「バーフバリ」シリーズや『RRR』(22)のS.S.ラージャマウリ監督の最新作『VARANASI(原題)』が2027年に日本公開されることが決定。ファーストルック、プロモーションムービーが到着した。

【写真を見る】3名のキャラクタービジュアルのほかイベントの模様を記録した写真も!【写真を見る】3名のキャラクタービジュアルのほかイベントの模様を記録した写真も![c]2025 ALL Rights Reserved.

2022年に日本で公開され、興行収入は日本で公開されたインド映画の中で最も高い25億円を突破。全米興行ランキングでも初登場3位の快挙をあげ、第95回アカデミー賞で歌曲賞を受賞するなど、世界中の映画賞を席巻した『RRR』。劇中の印象的な「ナートゥダンス」をマネしたダンス動画がSNS上で相次いで投稿され、これまでインド映画に触れてこなかった観客をも巻き込んだムーブメントを作り出した。

そんな『RRR』を手掛けたラージャマウリの監督最新作の制作発表イベントが11月15日にインドのハイデラバードにある映画スタジオ、ラモジ・フィルム・シティで開催。これまで「GLOBETROTTER」の名でプロモーションが展開されていた本作の正式タイトルが『VARANASI(原題)』となることが発表され、日本でも2027年に劇場公開されることが決定した。

プリヤンカー・チョープラー・ジョナス演じる本作のヒロイン、マンダキニプリヤンカー・チョープラー・ジョナス演じる本作のヒロイン、マンダキニ[c]2025 ALL Rights Reserved.

イベントには、世界各国のメディアに加え、総勢50000人にもおよぶ観衆が詰めかけた。会場に設置されたスクリーンの大きさは幅51メートル×高さ30メートル。これは日本最大級の大きさを誇るグランドシネマサンシャイン池袋のIMAXシアター(幅約25.8m×高さ約18.9m)の約2倍の大きさとなり、渋谷109が横にすっぽり収まる幅と、高さはビル約10階建てに相当する。ステージ上での一挙手一投足に地鳴りのような歓声が鳴り響く異様な雰囲気。映画史上前例のない、世界最大の規模でイベントは行われた。

会場には監督のラージャマウリに加えて、本作に出演するインドを代表するスターが登壇。主人公ルドラを演じるインドの国民的スーパースター、マヘーシュ・バーブをはじめ、ヒロインのマンダキニを演じるプリヤンカー・チョープラー・ジョナス、そして本作のヴィラン、クンバを演じるプリトヴィラージ・スクラーマンが登壇。各キャラクターのイメージムービーに合わせてド派手なパフォーマンスでキャストが登場した。

クンバを演じるスクマーランは「数年前にラージャマウリ監督からメッセージが届きました。次回作のヴィランを演じないか?会心の出来と言っていい、と。脚本を読んで5分で心を奪われた。監督のスケールとビジョンと野心。それはインドを代表する映画監督が、未踏の世界に挑む姿そのものでした。僕が受けた最初の衝撃は映画を観たらみなさんにもわかる」と興奮した様子で熱弁。マンダキニを演じるジョナスは「愛するインドの映画に再び参加できてうれしい。ラージャマウリ監督にも感謝しています。あなたは先見の明を持っていて、“誰もできなかった方法”でインド映画を世界に導いた。私をマンダキニ役に選んでくださって感謝します」とコメントした。

プリトヴィラージ・スクラーマンが演じる本作のヴィラン、クンバプリトヴィラージ・スクラーマンが演じる本作のヴィラン、クンバ[c]2025 ALL Rights Reserved.

そしてラージャマウリは本作について「私はいつも新しい映画の制作に入る時はどんな映画になるか語るのが慣例です。もちろん語れない映画もありましたが、本作に関して言えば“言葉より映像”で物語らなければならない」とプロモーションムービーの制作のきっかけを話し「マヘーシュの父であり偉大な映画監督、クリシュナはテルグ語映画の技術を刷新した。そんな監督の息子が主演の映画で。私も新たな技術を導入できるのを誇らしく思います」と、本作は全編をIMAXカメラで撮影をしていると明かす。

イベント内で世界初お披露目となったプロモーションムービーの上映が終わると、ステージ中央から続く花道に主演のバーブが牛に乗って登場。驚きの演出が続くなか、本作の製作発表を祝う無数の花火がハイデラバードの夜空を照らし出す。バーブは「まるで夢のような映画です。一生に一度関われるかどうかの企画だと思う。だから必要な努力は惜しまない。みんなの期待に応えたい。そしてなによりも監督の期待に応えたい。『Varanasi』の公開は全インドの誇りとなる。今日のイベントでタイトルが発表され、映像が公開された。この後に続く世界は人々の想像を間違いなく超えていきます」とコメントし、50000人の観衆による歓喜の声が鳴り止まぬなか、イベントは幕を下ろした。

このたび解禁となったのは、本作のファーストルックとなる3名のキャラクタービジュアル。ヒンドゥー教では「神の使い」として神聖な動物と見なされている牛に跨る勇猛果敢なルドラのビジュアルを筆頭に本作がどんな物語となるのか、想像力を掻き立てるビジュアルとなっている。さらに合わせて公開となった本作のプロモーションムービーは、紀元前から言い伝えられているインドの神々が大迫力の映像で描かれるという壮大な内容に仕上がった。

まだまだ謎が多い本作だが凄まじいスケールのエンタテインメント大作になるのは間違いなさそうだ。今後の続報から目が離せない!

文/スズキヒロシ

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