をつくることができたら、どんな化学反応が起きるんだろうか、とワクワクしながら大橋での開業を決めました。

地元の方々と協力しながら、一緒に街の魅力を作っていければと思います。

ぼくの考えを書き下したnoteをいくつか貼っておきます。どんな人間か興味を持っていただけた方は、ぜひご覧ください。

note : 文化は不要か 〜 「生きる」と文化を考える

note : みんなで文化を育むこと〜 カルチュラル・アントレプレナーシップを考える

note : 東京と福岡、物差しを手放すこと

小さくとも、長く続く文化拠点を

プロジェクトに興味を持っていただき、ありがとうございます!決して派手なチャレンジではありませんが、小さくとも確実に、文化の足場を固めていくような取り組みだと思っています。

プロジェクト成功まで、ぜひ力を貸していただけると嬉しいです。応援よろしくお願いします!

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